大道芸を見る!

2008年7月14日 (月)

大道芸を見る!~上野公園蛙の噴水前

080713_155849  日差しは和らいでいるもののコンクリートから出る熱で余計に暑さを感じる午後の上野公園。
 蛙の噴水前に人垣ができていて、少し待っていると音楽とともに始まった。
 バルーンを顔につけて画用紙に書かれた文字を顔で表現するリアクション芸のようなものが最初のに行われ、途中で観客の中から一人選び一緒にやっていた。
 次もリアクション芸で、ホイットニー・ヒューストンの曲にあわせて梅干しにわさびや唐辛子、レモンなどをかけてサビの間近で口に入れて表情を見せるというもので、梅干し芸について聞いてみたところ初期からやっているそう。辛い物が嫌いな私からすれば想像したくもない味がしそうだが、やっている中で「慣れました」と笑っていた。 最後が、フレディ・マーキュリーの曲にあわせてパントマイムをするもの……と、箇条書きで書くとあまりおもしろくなさそうだが、独特な雰囲気の芸で字にするよりは実際に見てもらった方がいいという判断であえて細かくは書かないでおく。
 終了後に声をかけている人が多く、最中も写真やビデオを撮っている人が多かったので、芸歴を聞いてみたところ、「16年になりますね。でもこれで食べるようになれたのは10年くらいです」。戻ってからもらった名刺に書かれていた名前をネットで調べてみると、どうやら有名な人のようでテレビにも出ているらしい。よかったら調べてみてください「サンキュー手塚」さんです。(奥津)

URL:http://www1.odn.ne.jp/thankyou/

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2008年6月16日 (月)

大道芸を見る!番外編~似顔絵を描いてもらってみた~

 街中で似顔絵を書いてもらったことはあるだろうか。上野公園に行く階段にずらっと並んでいる様は、風景を描いている人たちの列とはまた違う趣である。
 各似顔絵師のブース(のようなもの)の前には、商売道具の一つである“有名人の似顔絵”が数枚置かれているが、それを見るたび「あれくらいの画力が私にあれば……」と幼稚園児並みの絵心の私はうらやましくなる。 
 せっかく上野へ来たのだから思い切って似顔絵を思いきって描いてもらうことにした。
 まずは価格。モノクロが2000円。三色で3000円。フルカラーになると4000円。だいたいどこもこれくらいの相場だ。

 気になる腕だが、似顔絵師の腕を判断するのに「脇に飾ってある有名人の似顔絵を見る」という方法があるが、これはあまりアテにしないほうがよいというのが私の見解だ。
 なぜなら、だいたいどれも同じくらいのクオリティなので比較が難しい。しかも、描いてもらおうと思わない限り近くで見ることもなく、遠目でみることになるから余計に判断がつきにくい。書いてもらってからのお楽しみに近いものがある。

 初めてということで、フィーリングで似顔絵師を選んでみた。コースは、いきなりカラーで描いてもらうのは勇気がいるのでモノクロ。
 所用時間は、「モノクロだと5分から10分くらいで、カラーだと2、30分くらい」
だそう。
 実際、ペンの進みは早く、サササッと描きあげていく。だいたい10分くらいで、「いかがでしょうか」と見せてくれた。
 見せてもらった絵は、鉛筆だけなのでデッサンぽく、悪くはないが寂しい感じだった。なかなかよかったがせっかくなので、カラーにしてもらうことにした。
 描いてもらっている最中、何年くらい似顔絵描きの仕事について聞いてみる。
「似顔絵は10年くらいやってる。もとはイラストの仕事をしてたんだよ」。
 マンガ雑誌の表紙絵も描いていたこともあるそうだ。話しているあいだに絵が完成。
 ほぼフルカラーに近い状態で描かれた自分の似顔絵は、実物の三割増しの出来。自然なツヤ感も表現されていて、滅多にきちんとした似顔絵を描いてもらうこともないのでいい記念になった。写真写りが悪いので、今後、著者近影を出す時はぜひこれを使いたい。    
 いつもは素通りしてしまう似顔絵。思い立ったが吉日。少しでも興味が沸いたらちょっと腰掛けてモデル気分に浸ってみるのもいいかもしれない。(奥津)

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2008年6月 2日 (月)

