「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」 第10回「丸の内東映」&「丸の内東映パラス」 マヌケな今の館名を元に戻して出直せ。過去の遺産でのみ喰ってる情けない大満州東映よ。

「丸の内東映」は東映の表玄関。『二百三高地』や『大日本帝国』をここの2階席で観ると、谷底から硝煙が沸き上がるような迫力があった(その2階席もいつの間にか閉鎖中。本来の定員は700名以上では?)。地下の「丸の内東映パラス」は、輸入ポルノ(いわゆる洋ピン)とホラー映画専門で、その筋のマニアのメッカ。初期はチャンバラ、以降は暴力とエロで喰い繋いで来た東映という映画会社の、銀座ショールームとしては申し分なかった。90年代には「丸の内東映パラス」を2分割してた時期も。常に鮮血・裸・グロ・アニメの看板が乱立、この一角だけは田舎の祭りでのお化け屋敷状態。本家銀座のド真ん中にありながら、今やシャッター通りと化した、地方のニセモノ銀座通りを連想させた。


向かって右側の本社入口は、警備員がやたら横柄で評判が悪い。たまに試写室に行くと、「どちらへ行かれますか?」とチンピラ風の糞ガキが誰何。他の映画会社の試写会では有り得ない景色。幹部の防衛本能が奇形的発達を遂げ、現場に波及してるのだ。先人の努力の結晶を喰いつぶしてる無能連中ほど、自分たちの蔵に何個もの鍵を掛ける点が興味深い。(つづく)
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