仏像彼氏

2014年11月28日 (金)

仏像彼氏★イケメン好きなあなたに贈る2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。  

今回は「イケメン」が好きなあなた。

「人は見た目が9割」だとか、「ただしイケメンに限る」だとか、とりあえず顔がよければ人生の勝者と言われますが、事実そうだと思います。
第一印象でどこを見るかといったらまず顔じゃないでしょうか。「いや、顔じゃない! 体型や清潔感、話した雰囲気だよ!」なんていう人もいるかもしれませんが、初めて会って挨拶した瞬間に相手の何がわかるというのでしょうか。「見た目じゃない!」というのはしょせん綺麗事です。合コンにイケメンとブサメンがいたら8割~9割はイケメンに好印象を抱くのではないでしょうか。そのふるい分けを経てはじめて、どのような性格や価値観なのかを知るというプロセスをたどるはずです。所詮そんなものです。
そういうわけで、イケメンが好きで何が悪い! イケメンは正義! イケメンこそ至上! 3度の飯よりイケメン!というイケメン大好きなあなたにオススメの仏像がこちら。

①東京国立博物館東洋館にある仏陀直立像  
上野にある東京国立博物館(トーハク)には、たくさんの仏像が収蔵されていて寺に行かなくても見ることができます。本館にあるのは、私たちのよく知るタイプの仏像ばかりですが、東洋館には変わり種の仏像がいます。  よく寺などで見る仏像は、中国や朝鮮から入ってきたものに日本のテイストが加わった姿形になっています。ですが、今回おすすめする仏像はそれとは全く違います。何が違うかというと顔が違います。まごうことなきハーフ顔です。目鼻立ちがくっきりしていて、一目見ただけで他とは違うことがわかります。
それもそのはずで、仏像が最初に作られたガンダーラ地方の仏像だからなんですね。ガンダーラは現在のパキスタンとアフガニスタン辺りにあった王国です。ガンダーラ美術はペルシャやインドなどの東洋美術にギリシャの美術が取り入れられているため、オリエンタルな風が吹いたハーフっぽい顔立ちになっているのです。
イケメンは好きだけどどちらかというとハーフ、または純日本人だけどハーフっぽい顔立ちのイケメンが好きな方におすすめです。ちなみに私もよく「ハーフですか?」と言われますが純日本人です。

②アーナンダ(阿難)
仏教界の超絶イケメン・アーナンダ! アーナンダ目当てに出家する女子続発! アーナンダに惚れたら最後! 出家して尼僧になっちゃうよ!
どれくらいイケメンかというと、ブッダからよく「女性と目を合わせたらダメだよ、君の目(と顔)は女性をまどわせるからね」と言われていたほど。目を合わせただけで女性が惚れるってどれだけイケメンだったのでしょうか。私も彼と会って、ついでに出家して涅槃に達してみたかったです。
その超絶イケメン・アーナンダですが、彼はブッダの十大弟子の一人で25年に渡りそばで仕えていました。「多聞第一」と言われるくらいブッダの話を聞き教えを知っていたにもかかわらず、彼は阿羅漢果(これ以上学必要がない状態)を得ていなかったので、ブッダ入滅後の大事な会議の参加資格を持っていませんでした。そのことがよっぽどショックだったのか、はたまた本気を出していなかったのかは定かではありませんが、疲労でぶっ倒れてしまった直後に悟ったと言われています。
イケメンってすごいですよね、一瞬で悟ってしまうんですもの。想像ですけど、たぶん彼はブッダのお世話が忙しいのと、女性からの熱い視線が多すぎて修行に身が入らなかったから悟れなかったんだと思います。イケメンだからこそ許されるイケメン補正がここで存分に発揮されています。「布団に倒れて悟る」という一連の流れは非常に地味ですし人を選びます。これがそんなにかっこよくない方だったら話にもならなかったでしょうし、そもそも「そんなので悟れるならもっとはやく悟れよ」と言われていたかもしれません。ですがイケメンの場合、そのように責められることは滅多にありません。「さすがイケメン、悟るときも一瞬!」と逆に賞賛されるはずです。
イケメンってさすがだわ…かなわないわ…と思う女性の方、とにかくイケメンが好き、イケメンに一目惚れしやすいという方におすすめです。

