これからいろいろと海外生活での出来事なども含め書いていきたいと思います。
今回は、2003年より渡欧して、現在はヨーロッパを中心に活動している私のピアニストとしての生活の一端をご紹介します。
実を言えば私が留学したのも、大学院で勉強したのも、起業したのも、人生がなんだか華やかになったのもすべてがピアニストになりたいという夢から派生したものであり、いわば副産物でした。しかし、この仕事は、ほんと生死をさまよいそうなぐらい大変です。
そんな訳で、私の人生をもし一言で言うとすれば!
「舞台でのプレッシャーとの戦い」
いまだ勝ったことがないような気がしますが……。
人前で演奏するプレッシャー。
この苦しみのお陰でピアノを、ある時には人間さえもやめたくなります。
でも、一応自分は舞台上でかなり華やかというか華やいだ雰囲気のピアニストだと思うのですが、なんでこんな「嘘っぱちみたいな姿」でいられるのか自分でも不思議です。
朝から昼にかけて会場に向かう時には、もしうまく行かなかったらどの方法で自決しようか真剣に考えてしまう。「このまま親より先に死んでしまっていいのだろうか……そんなことをしたら……」といつも思いつめながら会場につきます。
そして、どうせ演奏会が終われば死ぬ(かもしれない)わけだし、まぁ思いのまま玉砕してしまえばいいのだと半ば、あきらめた状態で舞台に上がり、満面の笑顔でお辞儀して、丁寧に座り、瞑想状態にはいったかのごとく弾き始めるわけです。
そしてだいたい演奏が終わると、もう最高!って感じになって。
なんであたし自殺なんて考えてたんだろう。ばっかじゃない???
みたいな気分になって、「打ち上げはどこに行こうか?」なんてことをドレスを脱ぎながら急いで考えて、友人達と主催者と飲みに行くわけです。
危ないときは、アンコールを弾いている時点で精神的な高揚もあいまって「今夜何を飲もうか」と脳裏にお酒の絵が浮かんじゃったりします。実は、お酒大好きなのです!
そんなこんなをもう何十回も繰り返して今に至っています。また明日コンサートがあるのですが、明日は、これまで感じた鬱々とした苦しみやプレッシャーなどBADエナジーすべてから解放された自分になりたいと考えています。なんだかそんなふうになるような気がしているんです。
だいたい自分が描けないような自身の姿へ実際に到達することができるわけがありません。
かつては自分のうまく行く姿さえ想像できない時期が20年以上と本当に長くあったのですが、そういうときは、現実に舞台でボロボロの無様な姿にぶちのめされます。(何に一体そこまでぶちのめされてたのだか謎ですが)
そこまで惨めな姿をさらしながらもまだ立ち向かう勇気を持つことが本当に難しかった。一つ一つのコンサートで「今日が終わりだ」とこれまで思ってきたのは、そういうボロボロになったあとに自分がまた立ち上がれるか想像しにくかったからだと思います。「終わり」とは、精神的な破綻をきたすと言うことです。いっそこれで人生を締めくくり新しい日々を歩んでいくしかないと思えればそれは幸いなことだったかもしれません。そう思うことができなかったから思いつめるしかなかった。しかし、そのつど立ち上がって前を向いて歩き始めました。自分の弱さに負けたくないという強い信念を支えとして。だからまた明日の舞台というチャンスを神様が与えてくれたのですね。きっと。
今日リハーサルで弾いていて思ったのですが、感じ方を変えるというのは難しい。
考え方はある程度変えられますが感じ方はほぼ不可能のように思います。
不快なものは不快だし、心地の良いものは心地がいい。
しかし何かをきっかけとして、考え方を根本的に変えることによって、「心地
良い」との概念自体を変えることは可能かもしれません。
これまで、自分の求める結果に基づき、効果的な結果をもたらすような
状態に自分の概念を変えるという作業にずいぶん時間を費やしてきたので、考え方が変わって、私の舞台に対する感じ方も変わったのかもしれません。何がどう変わったのか今のところ具体的にはわからないけれど、今はそれを明日確かめるのが楽しみだという気持ちでいます。
ところで今日は、リハーサル中に小さなアクシデントが。突然、コンタクトのごみを取ろうと思って出したら床に落としてしまったのです。みんなが土足で歩いた床だから汚いと思ってもうあきらめました。こんなことが本番前に起きてしまったら……とゾッとしました
ありがたいことに家はすぐ側。ホールに事情を説明して帰宅しました。どちらもクラクフの旧市街の一角にあるので歩いて5分ほどです。その他の名だたるホールもほとんどが徒歩10分以内なので本当に便利です。私は東京に住んでいるときからとにかく都心派で、いかに移動時間を短くするかに結構燃えています。そうすることで時間に余裕が生まれ生活にもゆとりが広がるからです。
だから、タクシーを使うこともしょっちゅうです。ちなみに今朝の10時30分からのレッスンは、寝坊と言う、しょうもない理由でギリギリになってしまい、10分遅刻するのは嫌だったので(もっとも歩いて10分の距離ですが)、家の側に止まっていたタクシーで行きました。すると、3分の遅刻ですみました。落ち込みそうになったので、お!7分も時間短縮Brendaちゃんすごいよ!と自分を励ましました。遅刻は本当に悪いことなので何をしてでも、5分以上は遅れないように心がけています。
私は、自分の時間管理にかなりこだわっています。東京やロンドン、ローマのような大きな街は、移動に時間をとられるのが本当にもったいない。それに比べてパリやクラクフは、小さくて移動しやすく便利です。短い距離だからこそタクシーも惜しみなく乗れますしね。ちなみに今日のタクシー代は、350円でした。これでもなんだかぼられていたように思えますが、本当に急いでいたのでBrendaお得意のタクシー運転手との喧嘩もできずじまいでその場を去りました。なお私のこれまでのぼったくりタクシー運転手達との死闘は、今後何かの機会にでも書かせていただくともりです。
東京やロンドンでは、ぼられる心配はあまりないですが、大きな街なので距離が遠くて、いつもタクシーに乗るのにとりあえずお財布の中身を確認してしまいます。
話がなんだか脱線しましたが、移動時間の短縮は、時間の余裕を生み、心の余裕を生むということをお伝えしたかったまでです。
それでは、今日はこの辺で。
次回は、コンサートのご報告も含めて書きたいと思います。
みなさんお元気で☆
●写真説明
美術館の中にあるコンサートホール。ここで黙々と一人リハーサルした
福冨ブレンダさんのブログが始まりました。
http://ameblo.jp/brenda0/
日本と世界の事情を痛快に、そして日常とピアノのことを情熱的に書いてくれています!
是非ご覧あれ。
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