日本人のお葬式

2013年1月22日 (火)

日本人のお葬式/大島渚

 本日1月22日、映画監督・大島渚さんの葬儀が東京の築地本願寺で執り行われた。大島さんは肺炎のため今月15日に80歳で亡くなった。しめやかに雨の降る中、本堂の前には巨大なテントが張られ、外だけでも10台ほどのジェットヒーターを装備。関係者別、7つに分けられた受付や、記帳所、ファン焼香のための参列者をあたため続けていた。
 導師をつとめたのは大島さんの生前墓がある臨済宗建長寺。式場となっている築地本願寺は浄土真宗だから、宗派が違う? と疑問に思う向きもあるかもしれないが、大規模なホールが少ない東京において大きな本堂と駐車場を持つ築地本願寺は貴重な葬儀式場。これまでも宗派を問わず、有名人の葬儀が数多く行われている。
1  戒名は「大喝無量居士」。「測ることが出来ない解放された大きな『喝』と云う意味」だそうだ。院号はついていないが、「大」や「無量」が迫力と威厳を感じさせる。そして、激情家でありその情熱が映画界を大きく揺さぶってきたことがすぐに思い出される「喝」。示されてみればこれほど故人の魂を正確に言い表している一字はないだろう。

 式は定刻、11:00に始まった。5分ほど読経した後、引導法語に入る。人柄や、53年間妻である小山明子さんと連れ添ったこと、2人の子どもに恵まれたことなどが示された後、「喝」で締められた。
 11:13より弔辞。大谷信義・松竹会長をはじめ6人が弔意を示した。澤地久枝さんの「こういう文章をあなたのために書くのは無念です」という書き出しには胸を衝かれた人が沢山いるだろう。坂本龍一氏は「あなたは僕のヒーロー」と言い、田原総一朗氏は「たたかう芸術家」とあらわした。
 11:45より弔電。俳優の松田龍平氏が、北海道紋別でロケ中の藤竜也氏からの弔電を代読した。代読・紹介されたものを含めると119通もの弔電が届いたとのこと。
 11:51には葬儀委員長である映画監督の崔洋一氏が挨拶。そのあと、多数の親族・参列者による焼香へ移った。

2  祭壇は大島監督作品の『儀式』をイメージし、菊や胡蝶蘭など白い花を基調としたデザイン。2段なので高さはないが、8間(目測)ほどもある間口の広さが圧倒的な存在感を与えている。遺族が持つ遺影の額縁も白、手向けられる花や看板まわりも白百合や白いトルコキキョウなど、白で統一されていた。
 棺は装飾を排した印籠棺。戒名や祭壇と同じようにすっきりとしながら威厳を感じるセレクトであった。(奥山)

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