「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」第8回/「シネマヴェ-ラ渋谷」 渋谷に出向く唯一の理由がこの映画館の存在だが不満も。

安い上にうれしい点が2つ。まずは途中入場に寛容な事だ。各種サービスにぬかりのない「新文芸座」でさえ、上映開始後30分以降の入場は禁止(俺は後方からコッソリ入るが)。「神保町シアター」は更に厳しく開始後20分で入場アウト。「ラピュタ阿佐ヶ谷」は完全予約制だし、従業員が上から目線の「ギンレイホール」では、途中突撃には相当の勇気が(HPに開始後の入場制限は特に記してないが、終映前30分以内の入場はご遠慮をと。席の取り合いでの鑑賞ムード破壊への憂慮か?)。ヴェ-ラは一番気楽に途中から見物可能。ただドアを閉める際は、最後まで把っ手を手離さないように。安普請のせいか閉じる際に「ドスン!」との轟音。途中入場者たる者、他の客に迷惑をかけるのは御法度。
もう1つは美人揃いのモギリのお姉さんが、非常に親切な事。「神保町シアター」窓口も美人は多いが、いかにも訓練された営業スマイル的接客(2人のうち1人が必ず美青年なのも、腐臭オッサンには不愉快。若い女性客の多い「神保町花月」対策だろうが)。数人いる女性はぎこちない面もあるが、常に客の立場で対応する点に好感を。先日も最終回の1本でポイントカード招待を利用しようとすると、親切お姉さん軍団の1人からの優しい御言葉。「ご使用になられるのなら、2本観られる際の方がお得ですが…」即従ったのは言うまでもない(60を越えると、こういう際の機転が効かなくてのう。ゴホンゴホンゴホン)。自分の利益にならない事には一切無関心な風潮の、安倍ナチス在特会内閣下に咲く白百合の花束とでも言おうか(絶対オーバーじゃない!)。
ここからは苦言。チラシ(プログラム)「シネマヴェーラ渋谷通信」を何とかしろ!(最新号の映画史上の名作特集で143号目)二つ折りで入場料の割に豪華だが、昔から特集開催年度が未記載。最低最悪! 筆者はこの種の紙物の保存癖があるが、西暦が入ってない物は穴開きコンドーム同様(天皇制・元号制即刻廃止論者だが、正直元号でもあった方がマシ)。「神保町シアター」「新文芸坐」「ラピュタ阿佐ヶ谷」、いずれも99%のチラシに明記(3館共に西暦派なのもうれしい。あ、「フィルムセンター」もだ)。多分担当者は若く、過去の歴史も頭に入ってるのだろう(スクラップしてるとか)。けどよ、そっちは分かってもこっちは、去年どころか半年前の記憶さえ消滅。上映する側の都合ではなく、モギリのお姉さんのように、観る側の立場で対応を。岸田森特集とか個性的企画も多い。もっと自分たちの仕事に誇りを持ち、後世に”記録”を残すべし(詩人の荒川洋治が、各地の文学館の企画展パンフ・ポスターに関して似た意見を)
| 固定リンク
« 仏像彼氏★イケメン好きなあなたに贈る2体 | トップページ | 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」 第9回/「ギンレイホール」差別や偏見とは無縁な公平で温厚な老映画マニアが最も嫌う名画座への屈折した恋文 »
「初老男の旧式映画館徘徊」カテゴリの記事
- 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」第13回「飯田橋くらら」 館名から外観、モギリのオッサンの面構えや場内のムード、客筋…全てに70年代アングラサイケ時代の香りがプンスカプン!(マスクが必要かも…)。(2015.05.19)
- 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」第12回/「ラピュタ阿佐ヶ谷」(2015.04.10)
- 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」第11回/「高崎電気館」バブル感覚が抜けない高崎市役所貴族役人様の天下り探しの一環か?(2015.03.11)
- 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」 第10回「丸の内東映」&「丸の内東映パラス」 マヌケな今の館名を元に戻して出直せ。過去の遺産でのみ喰ってる情けない大満州東映よ。(2015.02.09)
- 「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」 第9回/「ギンレイホール」差別や偏見とは無縁な公平で温厚な老映画マニアが最も嫌う名画座への屈折した恋文(2015.01.13)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント