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2012年10月19日 (金)

OL財布事情の近年史/第99回 「OL」を完全に捨て「女子」をまとうオンナたち!分岐点の09年(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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気づいたら女性誌ににわかに増殖した「女子」。
それ以前に「男子」は、2005~6年頃のメガネ男子、草食男子に始まりすっかり世間に浸透していた。しかし、草食男子の対となる肉食女子は、どちらかというと「肉食」部分のアピール度が強く、単語としての「女子」にはさほど注目されなかったように感じる。同じ頃の文化系女子、森ガール、山ガールなどに見るように、「女子」「ガール」はオタク、非モテ、ガーリー系志向の女性の呼称として使われていたのではないか。
そのマイノリティワードが一気に全女性に広まったのは、いつからなのか。どうにも気になって、女性誌数誌の目次を括ってみた。どうやら転換期はゼロ年代末、2009年のようだ。

前回取り上げた『With』は、2007年9月号「恋も仕事も人生も 25歳は女の分岐点」のような、前向きで上昇志向なイメージの「女」「美女」の表記が主流だが、やがて「好感コーデ30連発」(08年5月号)、「おしゃれハッピー¥9999以下」(09年1月号)のような、チープシックな表現が目立ってくる。そして09年には本格的に、「女子力UP5つの法則 お仕事ガールの愛されマナー練習帖」(09年4月号)、「働くWithガールの新ルール」(09年5月号)、「働くニッポン女子の真夏の流行実況スナップ」(09年10月号)と、女子・ガールが完全定着。働く女性は「おシゴトガール」、美女は「キレイな女子」といった表記が現在も使われている。

女子化がもっと激しいのが、『an・an』。2008年11月19日号「結婚、仕事、家族...女子の未来計画」を皮切りに、5月27日号「日本女子のたしなみ?」、7月15日号「女子的トーク術レベルアップ!」、8月19日号「モテる大人女子の条件とは?」、9月2日号「女子心を満たす最新カメラ術」など、10年1月20日号「女子のための最新「萌え」入門」と、女子・女子の大放出である。でもこう見ると、確かに使い勝手のいい単語だ。女性とか女に差替えて、「女性の未来計画」とか「女心を満たす」としてみると、何かニュアンスが違う。どうしても男性の姿がチラホラするというか。この背景にあるものについてはまたあらためて述べよう。
(つづく)(神谷巻尾)

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