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2013年3月

2013年3月31日 (日)

馬語手帖

「ミニコミ誌」じゃないけど、

おしゃれな手作り感溢れる

うまれたての出版社が作った本を

ご紹介します。

『馬語手帖』(カディブックス)

Umago

カディブックスは、与那国島の小さな出版社。

「持続可能なほどの小さい規模で、細く長く続ける」

そんなモットーを持っている、とのこと。

最近、「リトルプレス」などと呼ばれる出版形態が

簡単に操作できるデザイン系ソフトや

初心者でも安心して頼める安価な印刷所の登場によって

広まってきました。

与那国島で出版ができるなんて、夢みたいな話です。

でも、小さな規模ならそれが可能。

それを示してくれています。

肝心の、本の内容。

ウマと話せるようになる、ウマと遊べるようになる。

ウマに気に入られるための本です。

ウマはとっても臆病で、用心深い性格の持ち主。

うっかり後ろに立てば蹴られるし、正面きって顔など覗けば威嚇される。

「自分は敵じゃないよ、仲良くなりたいよ」

人間側のそんな気持ちをちゃんと伝えるための、ウマとの付き合い方が書かれています。

豊富で可愛らしいイラストによって

ウマをあまり見たことがない人にも

「へえ、耳がそっちの方向を向くと

そんな風に思っているんだ!」

「かわいい目をしているときは、

本当に甘えたいのね!」

と、ウマの気持ちが実感できます。

弊社刊『農業6次化がフクシマを変える』の著者・大畑太郎氏が

畜産業者のもとへ行ったとき、とてもためになった本。

(『馬語手帖』河田桟、Kadi books、1260円)

取り扱い店一覧↓

http://kadibooks.com/home/fellow/

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2013年3月28日 (木)

「銀座モダンアート」の「zine展」に『文学少女』が参加

銀座モダンアートで4月4日から開かれる「zine展」に

弊社刊『文学少女図鑑』の原案であるミニコミ誌

『文学少女』が参加します。

http://ginzamodernart.com/

【展示期間】
2013年4月4日(木)~2013年4月16日(火)
12:00~19:00(最終日は17時まで)

会場では販売もあり!

ぜひ、この機会に手に入れてみて下さい。

(奥山)

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2013年3月26日 (火)

東京みくじ巡り/赤坂氷川神社

 赤坂氷川神社のみくじは「盛りだくさん」という言葉が合う。紙も大きいし、内容も運勢に加え17項目の個別運勢、それだけでは足りないのか枠外にも運勢が書いてある。サービス精神あふれるみくじだ。
 赤坂氷川神社は最寄り駅が六本木、赤坂と国際色豊かなところにあり、祭神は、スサノオノミコト、クシイナダヒメノミコト、オオナムヂノミコトで、厄除け、縁結び、商売繁盛に御利益がある神社だ。六本木方面から行くと、東京ミッドタウンやアメリカ大使館宿舎、高級そうなマンションに一軒家の中を歩くことになるので、本当にこんなところに神社があるのかと不安になってくる。神社に近づくと風景がコンクリートジャングルから神聖な空気が漂う「神社のソレ」に変わるので心配ご無用。境内を囲むたくさんの木々(鎮守の森)はまさに大都会のオアシス。一歩、足を踏み入れれば邪念が払われること間違いなし。

Akasakahikawa2  さて、ここのみくじを一言で表すなら、「デカ盛り」。用紙サイズは通常の倍あり、内容も多い。恋愛も知りたい、金運も知りたい、旅行も知りたい、ラッキーナンバーも知りたい、とにかく「いろいろ知りたい」欲ばりな人におすすめのみくじである。
 内容も「よい」「信心すれば治る」「来ず」と投げっぱなしではなく、「金運:使うことばかり考えては駄目です 少しは貯蓄しなさい」「旅行:相談して決めなさい」「失物:出にくいが 諦めるな」「家庭:一寸の浮気も家を破ることあり 身を慎め」「恋愛:大切な時です誠意を示しなさい 御守を授かる」と、かなり現実的なアドバイスをしてくれている。
 さすがに神社なので、信心や神の御加護、神様のお助けという言葉が出てくるのは仕方ない。不思議なもので、金運、就職という運ばかりではどうにもならないことに、「信心せよ」「神様を信じよ」と言われると途端にうさんくさくなるが、恋愛や願望だと気にならない。
 よくよく考えてみると、神様にいくらお願いしても人の心を操ることはできないわけだから、みくじに「なにかすれば神様がかなえてくれる」とあるのはおかしい気もする。相手の気持ちをこちらに引き寄せるのは行動しないと難しい。なので「信心して相手に積極的に行動すれば叶う」というように、「神様に祈る+具体的アドバイス」の順番で書かれているほうがしっくりとくるが、恋をしている最中はアドバイスよりミラクルのが欲しいから最終的に神様が叶えてくれるような内容のがいいのかもしれない。(月島めぐる)