イケメンとひとくちに言ってもそれぞれ好みはありますし、国や時代によっても変わってきます。仏像も同じで、日本にある仏像も時代によって造形が変わります。
この2点はあくまでも私の思うイケメン仏像ですので、私好みのイケメンじゃないわ!と思われたならば、この世にはたくさんの仏像がありますから好みのイケメン仏像を探してみるのもありかもしれません。(神田愛)

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2013年5月14日 (火)

仏像彼氏★経験豊富な男性に惹かれてしまうあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は「恋多き男」が好きなあなた。

恋多き男が好きという人はあまりいないでしょうが、場数を踏んでいる男というのは女の扱いに慣れているので、恋愛偏差値が低い方は引っかかってしまうことが多いかもしれません。恋多き女性もまた然り。彼らに近づくと、「女(男)なんて、赤子の手をひねるようなものよ」という声が聞こえてきませんか。聞こえない方、気をつけてくださいね。
異性が絶えない人というのは強烈なフェロモン発生源となっているので、悟って如来になるか異性慣れでもしない限り無視することは難しいでしょう。まさに飛んで火に入る夏の虫。火野正平や玉置浩二、ISSAがなんか好きなの!というあなたにおすすめの仏像がこちら。

①千体千手観音立像
京都の修学旅行での行き先といえば、二条城、鹿苑寺の金閣、そして蓮華王院三十三間堂ではないでしょうか。私も行きました。千手観音一体でも腕が多くてごちゃついているのに、それが千体もあったら圧倒されるのは当たり前です。でかい仏像を作った人もアホだなと思いますが、千体も置こうと考えた人も相当キてるでしょう。
それと同じで恋多き人もキてるんです。そうでなければ何人とも浮き名を流さないでしょう。それかキているからこそ女性がほっとかない。ついでに言ってしまえば、そういう人に惹かれる人もキてるんです。キている者がキている仏像を見ると、千手観音群のこれでもかという仏心に触れて目が覚めるかもしれません。人間の男なんてショボいわね、と。
モテるあの人との恋愛から目を覚ましたいあなたにおすすめです。

②せん仏(セン仏)
現在(個人的に)もっとも注目している「せん仏」。どのようなものでも集まる東京でも、限られたところでしかお目にかかることができません。しかも仏像コーナーではなく、考古学コーナーにあります。仏像界の異端児。
せん仏は型に粘土をはめて焼いたタイル状の仏像で、私たちが目にする人型の仏像とは一線を画しています。仏像はたくさんあればあるほどいいといっても、3D(三次元)だと場所も取るし作成の手間、コストもかかります。余剰資金がある人か、それこそパトロンがいるような人でないと色々な人とつきあうことはできません。
しかし、せん仏は違います。型にはめて焼けばできあがり大量生産が可能な仏像です。しかも2D(二次元)。必要なモノは型と粘土と窯だけ。丸太も銅も仏師も必要ありません。手軽に気軽にたくさんの釈迦に囲まれることができるなんてまさにハーレム。恋愛シミュレーションゲームのハーレムルートに入った気分になります。
現実の女性とはうまく接せられないけど、パソコンに向かえばモテ男。二次元は裏切らない! とか言っちゃってるオタク男子になぜか惹かれちゃうの、というあなたにおすすめしたいです。

恋多き人というのは、女好きもいるかもしれませんが、基本的に優柔不断で誘惑に弱いタイプが多いのではないかと思います。あっちの水は甘いから今日はこっち、でもこっちの水はもっと甘いからやっぱりこっちに行こうかな、でもなぁ……というような人。そういう人に対して自分に一途になってもらおうというのは、骨の折れる作業ですし時間の無駄です。まだ仏像を見たほうがマシ。少しでも迷いがあるのなら今すぐ京都、奈良へ駆け込みましょう。(神田愛)

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2013年5月 4日 (土)

仏像彼氏★ヒエラルキーから割り出す4タイプ(後編)

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、仏像ソムリエの私が、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクト。

