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2012年12月21日 (金)

OL財布事情の近年史/第108回 30年間総ざらい、財布の中身はどう変わった?(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 衆院選は自民党の圧勝で、金融緩和、経済再建の公約効果が早くも発揮、株価は8カ月半ぶりに1万円台を回復、円安もぐんぐん進んでいる。こうなると、テレビに映るのも「景気回復に期待します」という新橋のサラリーマンや町工場の社長、タクシー運転手とかが多くなり、「原発反対」「増税反対」「くらしを守る政治を」と言っていた生活者の声は、やんわり棚上げといった様相である。取り戻す取り戻すって、誰に何を?と思っていたけど、つまりコンクリートと金融で好景気を作り上げた30~40年前くらいの日本を、バリバリ働き、お金を稼ぎ、家を建て、家族に尊敬される一家の大黒柱というポジションを、日本の男性に、ということですね。

 確かに、男性の大半はそこに戻りたいであろう。女性だって、夫がいい給料もらって家事育児に専念して、老後も主婦年金でばっちり、という現在初老の域にさしかかった世代は、あの頃がいいと思うかもしれない。だって、欲しいものがたくさんあって、何でも買えて、ずっとそんな生活が続くと思ってたもの……しかし、そんな時代は突然終わってしまったんだった。行き過ぎた公共投資、作りすぎた建物、実体のないマネーゲームもそこにあったことを、ちょっと株価が上がったくらいで忘れたらいけないのであった。
 
 しかし、とかく金の動きに人は弱い。プチバブルとはわかっていても、世間の高揚感は否めない。またあの前進していた頃の日本に戻りたいという空気のなか、それでは女性はどこに行くか。もうあの頃のように高卒と短大卒が主流ではなく、初婚年齢もあがって、30代独身も増えた。ITが普及して、エコとかソーシャルとかシェアとか、新しい観念も持つようになった。強い日本に戻ってイェーイ、とか単純に言っていられないのである。

 ということを、30年のお財布の歴史を振り返りながらつらつらと考えるのであった。連載も108回、煩悩の数だけ、その極みのようなお金について積み重ねてしまったところで、ちょうど年の瀬、清らかな心になって終わることといたしましょう。とはいえ30年分の煩悩は、鐘をついて消してしまうには惜しい発見も様々、整理して記録しておきたい次第。暖かくなる頃に、また別の姿でお会いできれば幸甚です。長い間のご愛読、感謝します。ごきげんよう。(神谷巻尾)

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