OL財布事情の近年史/第78回 「全OL節約時代」の始まりか?(後編)
前回の続き。
「節約」をキーワードにした番組や貧乏ネタを売りにする芸人が出始めた、2000年初頭の女性誌を見ていた。その頃の貧乏アイドルや芸人が今何をしているのかと調べてみたら、けっこうみんなきちんと地に足をつけて仕事をしておられる。何だかキュンとしてしまった。
いやしかし、そんなキュンキュンしていられない現実も見逃すまい。前出「極貧OL 年収250万円以下OLたちのお部屋拝見!」には「人が来るとき以外トイレの水を流さない」「髪は石けんとお酢で洗う」「小学生の頃から着ている服も」など、極貧ぶりが面白おかしく書かれているが、その当人達は実はかなり悲惨。正社員時代に一人暮らしを始めたがその後派遣社員になって給料が激減した27歳(年収200万円)、実家暮らしで給料を丸ごと小遣いにしていたがリストラ、資格を取って上京した35歳(年収204万円)、両親を海外旅行に招待するためキャッシングしたら経営悪化でボーナスを打ち切られて借金が返せない27歳(年収170万円)など、笑えない状態にあるOLが並ぶ。
ほかにも、03年に『年収300万円時代を生き抜く経済学』で一躍人気者になった森永卓郎とビンボーOLの緊急座談会があるが、「食べてくだけで精いっぱい」「週末はチラシ配りのバイト」「キャバクラのバイトしたらお客にストーカーされた」などの話題に、終始「......」と絶句する森永氏。著書のノウハウでも対応不可のOLの実態に唖然としていた模様。「タチの悪い男と悪徳金融にだけは気をつけてください(笑)」と笑って済まそうとするのがなんかムカつくが。
とにもかくにも、OL消費は危機に弱い。なんと教訓の多い時代のことよ。(神谷巻尾)
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