今回は、4ヒエラルキーから割り出すタイプの後編です。

③明王
とりあえず顔が怖い人たちです。実は私の守護神は不動明王なのですが煩悩は消えません。愛欲の煩悩が強いから守備範囲外なのでしょうか。
明王をおすすめしたいのは、コワモテ系が好きなあなた(悪い男に引っかかりやすいあなたももちろん対象内!)。さらに言うと、明王は武闘派です。力で仏に帰依させる実力行使、武力行使のイケイケドンドン系なので、強引な人が好き(オラオラ系含む)という人にもおすすめ。
明王は破壊活動が仕事なので、任務がスムーズに遂行できるような外見をしています。
まず怖い顔。もし明王会の方々が人間の言葉を話すとしたらきっと広島弁なのではないかと思っています。「われの煩悩を破めぐるんじゃけぇの」という感じで。 次に特徴的な髪型。ヘアスタイルは印象を大きく左右します。不良やチーマー、ギャル男は不思議な髪型をしていますが、不動明王の髪型もファンキーです。全体はオールバックのような感じだけど、襟足あたりの髪が長く一本しばり。ジャンボカットの亜種でしょうか。いい味出してます。
他に武器保有、徒党を組む(最大派閥は不動明王を中心とした五大明王会らしい)、サイン(極道にもマル暴にも特殊なサインがありますよね)などがあります。
そんな明王たちですが、反社会的な活動家ではなくあくまでも救済を目的としているので、悪ではなくむしろ正義です。いうなれば、スケバン刑事ですね。

④天部
これはもう誰がなんと言おうとリア充(リアルが充実しているというネットスラング)でしょう。この4つのヒエラルキーに入るとしたら絶対に天部です。
天部がリア充である理由をあげます。

①男女混合。彼らは男子同士、女子同士ではなく男女関係なく集まります。そのようなグループは十中八九、リア充グループなので覚えておいてください。天部も同じで男性だけでなく女性もいます。吉祥天、弁財天が有名です。前者はルックスからしてクイーンビー。後者も美しいですが、全裸で琵琶を弾いてしまう性癖もあるのでトップに君臨はできなさそうです。
②おしゃれ。甲冑、靴を着用できるのでおしゃれに幅があります。菩薩も服を着ていますがギラギラしすぎなのでおしゃれさは低いかな。いい物を身につけているのかもしれないけど。天部が人間だったら、アバクロ、バナナリパブリック、ZARA、マンゴー、トミーフィルフィガー、ヴィクトリアズシークレットなどインポートブランドを身につけていそうです(想像)。
③持ち物がいろいろ。天部の方々の持ち物は自由です。人間でも女子力が高いリア充女子なんかすごいですよね。知り合いのリア充&女子力高いおばあちゃんはいつもチョコくれます。私も女子力をあげるために絆創膏、飴、ガム、ハンカチを持っていますがリア充どころかモテません。槍、弓、小槌、琵琶、宝珠、筆なども持った方がいいのでしょうか。

厳かな気分になりたいなら如来がダントツですが、リア充になって人生を謳歌したいと考えるならば天部がおすすめです。

2回にわたってお送りしましたがいかがでしたでしょうか。好みのタイプだけでなく、なりたい自分をイメージして仏像を眺めるのも楽しいですよ。(神田愛)

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2013年4月20日 (土)

仏像彼氏★ヒエラルキーから割り出す4タイプ(前編)

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、如来・菩薩・明王・天部の4ヒエラルキーからタイプを割り出してみました。

①如来

簡単にいうと如来は悟った人です。悟っているので見た目は非常にシンプル。ムダがないからこそ素材のよさも大事ですが、如来レベルになると着ているものがレースカーテンでもオーガンジーでも新聞紙でもいいわけです。服というのはしょせん飾り物。涅槃に達した人には必要ありません。
ここから導き出されるタイプは精神年齢の高い人や達観した人なのか、といったらそうではありません。単純すぎます。
如来になると姿形はシンプル、プレーンになりますが、悟り特典がついてきます。わかりやすいところでいうと、光ります。この特典は非常にうらやましい。他にも手に水かきが付いたり、理容室に行かなくてもパンチパーマもかかりますし、煩悩からの解放も可能です。特徴的な特典は32種類もあります。すごいですねー。心は涅槃、見た目は個性派・如来をオススメしたいのは、自分自身を持ちながらも柔軟な感性を持つ人に惹かれるあなた。
ストリートスナップに載りたいから個性的な格好をするのではなく、「ギンガムチェックシャツにタータンチェックのズボンを合わせるのが俺の流儀なんだ」と恥ずかしがらずに堂々と宣言し着続ける強い意志。悟るまではキンピカだったのに、真理に目覚めたとたん個性派に転身しそれを受け入れる柔軟な感性。流されやすい性格の方に如来はとても魅力的に映るはず。生まれ変わりたい、そう思ったあなた! 今すぐ如来に会いに行ってください。