大道芸をみる!~上野でマジック~

 少し前になるが、秋葉原にあるヨドバシカメラの近くを通ったらイベントがをやっていたのでみていると、突如、マジシャンのセロが現れた。もちろんテレビ撮影のためだが。
 いくつかマジックをやっていったが、どれも手際がよい。一つ種を見つけたものの、果たしてどうのようにしてそこに物を入れたのかがわからない。それくらいスムーズに隠していた。
 マジックは小さいころから好きで、見に行ったり、テレビで見たりもする。しかし、舞台マジックは客席から舞台までが遠い。もう少し近くで見たいという願いはなかなか叶わないと思っていたところ、上野公園でやっていた。

Photo  日差しを浴びながらふらふらと歩いていると、「これからマジックをやりますよ」という声が聞こえてきた。 はじめる前だったので一番前の見やすいところを大人気なく陣取った。
 カードを使ったマジックや、コインマジックなどいろいろやっていた。一番前の真ん中という位置だったので、2回ほど手伝った。一つがトランプマジック。もう一つが指輪を使った瞬間移動。
 瞬間移動は、マジシャンに指輪を貸し、私は袋を持つ。数を数え手を振るとマジシャンの手の中にあった指輪はなくなっている。袋をあけてくださいという指示に従いあけると、口をきつく縛られた袋が2つ入っている。2つめの袋の中に小箱が入っていて、開けると小箱の中に指輪が入っているというマジック。
 指輪を貸した身としては、是非ともなにがなんでも種が知りたい! という気分になった。

 マジック終了後、話を聞いてみた。マジシャンのマジカル京さんは三重県からやってきたそうで、退職後から大道芸の道に入り8年目。
 マジックそのものは20年ほどやっているそうで、東京のヘブンアーティストを受けたのは、こちらにお孫さんがいるようで、一緒に手品をできたらいいという希望があり受けたそうだ。
 舞台で行うマジックを路上で行うことはできないのかという質問をすると、「舞台で行うマジックは、後ろから見られると種がばれてしまうからできません」という回答。どうやら舞台で行われる大がかりなマジックのほとんどが壁側(うしろ側)に仕掛けがあるので、9割はできないそうだ。
 そういわれると後ろ側を見てみたい気になってしまうが、種がわかってしまってはマジックは楽しくない。
 一生懸命、種を見つけるぞと思いながら見て騙されるのがマジックの楽しみ。
 テレビや舞台で見るようなマジックは大がかりでおもしろいが、こうやって近くでみるクローズアップマジックもおもしろい。
 もし路上でマジックをやっていたら足を止めて見てはいかがだろうか。運良くマジシャンに指名されて手伝った日には、種が気になり夢中になること間違いなし。
 瞬間移動マジックのネタは本当に知りたい。(奥津)

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2008年5月19日 (月)

大道芸を見る!~南京玉すだれ~

Photo さてさてさてさて さても南京玉すだれ 

といって、すだれをさまざまな形に変化させて見せる芸、南京玉すだれ。唄は聞いたことがあるものの生で見たことがなく、一度でいいからどんなものか見てみたいと思っていた。
 いつものように都内でやっている大道芸のリストを見ていたら、近くにある両国の江戸東京博物館の江戸東京ひろばで南京玉すだれが見られるということで行ってきた。
 南京玉すだれ初体験の感想は、唄いながらすだれを国旗、釣竿、東京タワー、柳など自在に変化していく様が、見た目が太巻きを巻く簀巻きにしか見えないのに、すだれ自体に仕掛けがあるのは当然だしわかってはいるがおもしろい。小さい頃に自宅の簀巻きで真似をした記憶が蘇った。

 演技が終わったあと、演者の高橋令子さんに話しを聞いた。
「この世界に入ったのは今から23年前です。師匠に芸を教えると誘われたのがき
っかけですね」

高橋さんは大大道芸研究会に所属しており、そこでは南京玉すだれをはじめ日本の伝統芸のガマの油売り、バナナの叩き売りなどの芸を伝承している。

 修行の初歩は、「発声練習からです」ときっぱり。マイク使わなくても出せる大きな声、屋外でも通る声を出すには発声から始めることが大切だそうだ。
「もし声が小さくても、発声練習をすることで通る声を出せるようになるので大事ですね」。
 発声の基礎を学んだら芸の練習。芸は自分がやりたいものを選び、その芸と平行して発声練習も続けていくそうだ。