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2013年3月25日 (月)

但馬国府・国分寺館で『醤油鯛』著者が展示解説

魚型たれびんの展示「ミニ企画展 醤油鯛」を行っている兵庫県豊岡市の但馬国府・国分寺館で、『醤油鯛』(弊社刊)著者の沢田佳久さんが展示解説を行いました。
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左手に並ぶ黒く四角い建物が「但馬国府・国分寺館」。

独特な風情は、遺跡や建物の支柱をイメージして作られたことからきているそう。

但馬地方の史料などを集めた歴史博物館です。

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展示では沢田さんの醤油鯛コレクションをはじめ、地元企業から貸出提供された醤油鯛の金型や製造過程の写真、博物館側が豊岡市の職員などにまで呼びかけを行って集めた醤油鯛たちが並んでいました。

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パネルには考古学的観点から考えられる醤油鯛の分類法を展示。さすが、歴史博物館です。

20名ほどが集まる中、沢田さんがコレクションについての説明を開始。大きい模型を示しながらの説明となりました。

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「魚型だから、実際の魚と同じように分類すればよいかというと、実は違うと思います。
人工物であり、かつ手作りではなく金型を使って量産されるものという前提を踏まえなければなりません」という説明に、うなずく大人たち。
子どもたちには…まだちょっと難しかったかな?

人工物なので意図やきっかけが調べればすぐにわかってしまう、分類はそれを再確認していく作業、という博物館側の説明に加えて

「実は創設者についてはまだ分かっていないんですよ。
尾びれや胸びれの形を見ていくと、ああこれはこっちをマネして作ったな、とか、省略しちゃったな、という推測ができて、原型を追及する面白さもあります」

と語ってくれました。


「同じ醤油鯛を探せ!」
「魚を折り紙してみよう」
などのコーナーでは、お子さんたちが集中して作業。
「金色の醤油鯛と、透明の醤油鯛ははどう違うの?」
という、少年からの質問に
「金色のものは32番の京都旭醤油鯛。色では分類していないんだよ」
と沢田さん。

少年には、市場には出回っていない銀色の醤油鯛を進呈。大喜びでお持ち帰りしていました。
じつは銀色の醤油鯛は弔時用に作られたらしいのですが、少年の目には、銀がとてもカッコよく写ったようです。

確かにカッコいいかも!

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但馬国府・国分寺館の醤油鯛展示は四月七日まで。ミニ企画展のみの閲覧は無料。

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2013年3月22日 (金)

『手作りで楽しいウエディングアイディア』が「東京ウエディングコレクション」で巻頭特集に

瀬戸冬実さんの電子書籍「手作りで楽しいウエディングアイディア」の一部が

「ウエディングアイテム手作りレシピ」として、

「東京ウエディングコレクション」2013年春号の巻頭特集を飾っています!

「ウエコレ」は、駅の構内や書店のラックなどで、無料で手に入るウエディング情報誌。

ぜひチェックしてみてください!

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2013年3月18日 (月)

3/15発売! 季刊レポ11号に沢田佳久さんが受賞第一作

北尾トロさんが編集長をつとめる『季刊レポ』の11号

『醤油鯛』(弊社刊)の著者、沢田佳久さんの

「第1回笑う本棚大賞」受賞第一作が掲載されています。

タイトルは「五十円玉はどこだ」。

あなたも、経験がありませんか?

レジで小銭をキッチリ出せた!と思いきや、

「五十円足りません」と言われたことが…。

あっ、百円玉だと思って出したら五十円玉だった!