②菩薩
菩薩は出家前のシッダールタだと思ってください。とにかく派手。Bling-Bling(まだ流行っている言葉なのかしら)です。衣装が豪華、王冠着用、アクセまで着けて贅沢者です。着飾っているということはまだ悟っていないので、超越者ではなくまだ人間に近い状態。弥勒菩薩は56億7千万年後にレッドカーペットを歩く日のためにセレブ修行をしています。兜率天はきっとパリコレクション、ミラノコレクション、またはアカデミーやゴールデングローブ賞のレッドカーペットのように、おしゃれを競う場でもあるのかもしれません。弥勒といえば半跏思惟像ですが、衣装が地味なのはまだ駆け出しだからなのかもしれません。
プロの菩薩ともなると豪華絢爛。これじゃ悟れないよ! と思わずつぶやきたくなります。成金趣味ともいえなくもないですが、そこはやはりプロ。ジャラジャラしていてもいやらしさを感じさせません。
バブルに乗って儲けたり一代で成功した成金とは違い、何代も続く金持ちや王族のように金はあるけど育ちの良さがにじみ出て嫉妬心どころか、逆に尊敬の念が沸いてくる。それが菩薩です。
そんな菩薩をおすすめしたいのが、本物志向のあなた。ジャージを着ているのにバッグや財布は高級ブランドを持っているなんて許せない。一流品に触れて本物がわかる女になりたいなら菩薩を参考に自分価値上昇を狙ってみては?

今回はヒエラルキーの上位2種をセレクトしてみました。両者の違いは悟ってるか否かです。煩悩という支配から卒業できない方には如来は退屈かもしれませんし、如来派からすれば菩薩グループはごっちゃりしていると感じるかもしれません。ですが、たまには別の派閥に足を踏み入れてみてるのも気分が変わって楽しいかもしれませんよ。私たちは人間なのでどちらも愛でることが可能ですから。(神田愛)

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2013年4月12日 (金)

仏像彼氏★壮大な世界観を持つ人が気になるあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「壮大な世界観を持つ人」が好きなあなた。

壮大な世界観。とてつもなく抽象的な表現ですが、ひとことで言うと、「不思議な人」または、「よくわからない人」というところです。その人自身がブラックホール。中心が見てみたいけど、近づいたら飲み込まれそう。人となりをきちんと把握できない人というのは、怖いと思うと同時に踏み込んでみたいという欲求もわいてきます。ミステリアスとはまた違う重力の中心部にいるような人に惹かれてしまうあなたにおすすめの仏像はこちら。

①大日如来
密教界の大物マハー・ヴァイローチャナ。マハー=摩訶で、優れている、偉大という意味。ヴァイローチャナは、奈良の大仏で有名な毘廬遮那仏(廬遮那仏ともいう)のサンスクリット語読みで光りや光照らすという意味があります。ただ光輝くのではなく、偉大な光りなんです。舌根から光を放つなんてまだ小物。まだまだ肉眼で直視できる状態でしょう。しかし大日如来は偉大な光、そう太陽なのです。直視したら目がやられるし、日食で隠されても特殊なグラスを必要とさせます。直接観ることができないなんて、御簾の向こうにいるやんごとなき人や吉原の最高級花魁、ブラックホールの中心レベルといっても過言ではありません。いや、過言どころか無限宇宙の全一なのだからこちらのがレベルが高いし、悟れてすらいないただの人間なんかに想像なんてできるわけがありません。
大日如来からすれば赤子のようなものですが、私たち人間からすればつかむことのできない壮大さを感じるような人が好きな人には大変おすすめしたい一体です。

