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2012年8月

2012年8月31日 (金)

OL財布事情の近年史/第93回 品格とカツマーの06年、起業に派遣に女は働く!(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

自分で人生設計しなきゃならないわ、男は「男子」になって頼りにできないわ、もちろん景気は悪いわで、これまでの価値観がことごとく通用しなくなってきたゼロ年代後半である。案の定「これまでの価値観」の女性誌が次々休刊していた。2006年『コスモポリタン』、2007年『ヴァンテーヌ』、2008年『流行通信』、2009年『シュシュ』『マリクレール』。普通のOLもお嬢様もエッジなお洒落系も、既存のモデルには満足できなくなってしまったのだろう。

それじゃあこのころの女性は何に心惹かれてのだろう、と女性誌をめくると、おや、見慣れないものが。「マナー」「作法」の特集、そしてあの女性の名前が、急に誌面に増えていた。そう、大ベストセラーになった坂東眞里子『女性の品格』と、カツマーブームを巻き起こした勝間和代であった。
『女性の品格』(06年)は伝統的な女らしさを社会に取り入れるべきと説いて300万部、勝間氏は『お金は銀行に預けるな』や『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』(07年)などでお金や時間の効率的な使い方を指南して一役人気者になった。女性のエグゼクティブや成功者が、それを堂々とアピールして評価されるというのは、それまであまりなかったのではないか。

確かに、どちらもそれまで「枠組み」には収まらない主張である。均等法が前提の企業社会で、今さら「女らしさを大切に」なんて言いだせないし、へたすれば女性からバッシングされかねない時期。そこを、男女共同参画局長やら女子大学副学長やらまちがいなく女性カースト最上位に位置する人が、『国家の品格』(藤原正彦)で一役注目された「品格」というワードとともに発することで、女性の心をつかんでしまった、のか。いってみれば「働いていてもかわいい服を着てもいい」免罪符となった「エビちゃん」現象にも通じるものがあるのかもしれない。その後テレビドラマ「ハケンの品格」もヒットし、「品格」という言葉は鮮度があった。

勝間ブームの方は、さらに具体的に影響力があったように思う。初期の勝間本は、投資法、IT活用法、読書術など、事細かに固有名詞、商品名まであげてたたみかけるように解説してあり、ビジネス書として目新しかった。フォトリーディング、リスクリテラシー、ドルコスト平均法とか、いかにも勉強好きな女性が取り入れやすそうというか。せっかく高学歴になったのに、仕事であまりそれが活かせない女性たちが飛びついたのではと思われる。(つづく)(神谷巻尾)

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2012年8月27日 (月)

『醤油鯛』Amazonにて予約開始

9月10日、新刊が発売されます。

タイトルは『醤油鯛』。

駅弁などで見かける魚型の醤油入れに「醤油鯛」と名付けた著者が

およそ25年にわたって収集し、

博物館員である自らの本領を発揮。

6科21属76種に分類し、図鑑のように仕上げました。

「ダーウィンの目から」をモットーに創造主(様々な制作会社)の意図を探ります。

企画から3年を経てついに刊行される、アストラ悲願の一冊です!

帯は経済アナリストの森永卓郎氏!

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2012年8月24日 (金)

OL財布事情の近年史/第92回 2006年、「草食男子」「肉食女子」の誕生(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

前回の続き。『an・an』2007年1月31日号「お金に強い女になろう!」特集の、「男子アンケート+スナップで大調査。報告します、恋の収支決算」を見ていた。初デートから割り勘、友人との食事と何ら変わらないデート予算感覚と、「草食男子」の淡泊な金銭感覚がかいま見える。

しかし、将来も含めたライフプランとなると、淡白なだけではない、独自の草食理論が隠れている。「結婚しても結婚相手には働いてほしいと思う?」には、はい79%、いいえ21%と、8割の男性が専業主婦拒否である。働いてほしい理由が「家にこもってほしくないから」(25歳・会社員)、「彼女の世界をきちんと持っていてほしいから」(22歳・フリーター)など相手目線は少数派で、多くははっきり金銭がらみである。「金銭的なゆとりが欲しいので」(21歳・学生)、「お互いに働いて、余裕のある暮らしがしたいので」(22歳・会社員)、「カメラマンという不安定な職に就くつもりなので相手は安定していてほしい」(24歳・学生)、「自分の生活経費は稼いでほしい」(29歳・会社員)などなど、金に厳しいというか、個人主義というか、ゆとり世代というか。かつてOLが、「生活レベルを下げたくないから、夫は年収600万円以上じゃないと」とか言ってたのが、この頃には男子が「今の生活キープしたいし好きな仕事したいから、彼女には働いてもらわないと」と言ってもとがめられない時代になっていた。