財布のなか一応ぜんぶ見てみたけど、もう百円玉ないよ。

結局千円札で払わなきゃじゃん…。

ただそれだけの苛つきなんですけどね。

それについて、9000字も書けるのが凄い。

それについて、ちゃんと最後まで読ませるのが凄い。

『ルポ』特集「ライター(すっぴんで失礼!)」も、豪華な執筆陣で読み応えあり。

↓『レポ』HP

http://www.repo-zine.com/archives/4793

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2013年3月16日 (土)

仏像彼氏★夢追い人が好きなあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「夢追い人」が好きなあなた。

キラキラと目を輝かせ夢を熱く語る男子は、いつでも女心を熱くさせます。「俺、将来ラーメン屋開きたいんだ!だから今はその修業中」とか、「いつか、悟ってみたいんだよね。俺、憧れてるんだよね、ブッダ様に……」なんてこと言う人にキュンキュンしてしまうあなたにおススメの仏像はこれ!

①弁財天
ドリーマー男子やヒモが語る夢はだいたい、役者かミュージシャンです。音楽系のほうが多いかもしれません。歴代彼氏がバンドマン、お気に入りのストリートミュージシャンに恋をして通い詰めているあなたにおススメなのが、弁財天。
「カップルで井の頭公園に行くと嫉妬されて破局する」などというけしからんジンクスを持つ弁財天ですが、そんなことはありません。彼女は音楽家なんです、芸術家なのです。しかも神様なのです。そんな彼女が人間のカップルの仲を壊すような狭い了見の持ち主なわけありません。もし、ミュージシャン志望の彼と井の頭公園に行って破局してしまったら、それは彼女が嫉妬したのではなく、相手に音楽の才能がなく芽が出ないことを予見してあなたを助けてくれただけ。他の才能ある卵を見つけなさいと教えてくれただけなのです。
つまらないジンクスなど恐れずに2人で弁財天に会いに行ってみましょう。そのあと別れてしまったら? それは弁財天のせいではなく、ただ縁がなかっただけです。

②玄奘(三蔵法師)
仏教界のバックパッカー三蔵法師。彼は唐からインド(天竺)へ経典を求めて旅立ちました。
猿や豚や河童を従え、妖怪と戦いながらガンダーラのBGMをバックに旅する彼らは、旅好きの私の心をいつも動かします。旅先では様々な人たちと出会うので、二足歩行の豚や河童がいてもおかしくありません。私はまだ徳が低いのか、そのような方々とは出会ったことはないですが、三蔵法師のように修業を積めばいつか知り合えるかもしれません。
旅好き、旅先では必ずドミトリーに泊る、変わった人と知り合いたい、経典を取りにインドへ行きたい人、生粋のバックパッカーの方はぜひ三蔵法師に会いに行ってください。新たな道が開かれるかもしれません。

(編集部注:一部、虚偽の内容が含まれています。めんごめんご)

だれでも一つや二つ夢があると思います。夢を追う自分に自信が持てなくなったとき、仏像を見に行けば迷いや悩みが解消する糸口が発見できるかもしれません。(神田愛)

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2013年3月10日 (日)

池田大作より他に神はなし/第37回 パーカー・コルトレーン・マイルス・ダイサク。世界の知的ジャズマニアの常識だ。なのに…(日顕一派か!?)。

 筆者には起きがけに蒲団の中で毎朝、NHKBS1の海外ニュースを観る習慣が(受信料を払いたいのに、年収平均1500万の同局職員が来訪して恫喝したり、強制的に法廷に引きずり出してくれずに残念)。寝ぼけ眼なので時に勘違いをするが、先日は肝を冷やした。同時通訳が、世界中の信者が悲しんでると神妙。何とか広場では世界中の人々が悲しみの涙を…。パッと眼が覚める。「ひょ…ひょ…ひょっとして池田名誉会長が? 」巨星が落ちて初めて、世界中の人々も無視出来なくなったのだ。余りに遅すぎるが、分かってくれさえすればいい。広宣流布・師弟共戦・民衆勝利を胸に日々闘う弟子も満足…と、落ち着いてテレビに見入り唖然。ナチスの制服の方が良く似合う、何とか言う爺様法王が引退するだけの話と。阿呆らしい。伏しても日本、いや世界に影響を与え続ける名誉会長と比べ、呆れたサラリーマン根性だ。真の指導者の叡智に定年があろうはずがない。天才と退職金だけが目当ての俗物との落差を、ここまで露骨に見物させられるとは…。邪教に惑わされている、サンピエトロ広場の無垢な群集が哀れでならない。