②虚空蔵菩薩
菩薩は如来の手前でランクが下がりますが、虚空蔵さんも壮大です。全宇宙に無限の智慧と功徳を持っています。名前にも虚と空がはいっていて、底の見えない沼のような夜中に見る井戸のような、のぞき見ることが不可能な深みもあります。さらに蔵。蔵です。深さだけでなく奥行きも感じさせるつくり。
虚空蔵さんは無限の叡智を持っているということで、「虚空蔵求聞持法」という100日で100万回真言を唱えると記憶力が優れ忘れなくなる修行があります。100日は置いておくとして、100万回の真言を唱えながら回数カウントをする高度なテクニックを使えている時点で修行は必要ないと思いますが、あえてさせているところに平等に一切皆苦を体験させようという菩薩ならではの慈悲深さを感じます。凡人はこのようにして苦労しているのだ、ということを知らせる効果もあるかもしれません。
壮大さを相手だけではなく、自分にも求めたい、ぜひ100万回唱えたあとの世界を覗きたいと思うあなたにおすすめです。

壮大や宇宙といっても実際に自分の目で確かめることはなかなかできません。仏像を見ることでその片鱗だけでもふれてみるのもいいかもしれません。(神田愛)

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2013年3月16日 (土)

仏像彼氏★夢追い人が好きなあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「夢追い人」が好きなあなた。

キラキラと目を輝かせ夢を熱く語る男子は、いつでも女心を熱くさせます。「俺、将来ラーメン屋開きたいんだ!だから今はその修業中」とか、「いつか、悟ってみたいんだよね。俺、憧れてるんだよね、ブッダ様に……」なんてこと言う人にキュンキュンしてしまうあなたにおススメの仏像はこれ!

①弁財天
ドリーマー男子やヒモが語る夢はだいたい、役者かミュージシャンです。音楽系のほうが多いかもしれません。歴代彼氏がバンドマン、お気に入りのストリートミュージシャンに恋をして通い詰めているあなたにおススメなのが、弁財天。
「カップルで井の頭公園に行くと嫉妬されて破局する」などというけしからんジンクスを持つ弁財天ですが、そんなことはありません。彼女は音楽家なんです、芸術家なのです。しかも神様なのです。そんな彼女が人間のカップルの仲を壊すような狭い了見の持ち主なわけありません。もし、ミュージシャン志望の彼と井の頭公園に行って破局してしまったら、それは彼女が嫉妬したのではなく、相手に音楽の才能がなく芽が出ないことを予見してあなたを助けてくれただけ。他の才能ある卵を見つけなさいと教えてくれただけなのです。
つまらないジンクスなど恐れずに2人で弁財天に会いに行ってみましょう。そのあと別れてしまったら? それは弁財天のせいではなく、ただ縁がなかっただけです。

②玄奘(三蔵法師)
仏教界のバックパッカー三蔵法師。彼は唐からインド(天竺)へ経典を求めて旅立ちました。
猿や豚や河童を従え、妖怪と戦いながらガンダーラのBGMをバックに旅する彼らは、旅好きの私の心をいつも動かします。旅先では様々な人たちと出会うので、二足歩行の豚や河童がいてもおかしくありません。私はまだ徳が低いのか、そのような方々とは出会ったことはないですが、三蔵法師のように修業を積めばいつか知り合えるかもしれません。
旅好き、旅先では必ずドミトリーに泊る、変わった人と知り合いたい、経典を取りにインドへ行きたい人、生粋のバックパッカーの方はぜひ三蔵法師に会いに行ってください。新たな道が開かれるかもしれません。

(編集部注:一部、虚偽の内容が含まれています。めんごめんご)

だれでも一つや二つ夢があると思います。夢を追う自分に自信が持てなくなったとき、仏像を見に行けば迷いや悩みが解消する糸口が発見できるかもしれません。(神田愛)

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2013年3月 2日 (土)

仏像彼氏★動物好き男子に癒されナイトなあなたにおすすめの仏像3体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「動物好き男子」が好きなあなた。