前々回とりあげた、究極の二択問題がここにもあり、「美人だけど金遣いの荒い女性と地味だけどお金にしっかりした女性、結婚するならどちらがいい?」には、地味でお金にしっかりに92%。美人にがっつかないのは草食男子たるゆえんだが、反面他人にお金を使いたくない、という意識も見えなくはない。この同じ号に「みんなの金銭感覚が知りたい!」という女性読者300人へのアンケート調査があるが、「デート費用に関する希望は?」に不満の声が多い。「彼のお給料が安いので、いつもチープなデート内容。もっと向上心を持って、稼げるようになって!」(24歳・自由業)、「たまにはドーンと奢られたい」(28歳・営業)、「ホテル代節約のためか、最近デートはいつも彼の部屋。なごめるけど、ちょっと寂しいかも」(25歳・事務)など、草食行動に満足はしていない。同誌は「彼氏といえども他人、金銭感覚の共有は難しい?」とコメントしているが、「?」で終わらせられないリアルワールドで、お互い微妙に求めるものが違って結婚に至らず、晩婚化非婚化がますます進んでいる、とはいえまいか。(神谷巻尾)

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2012年8月17日 (金)

OL財布事情の近年史/第91回 2006年、「草食男子」「肉食女子」の誕生(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

自分の力で生きていく気満々になってきたゼロ年代後半女子。では男性はどうだったのかといえば、頼られなくても済むようなポジション、「草食系」が確立していた。2005年にmixiコミュから派生した『メガネ男子』が出版されてから、男性を「男子」扱いする風潮が浮上、「草食男子」は06年、コラムニストの深澤真紀が「肉食女子」とセットで提唱した。草食男子は性に淡白、ガツガツしていない、という意味合いから、ナヨナヨしている、欲がない、覇気がない、男らしくない、といったマイナス面で用いられるケースもあった(主に既存のマッチョメディア)。が、流行語にもなったこの言葉のおかげで、男女ともに生き方も、お財布も、ラクになった、と見る。現実社会において、女性も自分の身は自分で守るステージに移行しており、もはや養い手としての男性は求めてはいない。男性としても不況で将来の保証もないのに「俺が一生食べさせてやる」なんて言いたくない状況になっていたのだろうから。

まさにそんな男女像を表すデータがあった。『an・an』2007年1月31日号「お金に強い女になろう!」特集の、「男子アンケート+スナップで大調査。報告します、恋の収支決算」である。男子228人へのアンケートによると「恋人とのデートで支払いはどうしている?」の質問に、「自分が全額おごる」は33%、「キッチリ割り勘」21%、「自分が多めの割り勘」42%と、割り勘が主流。「付き合ってからどれくらい後に割り勘にする?」には、69%が初デートからと回答。「おごってモノにする」的な発想は、過去の遺物である。1回のデートでだいたいどれくらい使うかの平均値では、ランチ2,812円、お茶1,692円、夕食5,438円。これ、それぞれ2人分の数字である。たぶん友人同士でもさして変わらない金額であろう。デートに特別感はない。まさに恋愛に淡白な草食系の金銭感覚である。(つづく)(神谷巻尾)

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2012年8月10日 (金)

OL財布事情の近年史/第90回 2006年、セルフメイドなOLたち(後編)

 この自己完結なマネー人生観、女性のマネープラン企画に顕著に現れている項目があった。それは、離婚。『Ozmagazine』2006年3月13日号「女のマネーゲーム」、『シュシュ』2007年9月3日号「知らないとソンする女のお金一生分すべて見せます!」、『non・no』2007年12月5日号「私の人生How much?」、3つとも、現在から亡くなるまでの出費のなかに離婚が出てくる。2007年4月から離婚時の厚生年金の分割制度がスタート、離婚もお金もタブー視しない機運が高まっていた時期だからだろうか。
 『Ozmagazine』では、「慰謝料 約100万~200万円 養育費1人あたり月約2万~4万円」と、夫からもらうケースを前提としているが、養育費は払われないことも多いから、慰謝料を多めにもらっておいたほうが安心、とアドバイス。
 『シュシュ』の特集は、人生の主要な出来事、結婚、出産、病気、転職などにおいて、いくら貯金をしておくべきか、そこで知っておきたい税金や法律の知識など、細かく整理した良記事。40歳で離婚する場合、目標貯蓄額は300万円としている。この特集では、なんとケータイの特設サイトを開設、質問に答えていくだけで自分の人生にかかるお金を計算してくれるというサービスをしていた。QRコードも掲載してあり、ケータイ連動の普及ぶりが感じられる。
 『non・no』は、浮気した場合とされた場合を細かく試算している。妻子ある男性と浮気して離婚する「派手コース」は、慰謝料夫に200万円、浮気相手の妻に100万円、養育費も自分の子供と相手の子供両方親権放棄すると1440万円などで、計マイナス1940万円、高収入の夫に愛人がいて別れる「堅実コース」は、慰謝料1000万円、資産が多く財産分与が1500万円、養育費2280万円で、プラス4780万円。へーなるほど。ってこれ、『non・no』ですよ。ファッションと恋愛と、あとお弁当グランプリとかしてたフツーの女の子の雑誌が、離婚にめちゃ詳しくなるとはねえ。ちなみにこの企画に続く「知っておきたいお金の常識ランキングで、読者100人に聞いた「みんなが知りたいお金ネタ」、1位は年金の話である。ノンノガールが年金を語る時代になっていた。
 というか、このときのお金の興味は、節約や貯蓄でなく、年金と税金のようである。前出『Ozmagazine』、28~30歳のシングルウーマン100人への緊急アンケートでは、「生活をしている中で、税金・保険などの不満はありますか?」に対して、「ある」が100%。不満、ということは、意識もしているということだろう。それも全員。前出『シュシュ』では、「控除を増やせ!OLができる節税対策」で「社会保険料を安くするため4~6月は残業を控えて」「健康保険と医療費控除は関係ない」など、節税の裏ワザを解説。『女性自身』2007年2月20日号「働く女性のマル得年金&一時金」では、「もらえるお金はすべていただき! 基本は自己申告...だったらとことん言わなくちゃ!」と、現状の制度をフル活用して収入を増やそう、と提案している。記事冒頭、柳沢伯夫厚労相の「女性は生む機械」発言への怒りがぶちまけられ、「ならば、国から取れるものならなんでももらおう」というロジックに展開している。仕事も結婚も安全なものは何もない、これからは頭も使ってしぶとく生き延びてやる、という時代に突入したようである。面白いじゃあないですか。(神谷巻尾)