 やはり南京玉すだれといえば独特な柄の袴。
この袴を美しく着こなすために、高橋さんは日本舞踊を習っているそうだ。
 芸で食べていくためにする努力を惜しまない姿は、これまで取材をしてきた人全員に共通する。日々の努力があるからこそ、芸の世界で20年以上活躍できている。努力を嫌う人が増えているが、小さな積み重ねが成功する秘訣だということを彼らが教えてくれる。努力をすることは格好悪いことではなく、舞台で最大限の力を出すためのプロセスだということだ。

 そして玉すだれやバナナの叩き売りなどは、歳をとっても続けられる芸と高橋さんは言う。
 「会長は現在80才を越えていますがまだまだ現役です」
 80歳を超えてもなお現役で居続けられるというのは、芸の種類もだが、日々の鍛練と努力あってこそではないだろうか。

南京玉すだれはおもしろいので、もしやっていたら立ち止まって見てほしい。次はガマの油売りか、どうしても見たいバナナの叩き売りをぜひ見てみたい。(奥津)

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2008年5月 5日 (月)

大道芸を見る!~In London~

 ここ数年、海外暮らしをしたり旅行に行ったりと海外づいている。今では飛行機禁断症状が出るようになった。 そんな話は置いておくとして、ロンドンへ行ったときのことだ。
 地下鉄に乗るために駅に向かって地下道を歩いていると、大勢のパフォーマーが自分の芸を披露していた。
 どこの駅かは忘れてしまったが、小規模なオーケストラ(いや、四重奏か?)が演奏していたのはすごった記憶が。人だかりもできていて、演奏も上手だったし一見の価値があると感じた。
 滞在期間中、いろいろなパフォーマーを見てきたが、彼らが首から何かを下げていたのが気になった。
 今から思えば彼らに聞けばよかったのかもしれないが、聞いていないので調べてみた。
 どうやら大道芸を見るならコヴェント・ガーデン(Covent Garden)が有名だそうだが、地下鉄(Under Ground)も負けていないらしい。
 その地下鉄で芸を披露している芸人(Busker)が首から提げているのは、2003年に導入された法の許可書。それ以前は無法で好き勝手行われトラブルもあった。そもそも違法行為。
 違法だったがロンドン地下鉄が法制化を働きかけ改正。それから演奏許可制になったそうだ。
 BuskerがPerformanceをするまでの手順はこうだ。2週間前からブッキング→オーディション(前科が調べられ、監視カメラのおまけ付き)→選ばれて晴れて地下鉄で演奏権獲得。
 東京都でもヘブンアーティストという登録制度をとっているが、そこでもオーディションがあるそうだ。さすがに前科まで調べられるかどうかはわからないが、合法的に芸を披露するためには道のりが長い。
 ただ、こうした手順を踏むことで、きちんと場所が与えられ時間内に思いっきり活動することができるのはBuskerにとってはいいことなのではないだろうか。特に大きな楽器を使って演奏するグループとか。それに、こちらとしても上手な人を見たい。
 上手な人といえば、同じく地下鉄構内で見たすごいパフォーマーを思い出した。
 ギターのサウンドに耳を傾けながら歩いていたところ、蛇遣いが吹いてるかのような、ピューッと吹くジャガーのような、不思議なサウンドが聞こえてきた。
 思わずその音の方を見ると、ナイスミドルという冠がぴったりの中年女性が縦笛(リコーダー)を吹いていた。 格好は小ぎれいな服装で、イギリス人のおばさんってこんな感じだよなぁ、という容姿。
 手にはリコーダー。そしてコインを入れる缶。どうやら彼女もBuskerらしい。演奏自体はヤバイ。はっきり言えないので英語で書くと、Not Good.
 正直、ビックリした。日本の路上にいる下手くそな歌手の歌以上の衝撃度。リコーダーで活動している人は見たことがない。前衛的すぎて通り過ぎてしまったが、あれから2年もたつというのに未だに忘れられない。猿にかまれたときよりも、だ。日本でもそれくらい前衛的な大道芸人に出会えるだろうか。
 さて、東京の地下鉄・東京メトロでも制度導入がされるそうで、そのためにロンドンを視察しているそうだ。 導入したら大手町駅構内や日本橋駅構内は広くて良さそうだが、面白い試み且つ、私の取材地域も土日に限らず行えそうなので、いち早く導入してもらいたいと切に願うところだ。(奥津)

