元乙女のゲーム生活/乙女心でホラー克服
携帯電話もパソコンも進化し、タッチパネル搭載タブレット端末やスマートフォンが主流になり、グーグルグラスというメガネ型のコンピュータも登場した。SF映画でみたあの光景へ着実と近づいてきている。
科学技術は進歩しているのだから、そろそろ画面の向こうへ行ける技術開発に着手するエッジの効いた人間が現れてもおかしくないはず。
私は常にゲーム画面の向こう2次元の楽園へ行きたいと思っている。どれくらい行きたいかというと、テレビの画面からわざわざ出てくる貞子が憎いくらいだ。私はそっち側へ行きたいというのに、あの女は出てきやがる。しかも人まで殺すのだ。人殺す暇があったらテレビに入る方法を伝道してほしい。真昼にテレビ東京で放映される『リング』を見るたび怒りに震える。やすやすとテレビから出てきやがって、と。
しかも黒髪ロングストレートに白ワンピなんて、乙女ゲーの主人公にいそうな格好までしているのだ。和風乙女ゲーにいそうだよ。白ワンピという高難易度の服を着こなす貞子。あなどれない。(ビデオを)見ただけで忘れられなくするほどの強力なフェロモンを持ち、7日で確実にモノにするなんてどんだけ恋愛体質なんだよ。私にもその色気を少しでもいいからわけてくれ。くそー!むかつくのに嫌いになれないヨ。
ふたなりっていう設定もあるから最強だし。女性をも虜にしてしまうのはそのせいとか。あまりうらやましくはないけど、男女限らず夢中にさせるなんてどれだけモテ系なんだ。私なんて乙女ゲー内だったらモテるけど、現実世界ではJJやCanCam読んでもモテなかったよ。ほんとうらやまー。
だが伽耶子(『呪怨』)、お前はだめだ!
家に執着しすぎだ。自宅警備員なんて早くやめて家から出ろ。見た目は貞子っぽいのに全然違う。ストーキング行為はいかん。好意はオープンにしなくてはならない。そして日記など書くな。書いても事態は好転しない。それより好きな男にはアピールに次ぐアピール攻撃をしろ。特攻隊のようにアタックするのだ。恋愛に往復切符などない、つねに片道切符なのだ。
あと動きに色気がない。さかさまになって天井這いまわるとかない。あと勝手に布団に入るな。好きな男には陰湿に迫るのに、ベッドには潜り込む。とんだビッチだよ。私には真似ができないから、その大胆さは欲しいところ。男性に改札まで送ってもらっても、「じゃあまた」とかいって余韻もなく別れて、あとでキスくらいねだっておけばよかったと後悔するクチなものでね。伽耶子の大胆さは乙女ゲーの主人公に通ずるものがあるので、ここは評価したい。
あと、百発百中でターゲットをモノにするからすごい女(怨霊)なんだけど、ゴミ袋に入れちゃうのがね。なんというか律儀な人だよね。「えいっ!」とかいってターゲットを入れてるのかな。想像したら萌える。ついでに「あ、あ、・・・」ってなに、エロゲ?喘いでるの? いきなりキンキラシール付きの18禁ゲームの様相を呈してるし。
もしかして伽耶子タソは男性向け恋愛ゲーム系の主人公タイプとか。だとしたら陰気な性格でもありだわ。私は伽耶子タソのことを誤解していたかもしれない。ごめんね。
零シリーズのボスは皆かわいそうなんだよね。というかもっともかわいそうなのは、たまたま好意を持たれてしまったせいで始末されてしまう男の人なんだけど。
生け贄を惚れさせたらあかん。けど、仕方ないよね。好きになられたコがたまたま生け贄だっただけなんだもん。ただの人間同士の修羅場(浮気や不倫)で食らう制裁は慰謝料や社会的地位だけど、それでも命があるだけまだまし。零に出てくる男性はもれなく死んでいる。惚れられた代償が大きすぎて本当にかわいそうになってくる。成仏しろよ。
とまぁ、ホラーもこんな感じで突っ込んでいけば、いっさい怖くなくなります。それどころか萌えて悶えてしまう。怖いときは全力でお笑い芸人になりきりましょう。 家に何かいると思ったときも、「やばっ!同棲相手ができちゃったカモ!」「私の排泄シーンを見たいなんて変態だな!」なんて考えればいい感じ。妄想にはまりすぎて現実との区別がつかなくならないようにお気をつけあそばせ。(奥津)
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