1  かたや名誉会長の声望はいよいよ怒濤のごとし。2月もブラジルのポンタグロンサン州立大学、いやポンタグロッサ州立大学から、最高栄誉賞を贈られた。平和・文化・教育運動を通じた、人類への多大な貢献がたたえられたものだ。はっきり言って筆者も、ポンタ(中略)大学の名前を聞くのは初めて。地獄の底で這いずり回る一握りの日顕一派や、教祖の菜種油に過ぎない幸福の“気違い”科学の不幸な信者どもは、嘲笑ったりもするだろう。彼等は根本的に世間、つまり世界が見えていない。赤誠を誓う弟子でさえも聞いた試しがない大学が、敢えて名誉会長に栄誉を贈る。実はこれこそ、発述顕本・常勝関西・大座談会運動の成果が、世界の隅々にまで行き渡っている証なのだ。名誉会長は、俗世間の栄誉の類いに執着してる訳では一切ない。そういう事が大嫌いな、本来は“天才の孤独”にひとり浸るのが趣味のお方だ。しかしそれでは、末端で汗を流す世界の弟子の励みにならない。嫉妬深いゴロツキ連中には理解不能だろうが、名誉会長の栄誉は100%弟子のものなのだ。弟子総代としてはにかみながら、名曲「サラスポンダ」(残念ながらブラジルではなく、オランダ民謡だが)が口ずさめるように、一日も早く健康を取り戻して下さい。

Jazz  一方で腹立たしい事も。『至高の日本ジャズ全史』(相倉久人・集英社新書)を通読したが、名誉会長の御名前が一カ所も登場しない。弟子のハービー・ハンコックや、ウェイン・ショーターの名前は頻出するのにだ。著者はジャズ界では有名人らしいが、イエスを語らずしてキリスト教(一邪教に過ぎないが)を論じるに等しい愚行を。確かに来日ジャズメンの素顔や、日本人プレイヤーの盛衰は興味深く綴られている。だがエピソードの羅列のみで、知的かつ哲学的洞察が皆無だ。多分この人は、世界のジャズメン&マニアの必携の書として知られる、『ジャズと仏法、そして人生を語る』(ハービー・ハンコック/池田大作/ウェイン・ショーター・毎日新聞社)を開いた経験がない。呆れるというより哀れ極まる。本書での名誉会長の発言は、ジャズ史におけるビーバップ登場以来の衝撃と、刊行時世界の注目を集めたのは記憶に新しい。

 “ジャズは魂の叫びです。勇気を呼び起こし、人間を強くします。生命を躍動させます。民衆を連帯させます。その次元で、仏法と深く響き合うのです”

 60年代初頭の空前のジャズブーム下、そば屋の出前の兄ちゃんさえ口ずさんだという(当時の有名な逸話。なぜ中華料理屋の出前ではなかったのか?)、アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズの、「モーニン」をライブで聴くような、鋭利で迫力ある発言だ。日本ジャズ革命の理論的支柱とも言うべき、名誉会長の名前にも理論にも功績にも一切触れないで、”日本ジャズ全史”などと大ハッタリを掲げるとは!そこまでインチキな真似をして愚書を売りたいのか、著者と集英社よ? 集英社はアストラ編集部の近所にも巨大なビルを保有(同社の別名は“神保町不動産”)。入稿帰りに警備員の眼を盗み、こっそり糖尿臭いオシッコを引っ掛けて来よう。師匠譲りのアドリブで。(塩山芳明)

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2013年3月 9日 (土)

西荻「あさ市プラス」に出店します

新刊『農業6次化がフクシマを救う』(大畑太郎 著)の出版を記念して

西荻窪で3月17日に開催される「あさ市プラス」に

本に登場してくれた農家さんの産直販売ブースを出店します!!

↓↓詳細はこちら↓↓

http://kouenjishorin.jugem.jp/?eid=2073

6次化プランナーである著者の大畑太郎氏も販売員として参加します。

ポスターにある「自然農法・古川さんのお米」ほか、複数の農家さんが出店予定。

決まり次第、随時アップします!

