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2012年9月 8日 (土)

OL財布事情の近年史/第94回 品格とカツマーの06年、起業に派遣に女は働く!(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
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前回のつづき。

2006年ごろに起こった勝間和代ブームを見ていた。

勉強して資格をとって、セルフブランディングして起業して(またはキャリアアップして)、女らしさを忘れずに品格を持って、という生き方は、それはそれは魅力的に見えますよねー。「こうやって幸せをつかむ」系の女性ビジネス書著者もたくさん生まれていました。しかしこれらサクセス指南は、果たしてこのときの働く女性現状に即していたのであろうか。

『日経ウーマン』2008年5月号、創刊20周年記念の特集「1988年〜2008年女性たちはこんなに進化した!」、「データで見る働く女性の20年」で、女性に関する統計比較があった。女性雇用者数は88年の1670万人から、2006年2277万人に増加、全雇用者数に占める女性の割合は31.6%から41.6%へ。非正社員の比率は、88年の35.1%から07年53.5%と、過半数を超えた。女性管理職の割合は、2.0%から5.8%へと微増。一方、初婚年齢は88年25.8歳から06年28.2歳に、初産年齢は88年26.92歳から05年28.61歳と上昇している。

受け皿である雇用は半分以上がパートや派遣や契約、正社員になったとしても、ほとんどが平社員のまま。結婚も子どもも先送りである。つまり、見かけ上社会進出はしたものの、低賃金で働く独身女性が増えただけ、という見方もできよう。この環境下、スキルを身につけても、成功し、エグゼクティブになれる女性はごくわずか、ただでさえ結婚がの遠のいているのにそこにリスクは賭けたくない、という本能が働いたのか、品格もカツマーも、1年ほどでスッとなりをひそめた。大変なブームだったし記憶には新しいのだが肝心の中身や主張については思い出せずとりあえずググってしまったのはそのせいか。

そして世の中ではサブプライムローン問題、リーマンショック、派遣切り内定切り、年越し派遣村と、本格的なダメージが次々押し寄せる。もはや将来の夢より今、理想より現実、という状況で、OLはどう生き抜いていったのか。あ、「OL」はもういないのか。(神谷巻尾)

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