東京みくじ巡り 番外編/箱根神社
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湯島へ行ったので菅原道真が祀られている湯島天神でみくじを引いてきた。
受験生が行く必須ポイントといえば、西の北野天満宮、東の湯島天神は外せない。他にもたくさんの天神、天満宮はあるけど、この二つに行ったことがある人は多いと思う。
天神や天満宮がつけば祭神が菅原道真であることは説明するまでもない。日本で有名な怨霊の一人であるにも関わらず、勉学の神として多くの受験に関わる人々から信仰されている。湯島天神の縁起を見ると、菅原道真を怨霊と思っていたのは貴族で、農民は雨を降らせる雷神様として信仰されていたらしい。「雷は怖いでおじゃる~。菅公がならしてるに違いないでおじゃる~」などと言って怖がっていたのだろうか。平安貴族ではないのでどのような感じで怖がっていたかわからないが、科学が発達していない時代に、雷が発生する理由や落雷して死ぬ原因、気圧の変化で雨が降るのだという情報なんてないのだから、自然現象を怨霊のせいと言ってしまうのは仕方ない。道真のほうは讒言されて流されたあげく怨霊にまでされてかわいそうだよ。雷の一つや二つ落としたって責めないよ。だって、農民は雨を降らしてくれる神様って慕っているのだから。
おみくじは2種類あったけれど、ノーマルなほうを引いた。運勢は末吉。大吉率と末吉率が高いような気が。たまには中吉あたりがほしいな。今度引いてこよう。
個別の運勢は、「願望 後程必らず成就す」。神様の願い事絶対保証来ました。後程っていつなの? 必ず成就するのは心強いけど、後程というのがあいまいだな。願い事のレベルの応じてかかる時間が変化するとか。たとえば、「夕飯がレバニラになりますように」だとしたらその日中に叶うし、「心配事なく老後を過ごせますように」だと年齢次第では途方もない後程になる。成就してほしい願望があるといえばあるけど、菅公に叶えられるのかな。成就させてくれるなら後ほどがいつになろうとも待つよ。20年くらいかかったりして。
あとは「待人 音信あり。おくれて来るが怒るな」。10分くらぃ遅れるってメェルきたから待ったのに、20分くらぃ待たされた!激ぉこぷんぷん丸だょ!とか言ってはいけないんだね。
待ち人というのは、「来ることを待たれている人。自分が待っている相手」ということで、意味だけ考えると「待ち人=好きな人」と思われるが、それがビジネスの相手でも、自分の運命を変えてくれるような人でも、自分が待っているのであれば対象は誰でもいいのだろう。ただ今回は、「遅れてくるけど怒らないでやってちょ!」ということなので、好きな人(恋愛対象)と受け取った方がしっくりくる。私は男女関係なく惚れた相手にはめっぽう弱く従順になってしまうので、1時間以内の遅れなら怒らず待ちます。しかし、「怒るな」とわざわざ言ってくるのだから、たぶん私が待っている相手というのはよく遅れてくる人ということなのでしょう。
アポなし訪問(「突然にやってくるでしょう」系)も困るけど、遅刻魔もやだわ。どちらにせよ会えるけれど、好きな人との会い方としては微妙なところ。
湯島天神といえば学業に御利益がある神社ということで、学業はどうかなと思ったら、「人に頼らず努力すれば必らず成就」だそうな。ありがたいお言葉ありがとうございます。湯島天神のみくじがそういうならがんばれそうな気がする。あくまで、そんな「気がする」。(月島めぐる)
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新大久保も百人町まで行くと韓流の風がおとなしくなる。いったい何が百人もいるのやらと思いながら皆中稲荷神社へ行ってきた。日曜の正午過ぎに行ったにもかかわらず参拝客が少なめで好印象。
最近は賭け事や宝くじ、投資に御利益のあるパワースポットとして人気のようで、初詣の期間は大行列で行けたものではないらしい。正月は空気が澱んでいそうだ。当たりくじを引きたいならその辺りは外した方がよさそう。