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2008年4月21日 (月)

大道芸を見る!~明日のアイドルを目指せ~

  歩いてすぐというわけで、なにかとホットな話題溢れる秋葉原へ行ってきた。
 平日の秋葉原は少しのオタクと、以外と多い外国人観光客で構成されているが、休日の秋葉原は大勢のオタクと大勢の観光客(一般人?)、そしてアイドルを目指す女の子達で賑わっている。

 明日のミュージシャンを目指す若者は各地域の路上か駅前に集うが、明日のアイドルは秋葉原の路上(道路)にくるのだ。そして彼女たちは唄う。そしてビラを配る。 彼女たちがパフォーマンスをすれば、そこにはカメラを持った男性達がカメラを持って群がる。
 その光景はなかなか特異で、普通、何かのパフォーマンスを見ているときは黙ってみているが、彼らは一心不乱に撮影をしている。撮影後、その写真をどうするのだろうかと不思議に思えるが独特な世界ができあがっている。

 休日の秋葉原歩行者天国を見るのは2度目だが、一定間隔で人だかりができていた。

 一人目は、JR秋葉原駅電気街口をでてすぐの道路脇。不自然に密集した人をかき分け進と制服を着た女の子が一人。ビラを片手に立っていた。被写体と撮影者の距離、わずか1メートル程度。近い。おまえら近いよ!

 漂う香りに30秒でギブアップ。その場を離れ大通りに出る。
 通りを歩くといるわいるわ。

 人だかりのあるところにアイドルあり。目指せAKB48。アキバ発のニューカマー! まずはアニソンのテーマ曲だ。てなぐらいにパフォーマンスをしているわけです。
 中にはホンモノもいるわけだが、だいたいが卵。卵でも人前で何かをするんだからそうとうな度胸である。少し歩いているとドンキ・ホーテの近くに人だかりが。唄っているわけではなくただ立っているだけだが、かなり大きな輪ができている。
 さっそく近づいてみると、ロングヘアのかわいい女の子が。
 チラシをもらうと、Little Nonというグループのボーカルらしい。邦楽はわからないが、TBSの『どうぶつ奇想天外』なら名前は知っている。そのED曲を歌っているらしい。メンバー写真を見ると、ヴォーカルの子をサポートさせるために何らかの思惑が動いたかのように思わせるメンバーの風貌。違うかもしれないが、額近くにそびえる角のような髪型をした人なんて、怪しすぎる。どうやら一目惚れをしてしまったようだ。

 その隣もまた大きな輪ができていて、そっちの子からもビラをもらった。ビラには、どこぞのエロ雑誌かと見間違うような微エロ写真が。このビラを見ると、制服(学生服以外も含む)というのは何かしらの力を持っているのだと実感。制服を着ているだけで人だかりが倍になるんだもん……。私も制服着ながら仕事しようかな。まだブレザーくらいいけるだろ。

 さらに歩を進めると、唄い踊るオニャノコを発見。こちらはアイドルを目指す女の子。愉快な音楽に愉快な踊りを披露している姿と、ビラに書いてある8thライブが路上ライブ8回目ということのようで、プロを目指すアマチュアということでもう少し具体的に宣伝をしてみようと思う。
 ビラ情報によると、名前はYumeさんと言うようで、アイドルデビューに向かって邁進しているそうだ。頑張れ。努力している姿は非常に好感度が高い(in my mind)。是非ともデビューを勝ち取っていただきたい。

 それにしても秋葉原の歩行者天国は混沌としている。明日のアイドルを目指して唄う子と、それをファインダー越しに見つめる男性。
 それはアイドルイベントでの状況と全く同じ。どこが違うかといえば、中央にいる女の子のほとんどが一般人かアイドルに毛が生えたような子たちばかりだ。事務所やテレビ局のバックアップがあるわけでもなく、パフォーマンスをしてビラを配って、どこかで火がつくのを夢見て頑張っている。
 一昔前、私が知っている時代のアイドルといえば、スカウトされたりオーディションを受けたりして、どちらかというと「運」が大きく作用していたような気がするが、ここ最近は、自分から能動的に活動している。街中で唄ったり踊ったりしていれば道が開けると信じていそうな感じだ。
 だいたい「どこどこから出てきた」という場合(クラブシーンで活躍とか)、裏には何か(詳しく書くと消されそうだ)が動き回っているわけで、アマチュアなのに光っているといった事がない限り目にとまることほとんどはない。
 だけれど、いつかはテレビの向こうでキラキラ輝く存在になりたいと夢を見るのではなく、努力する姿はピュアで見ていて応援したくなるのが人情だ。これからもくじけず頑張ってほしい。
 頑張る女の子たちを応援したくなったらぜひとも、日曜の秋葉原へ、レッツゴーです。(奥津)