道を歩いている猫をみて「かわいい」なんて言っている男子はケツの青いガキ。家ではハ虫類を飼っている、実家には牛がいる、休みは必ず動物園に行く、年に一回はケニアに行くくらいの動物好きじゃないと認めない! というあなたにおすすめの仏像をピックアップ。

①普賢菩薩
象に乗っています。象の皮膚は想像している以上に硬いです。観光用の象はきちんと座れるようになっていて、乗り心地はまあまあ。のしのし歩くけど、そんなに揺れないから安心して乗ることができます。
私たち人間はきちんと椅子に座り、前には象使いがいて、いかにも「乗せられている感」が強いですが、菩薩ともなると、象の上に蓮華座を乗せさらにその上で結跏趺坐をしていたり、そのまま座っていたりと真似できないレベルにいます。これは象と信頼関係を結んでいなけれできない芸当。乗ったことのある人ならわかると思いますが、立つとかなりの高さになるので怖いです。さすが菩薩。このすごさがわかる男子は相当の象好きといって間違いなし!

②孔雀明王
孔雀に乗ることができるなんて知りませんでした。そうとうコンパクトな明王なのでしょうか、それともとてつもなく大きい孔雀なのでしょうか。もしかしたら少し浮いているのかもしれません。細い脚で明王と蓮華座を支えているその姿に、明王への思慕の念を感じます。
孔雀に乗っているだけあって、ほかの明王とは違い優しい顔つき。動物と関わると怒りすらも忘れてしまうのでしょうか。鳥好き男子の究極系。

③梵天
釈迦に悟りを広めなよとアドバイスした梵天は、ガチョウに乗っています。警戒心の強いガチョウを飼いならすなんて、さすがとしかいいようがありません。洋のマザー・グース、東の梵天といえば、ガチョウ!
小説や童話などにもよく出てくるガチョウは人間にとってとても身近な存在。自宅や実家でガチョウを飼っている、好きな動物がガチョウ、童話はイソップの「ガチョウと金の卵」がすき、という男子は将来大物になる可能性があるかもしれません。
ちなみにアヒルとガチョウは違います。

動物の上に乗っているからといって仏自身がその動物が好きかどうかはわかりませんが、動物好き男子であればこれらの仏像に興味を示す可能性があるかもしれません。(神田愛)

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2013年2月16日 (土)

仏像彼氏★ミステリアス系が好きなあなたにおすすめの3体

仏像はやってますね。
今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「ミステリアス系」が好きなあなた。

「ミステリアス」というと近づきにくいオーラを放っているというか、謎や秘密が多い人につけられる形容詞ですね。
 オープンな性格の人は近づきやすく仲良くなりやすい反面、情報を求めなくても相手が開示してくれるから「知りたい欲求」が勝手に解消されて恋の相手としてはつまらない。「相手のことをたくさん知りたい、理解したい。だから私は、ミステリアスな男性が好きなの!」というあなたにおすすめの仏像はこちら。

①阿修羅像
阿修羅というと帝釈天と戦い続けている神。戦闘神ということで、私が持っているリボルテックタケヤの阿修羅像(いわゆるフィギュアです)の顔は、鬼のような形相をしていて「まさに」という感じです。
しかし、「阿修羅」と聞いて思い浮かべるのは、興福寺の阿修羅像。
スレンダーなボディに三面六臂のあの姿。眉間に皺を寄せた顔は何かを訴えているように感じます。仮に下痢気味で腹痛の絶頂にいるとしても、苦悶でなく阿修羅のような涼しい表情をしていたらときめきませんか(それで粗相をされても世話はしませんが)。顔から漂うミステリアスな雰囲気を好む方に大変おすすめです。
蛇足ですが、右の顔は萩原流行に、左の顔は中居君に見えました。あなたは誰に見えますか。

②菩薩半跏思惟像
上野国立博物館の法隆寺館にいくとたくさん見られます。何かを考えいる姿ってミステリアスに見えませんか。「あの人は何を考えているの。知りたいわ !」と思わされます。もし下衆なことだとしても、もし夕飯のことだとしても、ポーズがあるだけで違います。たいしたことなければないほど姿勢が重要です。自分が低俗だと思っている人ほど思惟ポーズを試して欲しいです。
ロダンのあの像に心惹かれるあなたにおすすめ。