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2013年3月 8日 (金)

『農業6次化がフクシマを救う』日経一面広告掲載

新刊『農業6次化がフクシマを救う』が2/27、発売になりました。

本日、日本経済新聞1面に広告を掲載しています。

大震災から2年。

被災地と日本に、少しでも新しく明るい話を。

「あんな大惨事になったのに、日本はちっとも変わろうとしていない」

「復興は全く進まず、被災地は絶望のさなかにある」

まだまだ暗い文脈でばかり語られる震災ですが、

希望を持って進んでいこうとしている人たちが、もちろん沢山います。

いろいろな視点から震災を、被災地をみて「記録」することが

私たちメディアには必要とされているのではないでしょうか。

『農業6次化がフクシマを救う』では

震災を経てなお輝く、福島県の農家を20数例紹介しています。

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2013年3月 3日 (日)

●ホームレス自らを語る 第123回 経験してみないとわからない(後編)/宇野吾郎さん(仮名・62歳)

1303_2  横浜の寿町でドヤ(簡易宿泊所)暮らしをしている宇野吾郎さん(仮名・62・福岡県柳川市出身)には、次のような持論がある。
「どんな仕事でも実際に中に入って経験してみないと、本当のところはわからないよ。その仕事がやれるかやれないか、できるかできないか、外から見てたってわからない。やってみてはじめてわかるんだ」
 それで宇野さんは高校を卒業してから、いろんな職業を経験することになるのだが、非常にむら気のある職業遍歴を繰り返す。例えば、自衛隊に2回勤務しているが、1回目は2年間の満期除隊まで勤めあげたが、2回目は9ヵ月ほどで辞めてしまう。
 ほかの仕事も大手楽器メーカーや讃岐うどん店、警備員などを1ヵ月から数ヵ月でやめてしまうかと思うと、運送会社の事務職の仕事は10年以上も続くという按配だ。
 その10年以上続いた運送会社を辞めたのが30代の後半。辞めた理由は、本人も定かに覚えてはいない。それから秋葉原の家電量販店や大手ハンダメーカーなどで短く働いたあと、土木作業員になる。
「土工をやってたのは、40代の頭から15年くらいだったね。関東一円の飯場に入って働いたよ。仕事は土木作業全般だったが、コンクリート打設や解体作業をすることもあった。飯場に15日契約で入って働き、飯場を出てから稼いだ金がなくなるまでドヤに泊まって遊び暮らす。金がなくなると、また飯場に入って働く。その繰り返しだった。金はだいたい酒代に消えたね」
 その頃は都内のドヤに泊まることが多かったが、ときには桜木町のカプセルホテルや寿町のドヤに泊まることもあったという。風が吹くまま、気の向くままの生活である。そんな気ままな生活が変転するのは、宇野さんが55か56歳のときだ。
「新しい現場に入るたびに、健康診断を受けさせられるんだけどね。そうしたら、ある現場で結核だと診断されて、そのまま戸塚(横浜市)の病院に入院させられてしまったんだ。といっても、健康保険には入っていないし、入院治療費なんて持っていないしね。それで福祉に相談して、医療保護を受けての入院になった」
 入院は2ヵ月に及んだ。ただ、入院中も、退院後も、当人には自覚症状はまったくなかったという。
「退院後は生活保護を受けながら、寿町のドヤで暮らすようになった。もう5年、いや、6年くらいになるんじゃないかな」
 宇野さんの場合、生活保護費は月15万円ほど支給されている。そこからドヤの宿泊費6万6000円を引いた残りの8万4000円が生活費になる。1日あたり2800円の計算である。この取材をしていた時期、国は生活保護費減額支給の検討に入っていた。生活保護受給者の支給額が、低額所得者の収入を上回るケースがあり、それを是正するための措置だという。理屈があべこべの減額措置である。
「いまでも毎月ギリギリでやっているんだから、生活保護費をこれ以上減らされるのは痛い。困るよね。困るけど、国がそうするというんなら、その範囲でやるしかない。仕方ないよ」
 諦めムードの宇野さんだ。そして、後日減額支給が正式に決まった。