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2008年4月 7日 (月)

大道芸人を見る!~ヘブンアーティスト?~

 今回は体調不良のため取材ができませんでした。もうしわけありません。
 ということで、東京都では大道芸人(ストリートパフォーマー)の登録制をとっていることをご存じだろうか。
 都では、東京国際映画祭、アジア舞台芸術祭、都民芸術フェスティバルの開催などの文化政策を積極的に行っている。
 その中の一つにヘブンアーティストというのがある。ヘブンアーティストは、審査によって選定されたアーティスト(大道芸人)にライセンス発行された人たちのことで、それを取得すると駅や公園などを活動の場として使用することが可能となる。
 お上公認のストリートパフォーマーになると、公共の場で活動していても警察官がやってこない…。しかし、以前、ヘブンアーティストに登録しているパフォーマーの人に話を聞いたときに教えてもらったのだが、公演時間が決まっていて、その時間内にすべて(設置~片付けまで)を終わらせないといけないそうで(当たり前か)、終了後は非常に慌ただしいそうだ。話している最中も急いで片付けをしていた。
 ただ、大がかりな装置を使って活動をしている人たちにとっては、場所の提供などプラスになる面も多いらしい。
 都は、「街のなかにある劇場」として都民が気軽に芸術に親しむことによって、アーティストと観客との交流が活発になる。結果、相互のコミュニケーションによって芸術文化が育まれる……ということを狙っているようだ。
 登録しているアーティストがどこで活動しているかを知りたい人は、ヘブンアーティストで調べるとホームページがあるのでそれをみてもらいたい。
 あんなところでやっているんだという発見ができておもしろい。(奥津)

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2008年3月24日 (月)

大道芸を見る!~春の福岡・太宰府~

Dsc05907  九州へ旅行へ行ってきた。滞在1日目、福岡の太宰府へ。
 太宰府といえば天満宮。参拝しなけりゃ意味がない!というわけで境内へ。
 参道を歩いていたら広場の方に人だかりができているのがみえたので、何かと思って近づいていくとなんお猿回しが行われていた。
 旅先で大道芸人に会えるなんてラッキー! というわけでさっそく見物することに。
 まず目に入ったのが、猿回しをしているオジサンのTシャツ。赤地に「毎日が地獄です」の文字。シュールすぎる。そして、緑のタイツ。奇抜すぎ。
 地獄Tシャツを見ながら猿回しを見ていたが、口上が非常にうまかった。大道芸というと、芸はもちろんうまいが、しゃべりはぎこちなかったりする。しかし、このオジサンは、芸もさることながらしゃべりが面白くうまい。
 別にルーツがあるのではないかと思い、終了後に話を聞いてみた。
 このオジサンは、伊賀守さんという名前で、九州大道芸劇団ビー玉本舗の座長をしているそうだ。はじめから猿回しをしていたのか尋ねると、どうやらもとはバナナのたたき売りをしていたそうだ。だから口上がうまいのか……と納得していると、寅さんファンでいつか柴又でバナナのたたき売りをするのが夢だと話してくれた。
 とはいえ今は、猿回しが本業。そこで猿回しのコツを聞くと、「猿回しは猿が演技をしているけれど、演技をさせているように思わせるとよくないんだよ。猿のすごさを見せると、かえってお客さんにかわいそうといったことを思わせるからね。だから口上で、猿が勝手な動きをしたときや演技をしている最中に、猿自らやっているようにしゃべることがコツだね」と熱く語ってくれた。 確かに、見ている最中は猿に無理矢理演技をさせているようには見えなく、気まぐれも猿の意思のように感じられたが、その裏には、伊賀さんのそういった演出がなされているのだとしった。
 全国巡業をしているそうで、もしかしたら日本のどこかで出会うかもしれない。楽しい口上と、猿の演技は一度見たらおもしろさで忘れられなくなるだろう。胸に、「毎日が地獄です」と書かれたTシャツを着ている人を見かけたら是非見てください。いい思い出になること間違いなし。
 ちなみに、猿回しの猿は、一見人なつこそうに見えるがその逆でどう猛だ。なので、近づいて手を出したりしないようにしよう。私はちょっとしたアクシデントでかまれてしまった。
 猿回しを見るときは是非ともそのことに注意して、楽しく見ていただきたい。(奥津)

