新人理学療法士、走る! 第5回/やってしまった
やってしまった…。 転倒です。患者さんを転ばせてしまいました。
幸い、患者さんに怪我はなかったものの、一歩間違えれば大惨事。ものすごいショックです。口調も『です・ます調』です。 脳卒中で割と強い麻痺の後遺症が残っている方なのですが、しっかりした方で意思疎通に問題はなく、今のところ、高次脳機能障害といわれる注意力・空間認識などに障害が認められていません。
車椅子に座ろうという時に、事故は起こりました。 椅子との距離がかなりあったので、それを患者さんに伝えて、理解されたと思ったんですが、患者さんは座ろうとしてしまったんでしょう。その時、私は私で車椅子を引き寄せようと体勢が不安定になっていて、患者さんを支えきれませんでした。 もうそれ以降はスローモーションかつ、パニック状態で、よく分かりません。
周りで見ていた人によると、「あ、立ち直るかな?あれ?だめか?」と思っているうちにゆっくり崩れていったとのことで、その分衝撃は小さかったんだと思います。 転倒などの事故を起こした場合、まず担当医に連絡して指示を仰ぎます。そこで必要があれば、CTとかレントゲンとかの検査をしてもらいます。それから、看護師長に担当看護師、リハビリ部長と病棟担当者へ報告。 そして『ヒヤリ・ハット報告書』を作成します。
いつか書く日がくるかも、とは思っていたけれど、実際に書いていると泣きそうになります。書いている私をみつけると、みんなが「書いたことあるよー」と励ましてくれるんですが、余計に泣きたくなります。
そして軽く負傷。一緒に倒れてしまったので、とっさに床に手をついたのか、筋肉痛程度の筋断裂?みたいな感じ。肩に力が入りません。あとはアザができただけの軽傷ですが、これが患者さんじゃなくてほんとよかった…。
不幸中の幸いです。あとは、今回のことが患者さんのトラウマになってしまわなければいいんだけど…。 あらためて、危険に満ちた職場です。いつ自分が加害者になるやも知れぬ危険に満ち溢れています。アメリカほどじゃないけど、いつ訴訟になるやも知れぬ危険も隣り合わせです。 もっと気をつけないと…。この反省を胸に今日は眠ります。 おやすみなさい。(染谷)
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