みくじは100円で量産型のもの。お金関係に強いパワスポなので、ラッキーナンバーが書いてあるタイプだったら嬉しかったが違った。みくじもたくさん引いていると、外見を見ただけでわかるようになってくる。だからこそ風変わりなみくじを見るとわくわくしてしまう。なので今回は残念な気分。
お守りは自社の売り(御利益)とリンクさせて売り出し(授与)ているが、みくじに関しては手を抜いている場合が多い。商売魂(本気)を出している神社はみくじの種類や数にもこだわっている。
せっかく売りがあるのだから吉数(ロトやナンバーズ用に最適)や方角、金運の項目を入れ込んだものにしたら売上げがかなりアップするのではないだろうか。「相場」という項目はあるがそれだけでは物足りない。貪欲に商売したってバチは当たらないよ。
本題のみくじだが、運勢は末吉。末吉ならば悪いことが書かれていても精神的ダメージは少ない。みくじの内容は信じないけれど、お金出して嫌なこと書いてあったらむかついてしまう。
注目ポイントは、運勢欄の「決して色に溺れ不義の行をしないで正しく一心に辛抱するがよいです」だろうか。 色に溺れる……。悪い男に捕まり骨抜きにされ私生活が崩壊というのはよく聞く話。ホストにはまって風呂に沈んだり、ヒモを飼って貢いだあげく逃げられ残ったのは借金だけ、みたいな。
共依存に陥っている両親を見て育った人や心が弱っている時ほど、ダメ男に引っ掛かたり恋愛に依存してしまうのはよくあること。神様にいわれなくても色に溺れることのばかばかしさはわかっているつもりだ。どうせ不義の行いをするのであれば、溺れるのではなく溺れさせたい。ダメ男に捕まって後悔するんじゃなくて、私に引っかっかったことを後悔させたい。貢ぐのではなく貢がせる。どうせ女が稼げる金なんてたかがしれているんだから、稼げるやつに稼がいでもらったほうがいい。
それができないならばおとなしく辛抱したほうが幸せに近づける。無理に男に接近して泣くくらいなら、修道女のように祈りの生活をしている方が幸福度が高まるのではないかと。いやー、神様のいうことは正しいです。
あぁ、金運に効く神社なのに、男女の営みについて改めて考えさせられてしまうとは……。裏御利益として「縁結び」も入れると参拝客がもっと増えるかも?(月島めぐる)
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新宿にはよく行っていたが、花園神社は通り過ぎてばかりだった。そもそも近くを歩いていたのがほとんど夜で、さすがに夜間参拝なんてしないし、神札授与所もしまっているから境内に入ることなんてなかった。少し歩くと歌舞伎町にゴールデン街と猥雑な風景が広がるが、さすが神社は神聖な場所なだけあって清らかな空気が流れていた。
境内は広く花園神社拝殿のほかに、小ぶりの鳥居が並ぶ威徳稲荷神社、芸能浅間神社も入っている。威徳稲荷は伏見稲荷大社(京都府)の千本鳥居のミニチュアといった趣だが、朱色の鳥居が隙間なくいくつも並んでいる姿は異様。山村美紗サスペンスを思い出してしまった。女性参拝客に人気らしいが、くぐると2時間ドラマの女王の気分にでもなれるのだろうか。
芸能浅間神社は隅にあって、奉納者の名前が書かれた板がなければ気がつかない。銀の板に朱色で名前や企業名などが書かれているので、神社そのものよりも目立つ。嫌でも目が行ってしまうので名前が脳内に刻み込まれる。ワイルドすぎちゃんってなんだよ。奉納者の何割がブレイクしたかはわからないが、参拝客の脳裏に名前を嫌でもたたき込むことができるから、名前が出ているあいだはチャンスがあるだろう。
花園神社のみくじは筒のなかに入っているタイプ。夫婦木神社同様、ここでも手を入れたらとんがりコーンのように指に刺さってしまい、そのまま引かざるを得ない状況に。手を入れて「いいのが出ますように」とお願いする暇などなく、入れてすぐブスリといかれたらもう冷めてしまうよね。
たいして期待せず引いたみくじだが開けてびっくりの大吉。とんがりコーン効果だろうかと思ったのもつかの間、内容はあまりよい物ではなかった。