③秘仏
ミステリアス界のドン、仏像界のイルミナティです。なんせ普段は見ることができません。毎月決まった日に公開されるものから、何十年に一回、さらには絶対に見ることができない仏像まで。なかなか見れないものほど謎が深まり知りたい欲が高まりますが、あまりにも隠されすぎると逆に謎ばかりで魅力半減。先日、7年に一度しか開帳されない秘仏を見たのですが、なんとなくがっかりしてしまいました。どこまで見せるか、どこまで隠すか、という線引きはとても難しいです。
上で紹介した2像は、顔や仕草ですが、秘仏は存在そのものがミステリアス。惜しげもなく見せている谷間より、かがんだときにちらりと見えるバストの方が何倍もありがたいように、他の女性が知らない一面を自分だけが見つけたときのあの快感は、ミステリアスな男性に恋する醍醐味でもあります。
ただのミステリアスに興味がない、徹底した秘密主義者が好きなあなたにおすすめの仏像です。(神田愛)

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2013年2月 4日 (月)

仏像彼氏★オラオラ系が好きなあなたにぴったりな3体

仏像はやってますね。
今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「オラオラ系」が好きなあなた。

オラオラ系というのは、強引で引っ張ってくれる男性やファッションの系統(悪羅悪羅系)のことを指すそうです。良くいえば男らしく、悪くいえば自分勝手というところでしょうか。
そういうリードしてくれる男らしい人が好きな女性におすすめしたい仏像は以下3体。

①金剛力士像
運慶、快慶で有名な仁王様と呼ばれているアレです。金剛杵を持って悪を叩きのめし守ってくれるといわれています。
阿形像の方が吽形像よりオラオラ度が高いです。憤怒の顔と、オラオラするために必須の無駄な脂肪のない発達した筋肉質の肉体が、いかにもリードして引っ張っていってくれそうな雰囲気です。オラオラ好きでなくても、筋肉フェチの方にもおすすめです。彼の決め台詞は、「俺の女に手を出すやつは金剛杵でぶっ潰す」。

②馬頭観音
あまり聞き慣れないかもしれませんが、悪を砕き煩悩をも食い尽くす超肉食系仏像です。
オラオラといえば、草食男子とは真逆の男性性を全面に出した印象が強く、しかも漢字では「悪羅悪羅」とも書きます。やはりオラオラに悪は、いい意味でも悪いでも大切ということなのでしょう。
鎌倉時代の仏像に取り入れられている躍動感に満ちた写実的表現のおかげで、オラァを超えてグォルァと人造人間セルのような雄叫びをあげていそうな顔になっています。アウトレイジや仁義なき戦いに出てきそうな堅気ではない男性が好きな方におすすめです。

③不動明王
大日如来の命を受け、邪悪や煩悩を破壊し強化する役目を持つ仏像です。プロレス界の破壊王といえば、故橋本真也ですが、密教界の破壊王といえば不動明王。日本人にはなじみ深い仏像の一つでもあるので、奉ってある寺院が多くあります。関東圏では、年末からテレビCMでよく流れる成田山新勝寺が有名です。
個人的な見解として、オラオラ系といってまず思い出す仏像といったら不動明王をおいてほかにはありません。まず不動(動かない)。危機的状況において絶対に逃げ出さない勇敢さ強さを感じます。そして王。キングです。オラオラはファッションや雰囲気からして動物でたとえるとライオン。ライオンといえば百獣の王。わたしのかんがえた、さいきょうのおらおらぶつぞうです。 強い者に惹かれるすべての女性におすすめしたい仏像です。

「仏像」と一口に言っても街角にひっそり奉られているお地蔵様から、決まった年にしか見られない秘仏までたくさんあります。しかも、世の中に1体というわけでなく、仏師の数だけどころか1人で何体も作っていたりするので、ビギナーの方はとりあえず近所にある寺の本尊から入ったほうがいいかもしれません。
仏という尊いものを好きな男性タイプ別に紹介するなんて、まさに今回紹介した3体からぶっ潰されそうではありますが、お気に入りの仏像を見つけたいと思ったときはこういう方法も有効なのでは、と思う次第です。(神田愛)

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