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2014年11月

2014年11月28日 (金)

仏像彼氏★イケメン好きなあなたに贈る2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。  

今回は「イケメン」が好きなあなた。

「人は見た目が9割」だとか、「ただしイケメンに限る」だとか、とりあえず顔がよければ人生の勝者と言われますが、事実そうだと思います。
第一印象でどこを見るかといったらまず顔じゃないでしょうか。「いや、顔じゃない! 体型や清潔感、話した雰囲気だよ!」なんていう人もいるかもしれませんが、初めて会って挨拶した瞬間に相手の何がわかるというのでしょうか。「見た目じゃない!」というのはしょせん綺麗事です。合コンにイケメンとブサメンがいたら8割~9割はイケメンに好印象を抱くのではないでしょうか。そのふるい分けを経てはじめて、どのような性格や価値観なのかを知るというプロセスをたどるはずです。所詮そんなものです。
そういうわけで、イケメンが好きで何が悪い! イケメンは正義! イケメンこそ至上! 3度の飯よりイケメン!というイケメン大好きなあなたにオススメの仏像がこちら。

①東京国立博物館東洋館にある仏陀直立像  
上野にある東京国立博物館(トーハク)には、たくさんの仏像が収蔵されていて寺に行かなくても見ることができます。本館にあるのは、私たちのよく知るタイプの仏像ばかりですが、東洋館には変わり種の仏像がいます。  よく寺などで見る仏像は、中国や朝鮮から入ってきたものに日本のテイストが加わった姿形になっています。ですが、今回おすすめする仏像はそれとは全く違います。何が違うかというと顔が違います。まごうことなきハーフ顔です。目鼻立ちがくっきりしていて、一目見ただけで他とは違うことがわかります。
それもそのはずで、仏像が最初に作られたガンダーラ地方の仏像だからなんですね。ガンダーラは現在のパキスタンとアフガニスタン辺りにあった王国です。ガンダーラ美術はペルシャやインドなどの東洋美術にギリシャの美術が取り入れられているため、オリエンタルな風が吹いたハーフっぽい顔立ちになっているのです。
イケメンは好きだけどどちらかというとハーフ、または純日本人だけどハーフっぽい顔立ちのイケメンが好きな方におすすめです。ちなみに私もよく「ハーフですか?」と言われますが純日本人です。

②アーナンダ(阿難)
仏教界の超絶イケメン・アーナンダ! アーナンダ目当てに出家する女子続発! アーナンダに惚れたら最後! 出家して尼僧になっちゃうよ!
どれくらいイケメンかというと、ブッダからよく「女性と目を合わせたらダメだよ、君の目(と顔)は女性をまどわせるからね」と言われていたほど。目を合わせただけで女性が惚れるってどれだけイケメンだったのでしょうか。私も彼と会って、ついでに出家して涅槃に達してみたかったです。
その超絶イケメン・アーナンダですが、彼はブッダの十大弟子の一人で25年に渡りそばで仕えていました。「多聞第一」と言われるくらいブッダの話を聞き教えを知っていたにもかかわらず、彼は阿羅漢果(これ以上学必要がない状態)を得ていなかったので、ブッダ入滅後の大事な会議の参加資格を持っていませんでした。そのことがよっぽどショックだったのか、はたまた本気を出していなかったのかは定かではありませんが、疲労でぶっ倒れてしまった直後に悟ったと言われています。
イケメンってすごいですよね、一瞬で悟ってしまうんですもの。想像ですけど、たぶん彼はブッダのお世話が忙しいのと、女性からの熱い視線が多すぎて修行に身が入らなかったから悟れなかったんだと思います。イケメンだからこそ許されるイケメン補正がここで存分に発揮されています。「布団に倒れて悟る」という一連の流れは非常に地味ですし人を選びます。これがそんなにかっこよくない方だったら話にもならなかったでしょうし、そもそも「そんなので悟れるならもっとはやく悟れよ」と言われていたかもしれません。ですがイケメンの場合、そのように責められることは滅多にありません。「さすがイケメン、悟るときも一瞬!」と逆に賞賛されるはずです。
イケメンってさすがだわ…かなわないわ…と思う女性の方、とにかくイケメンが好き、イケメンに一目惚れしやすいという方におすすめです。

イケメンとひとくちに言ってもそれぞれ好みはありますし、国や時代によっても変わってきます。仏像も同じで、日本にある仏像も時代によって造形が変わります。
この2点はあくまでも私の思うイケメン仏像ですので、私好みのイケメンじゃないわ!と思われたならば、この世にはたくさんの仏像がありますから好みのイケメン仏像を探してみるのもありかもしれません。(神田愛)

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2014年11月13日 (木)

「自分らしさ葬送スタイルブック」発売です

『自分らしさ葬送スタイルブック』が発売になりました。

全国書店で注文ができます。



今の時点で、確実に並べていただいているお店は、以下の7店舗。
●ジュンク堂書店池袋店
●ジュンク堂書店吉祥寺店
●MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店
●紀伊國屋書店新宿本店
●紀伊國屋書店新宿南店
●オリオン書房ノルテ店
●丸善日本橋店

首都圏の他のお店にも、置かれている可能性はありますが
版が大きいこともあり、ど~んと置かれていることはあまりないでしょうから
見つけづらいかと思います。
書店員さんに訪ねたり、どうしてもない場合はご注文を。
一週間ほどで手に入ります。

Amazonで一時品切れになってしまっていますが
出版社の方には在庫を確保しておりますので
少しお待ちいただければ手に入ります。
ご安心下さい。

早く、確実に手に入れたい場合は
送料(300円)をご負担いただきますが
(冊子税込1080円+送料300円=1380円)
アストラへ直接ご注文下さい。
振替用紙を同封してお送りします。
なお、恐れ入りますが振替手数料はご負担下さい。

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2014年11月10日 (月)

「初老男の旧式映画館徘徊~シネコンに背を向けて~」第7回/「フィルムセンター」(後編) 死に損ない老人どもの痴呆映画論を強制拝聴させられる京橋映画地獄へいらっしゃい!

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  センターの入場料は520円。老人割り引きは民間映画館より5年遅く、65歳からで310円(大学生・高校生も同額。なお、筆者の辞書に“シニア”なる恥語は存在しない)。図書館等のあらゆる公共施設が今はそうだが、ココも貧乏老人の溜まり場に。それ自体は問題ないが、耐えられないのが一部お喋り老人の存在。基本的に日に2度、ないし3度上映されるが(企画によって相違が)、話を漏れ聞いてると朝からずっとという人もザラ。余程家で邪魔にされてるのだろう。筆者は夜7時からの上映に行く場合が多い。30分前の開場。この30分間の読書タイムが心地良い…はずだったが、ここ数年の館内説教放送の増加でぶち壊しとは前回書いた。アホ役人の尊大な道徳的指導者面も不愉快千万だが、“溜まり場の老人”の傍若無人さも、裏金公安警察の別働隊との見方も多い、例の在特会真っ青だ。

 コノ種の老人はとにかく暇。並ばなくても座れるのに(定員310名の大ホールが満杯になったのは、個人的体験によれば『日本暗殺秘録』の時だけ)、警備員や職員に馴れ馴れしい態度を示しつつ、列前方ででかい面(元々が全身が貧相なので、当人の“意志”は周囲に伝わらないが)。開場するなりいそいそと、自分だけで勝手に決めてる“指定席”へ(脚をずってるのに、他の客を押しのける腐れ爺さんまでいる凄惨な光景だ)。マレに他の客に指定席を奪われると、ガラガラなのにすぐ横に着席。「落ち着かねえなあ、いつもの席じゃないと。もう長くねんだし、映画くらい落ち着いて観たいよ。若い人はまだ先があるんだし…」とか何とか、嫌みのオンパレード。「あ、イテテテテ。冷えるせいか今日は脚が痛む」昨今の若者でこのダメ押しに耐えられる者は皆無。指定席をつつがなく(?)確保すると、後は仲間の到着待ち。周囲の者が“京橋映画地獄”に叩き込まれるのはこれから。

 「あん時の上原謙の演技はどうも陰気すぎてねえ」「やっぱり佐分利信や佐野周二に比べると投げ遺りというか……」「戦後の清水宏監督はもうひとつぴりっとしないね」「喜劇の斎藤寅次郎監督に比べればずっとマシですヨ」「島耕二なんてそういう意味じゃ一番ひどい」「原節子もやっぱり100まで生きるのかね?」「山口淑子ももう一息で……」センターには広いロビーもある。指定席を確保したら、下らない仲間同士のお喋りはそっちでやって欲しい。しかし幾つかの老人グループは、静かな館内での無駄話に執着。難聴気味の老人は一般に大声だから、説教館内放送と並ぶ騒音公害だ。

 筆者だけの思いではなかった。館内で携帯を用いたりすれば、「外で話せ!」と即一喝する。ただ普通の会話自体は自由(当然だが)。騒音公害老人映画鼎談に耐えつつ、悶々と集中力を欠く読書に打ち込もうとしていると、50代位のオッサンが叫んだ。「うるさいぞあんたら大声で! 喋るんなら外のロビーで話せ!!」さすがに一瞬静まり、周囲の老人も散る。が、ボス気取りの爺さんはポツリ(正面切って怒鳴り返す程の度胸はない)。「別に話をするのは禁止されてないよ。ブツブツ…」無論、翌日からはすっかり元通り(50代のオッサン、カンバーック!)。最近やっと気付いた(鈍感!)。老人らは多くの人間に自らの“映画論”を聞いて欲しいのだ。同じ境遇の老人がたむろってるだけのロビーじゃ駄目。若い女性も男性も、そして婆さんもいる館内でなくてはならない。

 無論、類した騒音公害老人は「神保町シアター」でも「シネマヴェ-ラ渋谷」でも、「新文芸坐」でも見かける(若いOLがメインの、「ギンレイホール」には絶無)。しかし、人数・声量・不潔(悪臭派も一部に)さはセンターの老人集団が圧倒的。公の施設だし遠慮する必要はないとの意識に加え、団塊派老人はより自己主張が強烈との一面があるのかも。同世代老人は何かと“俺様振り”が悪評高いが、一方でサバイバルスピリッツは見倣う必要があると感じる時も。

 例えばセンターは館内飲食禁止。食事禁止なのは分かるが、客層に高齢者が多い中、飲み物まで許さないのは官僚的過ぎると昔から。暗闇での上映が開始されると、自分も含めてコッソリ飲む人も多い。が、休憩時間は警備員が発見すると即注意を(昨今は帽子着用客にさえ警告。ガタガタうるせんだよ! 「国立京橋道徳説教センター」か?)。そんな環境下、老人たちは周囲に迷惑顔をされたり、文句言われながらも大声で映画談議を30分も(朝からだと数時間以上のはず)。筆者はもう1度高血圧で倒れると、まず助からないとの医師の保証付きの身体(3年前にくも膜下出血を)。特に長生きをしたい訳ではないが、この太々しく騒々しい世代の先輩老人が待ち受ける、地獄だか天国だかにはまだまだ行きたくない。(塩山芳明)

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