運勢そのものは「何ごとも思うようになります。しかし、油断はいけません」と、運と美貌で思うままに生きてきた私にぴったりのお言葉。個別運勢も「願事:思いのままになります。早くてもよいでしょう」なんて書いてあるからいい気になっていたら、「旅行:よろしいが盗難に気をつけてください」「争事:勝ち進みますが結果は悪いでしょう」と意味不明な言葉が。盗難に遭うのに「よい」というのがよくわからないし、勝つにもかかわらず結果が悪いというのは最終的に負けるということなのかと、本当によくわからない。
争事、旅行ほどではないが気になったのが、「失物:男の人が知っています」。まず男って誰。もし私がなくしたのが「壊れたハートのかけら」だとしたらどうするんだよ。男に聞いたら「俺が持ってるよ」とか言ってくれるのだろうか。教えてくれる人を待ちたいが、どうも「待人:突然にやってくるでしょう」ということなので、準備をしておかなくてはならないな。「いまから来年の計画をたて、充分の用意をしておくことです」とあるし。アポなし男対策のフォローまでしてくれるなんて、神様も意外と優しい!?(月島めぐる)
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新大久保にある夫婦木神社へ行ってきた。
この連載のために何社も回っているが、だいたい地図を見れば行くことができる。しかしここは、神社へ至る道がとてもわかりにくかった。新大久保に長く住む人と行き、地図も見ていたにもかかわらず、なかなかたどり着くことができなかった。どれくらいの時間、歩いたのだろうか。いや、歩かされたのだろうか。私の持っていた地図が悪かったのが原因だと思うけれど。
大にぎわいのコリアンショップと人で溢れる通りを外れると、喧噪が嘘のような静かな住宅地が広がっている。神社の雰囲気など皆無なところなので、内心、「こんなところに神社なんてあるのか、もしかしてだまされているのではないか」と不安になったが、道に座っていたおばちゃんが「夫婦木神社はあそこだよ」と教えてくれた。よく目的地がわかったな。
住宅地の中にある「知る人ぞ知る神社」というのは本当のようで、鳥居がなかったら絶対に見逃してしまうくらいこじんまりとしたところだった。
2階建て構造になっていて、1階に社務所と鳥居、2階に拝殿がある。神社の立地、規模にも驚いたが、何よりもびっくりしたのが、鳥居から境内を見ると隣接するアパートに干されている洗濯物。幼稚園や神社所有者が住む家が境内にあるのはよく見かけるが、洗濯物は見たことがない。地域密着型の神社ということなんだろう。 夫婦木神社の祭神は伊邪那岐大神、伊邪那美大神で、夫婦和合、安産、縁結びの御利益があるそう。結婚式も執り行っているそうで、社務所に式の写真が飾ってあった。
本題のみくじだが、至って普通。特にこれといってピックアップするほどのことは書いていなかった。
しっかりとした作りの筒の中に入っていて、みくじの紙も厚めの和紙のような質感。100円という値段、神社の規模、造りを考えるとかなりお得な部類である。なんというか神社の印象が強すぎてみくじの印象がとても薄い。
東京の縁結び神社といえば飯田橋の東京大神宮だが、お姉ちゃん方の「結ばれたいオーラ」が充満しすぎて逆に叶わなそうな雰囲気になってしまっている。澱んでいるというのかな。しかしここは、私たちを含めて一組しか参拝客がおらず空気も濁っていなかったので、なんとなく願いが叶うような気になった。本気でお願いするなら、ここくらいひっそり静かなところでじっくり願掛けをした方が効果がありそうな感じがした。
ということで、「(一緒に行った人と)結ばれますように!」と神様にしっかりとお願いしたあと、「私と結ばれてください!」とその人に言ったら笑いながらスルーされてしまった。効果がありそうというのは気のせいだったらしい。(月島めぐる)
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妹に今年遷宮が行われる出雲大社のおみくじを引いてきてもらった。「お姉ちゃんのことを考えながら引いてきたよ!」とのことだったので、代理引きでも大丈夫だろう。遷宮というと20年に一度行っている伊勢神宮を思い出すが、伊勢の式年遷宮も今年行われる。2013年は遷宮イヤーだ。
出雲大社の祭神は大国主大神で、古事記では日本を作った神様とされている。一度参拝したことがあるが、とても広かった。参拝客が注連縄に一生懸命、小銭を投げ差し込もうとしていた。かなり太く大きいものだったので、いいお布施になると感じた。女性参拝客の多さが印象的だったが、どうやら縁結びに力を入れているようで、空港も出雲縁結び空港という名称になっている。本気で結ばれたいときは島根まで足を伸ばすと叶いそうな、そんな雰囲気が疲れてしまうほど漂っていた。出雲そばがとてもおいしかったのでまた行きたい。
本題のみくじだが簡潔で潔い。
特に判断の項。「土木:よい」「病気:なおる」「失物:見つかる」「旅行:よい」「方位:東よい」。「よい」のあとに警告文はない。さすが出雲大社。国を作った神様の潔さはひと味違う。しかしこのみくじには吉凶がない。内容からして大吉だろう。
なぜかって。運勢がとてもよい。「今年は隆盛大幸運の年であり、営利上最も利益が多い年である」と、今年は向かうとこ敵なし、無敵! 素敵! 痺れる! の年なのだ。しかし、「朋友と総論に至ることがあり、注意を要する」というのが気になる。友達が少ないからこれ以上減らないように気をつけなければ。
今年の私の運勢は占いも含めてとにかく「仕事が最高!」の年と出る。いつもは信じないが、このところ仕事に対する情熱が沸いてきているから本当なのかもしれない。もしかしたら無意識に、いや運勢を意識して行動しているからなのかもしれないとも思う。
いつもであれば「そうですか」で終わるところだが、今年は気持ちを変えて信じて仕事に邁進してみよう。年に一回神が集う聖地、出雲大社のみくじの実力見せてもらおうではないか。(月島めぐる)
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赤坂氷川神社のみくじは「盛りだくさん」という言葉が合う。紙も大きいし、内容も運勢に加え17項目の個別運勢、それだけでは足りないのか枠外にも運勢が書いてある。サービス精神あふれるみくじだ。
赤坂氷川神社は最寄り駅が六本木、赤坂と国際色豊かなところにあり、祭神は、スサノオノミコト、クシイナダヒメノミコト、オオナムヂノミコトで、厄除け、縁結び、商売繁盛に御利益がある神社だ。六本木方面から行くと、東京ミッドタウンやアメリカ大使館宿舎、高級そうなマンションに一軒家の中を歩くことになるので、本当にこんなところに神社があるのかと不安になってくる。神社に近づくと風景がコンクリートジャングルから神聖な空気が漂う「神社のソレ」に変わるので心配ご無用。境内を囲むたくさんの木々(鎮守の森)はまさに大都会のオアシス。一歩、足を踏み入れれば邪念が払われること間違いなし。
さて、ここのみくじを一言で表すなら、「デカ盛り」。用紙サイズは通常の倍あり、内容も多い。恋愛も知りたい、金運も知りたい、旅行も知りたい、ラッキーナンバーも知りたい、とにかく「いろいろ知りたい」欲ばりな人におすすめのみくじである。
内容も「よい」「信心すれば治る」「来ず」と投げっぱなしではなく、「金運:使うことばかり考えては駄目です 少しは貯蓄しなさい」「旅行:相談して決めなさい」「失物:出にくいが 諦めるな」「家庭:一寸の浮気も家を破ることあり 身を慎め」「恋愛:大切な時です誠意を示しなさい 御守を授かる」と、かなり現実的なアドバイスをしてくれている。
さすがに神社なので、信心や神の御加護、神様のお助けという言葉が出てくるのは仕方ない。不思議なもので、金運、就職という運ばかりではどうにもならないことに、「信心せよ」「神様を信じよ」と言われると途端にうさんくさくなるが、恋愛や願望だと気にならない。
よくよく考えてみると、神様にいくらお願いしても人の心を操ることはできないわけだから、みくじに「なにかすれば神様がかなえてくれる」とあるのはおかしい気もする。相手の気持ちをこちらに引き寄せるのは行動しないと難しい。なので「信心して相手に積極的に行動すれば叶う」というように、「神様に祈る+具体的アドバイス」の順番で書かれているほうがしっくりとくるが、恋をしている最中はアドバイスよりミラクルのが欲しいから最終的に神様が叶えてくれるような内容のがいいのかもしれない。(月島めぐる)