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2008年3月10日 (月)

大道芸を見る!~上野公園~

 寒桜が咲く上野公園へいってきた。

 幸い自宅から上野は近く行きやすい。それに以前、何度か公園内で芸を披露しているところをみたことがあったので、そこならいるだろうということで行ってきた。 京成上野駅横の階段を上がると、陽気な音楽が聞こえてきた。「イジャイ」というグループが、歌と楽器演奏をしていた。その前で南米系の男性や日本人の若い女性、オジサンが輪になり踊っていた。
 それを見ている観客も意外とノッていて、日本人も意外と乗れるんだな……と感心。

Dsc05801 少し鑑賞した後、中央の広場へつながる道を歩いていくとまた人だかりが見えた。
 近寄ってみていくと、全身タイツに身を包み不思議な格好をした人がパフォーマンスをしていた。
 このパフォーマーは、ジュラルミンケースの上やパイプ椅子の上で逆立ちをするという大技を見せていた。お金を入れるボックスの横に、その人と同じ格好をした人形(きっとデッサン用の木の人形だと思う)がジュラルミンケースの上で片足をあげ、もう一方を膝から後ろに曲げている体勢の物が置いてあり、逆立ちをするたびに人形と同じ格好をするので、それが決めポーズなのだと把握した。
 残念ながら雑伎団と少林寺を見ているので、感動はできなかった。

 広場へ向かうと、また集まりができていた。近寄って見ていくと非常に大きな仕掛けがあり、その中央で金髪のお兄ちゃんが運動をしていた。
 一体なにをはじめるのだろうかと見ていると、「これから綱渡りをします」と言うではないか。そしてかけた音楽はなぜか、のど自慢で歌自慢の出場者が歌う頻度が多い『天城Dsc05803越え』(石川さゆり)。そこでどっと笑いが起きた。中には、「なんで天城越え!」という突っ込みをしている観客もいた。しかし、私の中では「綱渡りってサーカスじゃね?」という突っ込みをしたのは秘密。 普段は『天城越え』が聞こえた時点で、「寒ッ!」と言って見ずに去るが、大がかりな大道芸をあまり見たことがなかったので興味が沸き見ることにした。
 最初は普通の綱渡り、次がジャグリング(大きなナイフを使って)をしながら、最後がなんと後ろ向き。雑伎団のアクロバットや、少林寺の切れのある演舞は見たことはあるもののサーカスの演目は見たことがない。なので新鮮な感じがした。
 最後の演目は、ジャグリングをしながらリンゴの皮を剥くというものだった。これはなかなか面白かったので、実際に見てもらいたいから詳細は書かない事にする。
 演目終了後、あわただしく片付けをしている彼に話を聞いてみた。
 芸名はHIX。肩書きは浪速騒動屋。綱渡り、ジャグリング、火吹きを行っているそうだ。HIXさん大道芸人の道に入って10年になるそうで、最初は日本で勉強をしていたが、本格的な勉強をするためにアメリカへ渡ったそうだ。そこで修行をし、今のような芸を習得したそう。 関西で活動しているそうだが、関西と関東の違いを聞いてみると、「関東の、特に東京は登録制になっていて、承認してもらうのも難しいので、こちらの芸人さんたちのがうまいと思いますね」とのことだった。
 どうやら大道芸人は何百人もいるらしい。あんまり出会ったことがないが、そんなにいればどこかでまた巡り会えるはずだ。
 正直、大道芸やストリートミュージシャンといった人々があまり好きではなかった。どちらかといえば興味がない。しかし、大がかりなパフォーマンスや、大道芸人としてのプライドを見せられると、一生懸命やっている彼らに対して食わず嫌いをしていた自分が恥ずかしかった。
 これからは積極的に他の芸人たちの芸をみていくことにする。てなわけでまた次回。(奥津)

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