「以前、オレは書道をやっていたことがあるんだ。見よう見真似の自己流の書道だったけど、それでも30代の頃、ある信用金庫の支店のロビーに飾られたこともあるんだよ。まだ道具をもっているから、また書いてみようかと思っているんだ」
 ふいに宇野さんが、そんなことを洩らした。要するに、生活保護費が減額される分を、書道を復活させて、それを売って補おうという計画らしい。彼の書道の腕前がどれほどのものか知らないが、当人は本気のようである。
「書を書くのは簡単だけど、それを売り歩くとなったら大変だろうな? 売れるのかな?実際に売るのは無理かな? だけど、書道はいいよね。書いていると気持ちが落ち着いて、心が清明になるからね。生活に行き詰ったときには、力にもなるしね。売るのは無理でも、書道を復活させるのはいいことだよね」
 そんなふうにも言う。どこか捕まえどころのない宇野さんである。
 話は代わって、宇野さんには結婚経験がない。結婚経験はないが、20代の頃からつき合う女性に事欠かなかったそうだ。ウソか、ほんとうか、ドヤ暮らしをしている62歳のいまも、つき合っている女性がいるのだと語る。羨ましくなるようなモテモテぶりだが……。
「結婚して落ち着いた生活をしたいと考えて、結婚しようと思った女もいなくはなかったんだけどね。ただ、こんなふうにあっちへフラフラ、こっちフラフラの暮らしをしていて、養っていく自信なんかもてないだろう。どうしても踏ん切りがつけられなかったんだ」
 そう考えてこれまで結婚してこなかった宇野さんだが、最近は真剣に結婚のことを考えているのだという。
「オレも62歳だからね。これが最後のチャンスだと思うんだ。相手の女性をいつまでも待たせるわけにもいかないしね。だけど、結びつくだろうかね? 縁もあるしね。こんな仕事にあぶれていて、ドヤ暮らしで、結婚できるわけないだろうと思うしね。なかなか決断の勇気が出ないで、いつまでもグダグダしているんだ」
 そう真情を吐露する宇野さん。最後にポツリとこう洩らした。
「これまでの人生でほんの少しでいいから、勇気をもって踏み出していたら、オレの生活も大きく変わっていたと思う。それは自分でもわかっているんだ」
 冬の陽だまりのなか、身を丸くする宇野さんであった。(この項了)(神戸幸夫)

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2013年3月 2日 (土)

仏像彼氏★動物好き男子に癒されナイトなあなたにおすすめの仏像3体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「動物好き男子」が好きなあなた。

道を歩いている猫をみて「かわいい」なんて言っている男子はケツの青いガキ。家ではハ虫類を飼っている、実家には牛がいる、休みは必ず動物園に行く、年に一回はケニアに行くくらいの動物好きじゃないと認めない! というあなたにおすすめの仏像をピックアップ。

①普賢菩薩
象に乗っています。象の皮膚は想像している以上に硬いです。観光用の象はきちんと座れるようになっていて、乗り心地はまあまあ。のしのし歩くけど、そんなに揺れないから安心して乗ることができます。
私たち人間はきちんと椅子に座り、前には象使いがいて、いかにも「乗せられている感」が強いですが、菩薩ともなると、象の上に蓮華座を乗せさらにその上で結跏趺坐をしていたり、そのまま座っていたりと真似できないレベルにいます。これは象と信頼関係を結んでいなけれできない芸当。乗ったことのある人ならわかると思いますが、立つとかなりの高さになるので怖いです。さすが菩薩。このすごさがわかる男子は相当の象好きといって間違いなし!

②孔雀明王
孔雀に乗ることができるなんて知りませんでした。そうとうコンパクトな明王なのでしょうか、それともとてつもなく大きい孔雀なのでしょうか。もしかしたら少し浮いているのかもしれません。細い脚で明王と蓮華座を支えているその姿に、明王への思慕の念を感じます。
孔雀に乗っているだけあって、ほかの明王とは違い優しい顔つき。動物と関わると怒りすらも忘れてしまうのでしょうか。鳥好き男子の究極系。

③梵天
釈迦に悟りを広めなよとアドバイスした梵天は、ガチョウに乗っています。警戒心の強いガチョウを飼いならすなんて、さすがとしかいいようがありません。洋のマザー・グース、東の梵天といえば、ガチョウ!
小説や童話などにもよく出てくるガチョウは人間にとってとても身近な存在。自宅や実家でガチョウを飼っている、好きな動物がガチョウ、童話はイソップの「ガチョウと金の卵」がすき、という男子は将来大物になる可能性があるかもしれません。
ちなみにアヒルとガチョウは違います。

動物の上に乗っているからといって仏自身がその動物が好きかどうかはわかりませんが、動物好き男子であればこれらの仏像に興味を示す可能性があるかもしれません。(神田愛)

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