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東京ディズニーランド入ってすぐのワールドバザール内にペニーアーケードというレトロなゲームセンターがある。このワールドバザールのコンセプトは、「ヴィクトリア様式の建物が軒を連ねる古き良きアメリカの街並み」で、ウォルト・ディズニーが生まれ育った20世紀初頭のアメリカを再現しているらしい。
そのゲームセンターにフォーチュンカードを出してくれる占いマシーンがある。白髪のババア(いかにも占いしそうな雰囲気)ロボが箱のなかに入っているのだけれど、不気味でオカルティックでどちらかというと占い師というより魔女。ねるねるねるねを練っていそうな感じ。
その魔女ボックスにお金を入れると、ごちゃごちゃ何か言いながら指を動かして最後にカードが出てくるという仕組み。
カードは両面仕様で、裏は誕生日、星座、誕生花、誕生石が書かれていて、表に占い結果が。
「あなたはとても徳の高い人です。あなたは正義の道を選んだのですから、とても幸せになります」
徳を積まなくても私は違うステージにいるわけか。下々の者とはいるばしょが違くてよ、オホホホ。ということを言っていると、みくじを引いたときに「謙虚になれ」とか言われるわけです。中2病患者かヤンキーみたいに、「好きな言葉は天上天下唯我独尊」と鼻息荒く言ってる訳じゃないんだから少しは大目に見て。
それにしても、このカードを読む限り、私はすごいかもしれない。だって、「あなたは簡単に人から影響を受ける人ではありません。あなたの友人はあなたを尊敬しています」だよ。カリスマ性の持ち主ってことか。徳が高くて尊敬されるなんて、天部くらいなら入れてもらえそうじゃない。しかも、月島めぐるって「グル」が入っているし。私もそろそろ宗教家の仲間入りかしら。
最後の最後にはなんと、「そして美しい家がとても好きです。そのうち、そんな素晴らしい家を手にします」。マンゴー畑の寄付!? 私の祇園精舎も夢ではない。
妄想はそのくらいにして、みくじではなくフォーチュンカードだけれどおもしろい。占いの上には、悪魔と出会ったときのハウツーも載っているし、ラッキーナンバーに至ってはありすぎてMACアドレスのようになっている。内容によっては妄想遊びもできるので、ディズニーランドに行った折には是非どうぞ。(月島めぐる)
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大門駅を出て少し歩くとあるのが増上寺。そこを抜けて階段を上がれば見えてくる東京タワー。都会のど真ん中にある大きなこの寺は1393年に創建された浄土宗の寺で、徳川家の菩提寺という歴史の長い寺である。
境内はとても広くお弁当を持ってベンチで食べると気持ちよさそう。寺というと敷居が高いというか、神社より気軽にいける度が低い。浅草寺クラスになれば、寺というよりは観光地と化しているから気楽だけれど、中規模クラス以下になるとどうしても行きづらい。仏教ブームも起こってきているので、駆け込み寺としての役割が復活してほしいところ。
ここで引いたのは福物いりみくじ。少々割高だけどおまけつきのおかげで得した気分になれるのがいい。しかし、私はこれ系のみくじで欲しいと思ったものを引いた試しがない。だいたいカエル。そんなに私の元へ帰ってきたいのがいるのか。なんだ、元彼か!? 復縁は願ってないぞ。たまには大黒様とか恵比寿様とかの「なんとなくレア」感を煽ってくれるものが欲しい。いつもと違う変わったものがほしーの(古いギャグ)。
そんな子どものような願いを阿弥陀如来(増上寺のご本尊)が聞き届けてくれたのか、今まで聞いたことのない変わったものが出てきた。
その名も「鷽鳥(うそとり)」。
私が嘘つきだからじゃないよ。一年のよくないことを吉と取り替える「うそ替え神事」で使われるうそ鳥が木に止まっているところを表したもので、幸運の守り神として親しまれているらしい。いやー、縁起物っていっぱいありますね。
木に止まっている形を表しているとあるが、これは2羽がお互いに向き合ってるのか、それとも1羽が正面向いているのかわからない。なんかコウモリが羽を閉じている姿に見えなくもない。よくわからないけど幸運を招いてくれるなら形はなんでもいいや。次回は是非とも福銭に茄子かお多福を引きたい。
一緒についてくるみくじは両面印刷で、片面が英語表記になっている。英語といっても表の日本語を訳しただけなので意味はすぐにわかる。
運勢は「Fairly Good」(小吉)。Fairlyは「まずまず」と「かなり」という意味があるけど、「まずまずよい」ということなんでしょう。その証拠に内容あんまりよくないし。唯一良さそうなのが、「Birth:Easy to birth」。安産なのは嬉しいけど妊娠してないから関係ない。まぁ、「Study:Work hard, or you won't be successful」とお説教を食らったので、英語面を隅から隅まで読んで英語力アップさせたいと思います。
もしかして私の願いを聞き届けたのではなくて、おみくじに対する阿弥陀如来からの精一杯のフォローとして鷽鳥を引かせたんだったりして。(月島めぐる)
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十番稲荷神社は麻布十番駅を出てすぐ隣にあるアクセス抜群の神社だ。行ったときは酉の市の時期で特別商品(授与品)の売り出し(授与)が行われていた。普段はカエルグッズ(麻布七不思議・ガマ池の伝説にちなんでいる)や塩(黄金塩。ウコンで色づけされている)といったさまざまな開運商品が絶賛発売されている。酉の市と聞くと商売繁盛のイメージを思い浮かべるが、カエルお守りのバリエーションを見ると、どちらかというと旅行(無事カエル)や金運(お金がカエル)に強い神社のようだ。
肝心のおみくじだが、運勢はあまりおもしろくない。気になったのは、「失物 身近 高い処」。近くにある高いところというとタンスの上、クーラーの上、屋根の上、冷蔵庫の上。うーん。
今回の見所は、神の教。おみくじというと吉凶と個別運勢ばかりに目がいきがち。まぁ、それが知りたくてみくじを引くんだけど。私もいつもぱぱっと見て終わらせてしまうほうで、たまにおもしろいのがあれば読む程度。しかし、今回はまさに「私そう思ってたよ!わかる!」と大きくうなずいてしまった。
「苦しい時にはやれ神様と騒ぎ立てる。嬉しい時にはそれ神様と拝みたてる。が平穏無事の日をが続くと、ケロリと忘れて拝みもせぬ。」
辛いときは、「神様おねがい!」「神様お助けを!」。嬉しい時は「神様ありがとう」「やっぱり神はいた!」と、日頃は考えもしない神様に助けを求めて、うまくいかなければ「神様なんていなかったんや~」と恨み(失望)し、うまくいけば「神様のおかげ(まぁ、ほとんどは自分のおかげなんだけど)」と一喜一憂。
まさに、「ぱっと明って消え行くような、花火信仰じゃたよりない」だよ。私も今では現実主義だが、高校生くらいまでは、おまじない、占い、パワーストーン、ジンクス、霊などを信じるスピリチュアル女子で、何かあれば「神様、神様」の日々を送り、何もなければ願いすがった相手の存在などすっぱり忘れているようなやつだった。
都合のいいときだけ「神様」にすがるというのは、長い日本の歴史の中でもまれにもまれた「日本人の宗教との関わり」のせいなのだろう。現在の日本人は基本的に生まれたときから特定の信仰を持たない。正月には初詣に行き、クリスマスを祝い、死んだらお経を読んでもらい、結婚式は牧師に祝福される。教会に行けば厳かな気分になり、仏像を拝んで癒される。否定はしないが無節操だ。宗教や信仰に対して無邪気なだけなのかもしれないけど。
頭をガツンと殴られた気になったものの、神と共にある生活には慣れていないので花火信仰だとしても大目に見てほしい。(月島めぐる)
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