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2012年8月 8日 (水)

新・初老男のデモ趣味(中編)

 ゴロツキ裏金官憲や、出世主義者の組織幹部に指示・管理されたデモをするくらいなら、60を過ぎた古女房と白昼にSEXする方がまだマシである。

 群馬県には『上毛新聞』なる“痴呆紙”が。原発事故での死の灰は、気の持ちようでは有害でないと、シラフで社説で主張するトンデモ新聞だ(別名、“県内官庁コジキ便所紙”)。が、マレには良い記事も。宣伝カーの道路使用許可をめぐり従来は月に1回、県内の1つの警察署に届け出れば良かった。しかし突然5月から毎週、活動する全警察署に届け出を出す仕組みに、独断で県警が手続き改悪したのだと。日本共産党県委員会や市民団体14団体が、島崎郁県警本部長や大澤正明知事(愛人を官舎に連れ込んだ、絶倫知事として有名。別名“太田市の種馬”)に、抗議の申し入れ書を提出したとのベタ記事(7月30日付け)。

 島崎郁県警本部長の裏金性悪相顔写真共々、1面トップで糾弾すべき言論表現大弾圧事件だ。が、リベラル振りで『朝日新聞』購読層を切り崩している、『東京新聞』群馬版は1行も報じず(県内の反原発デモも常にシカト。群馬版は産経真っ青な在特会テイスト紙面)。法律も改正されてないのに、裏金捏造警察がやりたい放題。野田民主党は官僚の純正バイアグラ。素人政権のうちにと、テメーらの利権を必死で拡大中。本件も一県警の独断ではなく、中央の警察官僚の意向があるはずだ(道路は俺たちの縄張りよ!)。日本のあらゆる役人は火事場泥棒である。

 救援連絡センター機関紙『救援』によれば、許可ではなく届け出に過ぎないデモ申請に対しても、各地の警察署はデモコース変更強制は元より、提出書類形式から時間帯まで、不法な因縁の付けまくってると(政権交代糞喰らえ!)。司法・検察・警察をも従えた“官僚やくざ”を成敗するのが、本来の政治家の使命のはずだ。“犬の犬”こと記者クラブ加盟の大手マスコミになど、もはや誰も期待していないが(NHK職員の平均年収1300万は象徴的。民主主義の根幹より特権的生活の死守!日放労や新聞労連は東電労組と同一)、最高裁のペテン振りを国会で徹底追求する、森ゆう子参議院議員(国民の生活が第一)は数少ない例外。700人以上の国会議員が居るというのに…。

●3月31日・高崎城趾公園での反原発デモ●

 退院後初のデモ参加。従来から高崎や前橋でデモを主催して来た人々に加え(原発なくてもええじゃないかデモ)、共産党や労働組合といった、既存組織も主催者に参加した模様。お陰で参加者こそ2000人前後に膨れ上がったが、デモ前に来賓の退屈な挨拶が長々と続き、大あくび。水で薄め過ぎたカルピスの味。紋切り型組織幹部の説教くらっちゃ、せっかく集まった若い参加者が離反するぜ。俺は間に合わなかったが、自民党県議の挨拶まであったと。激しいヤジが飛ばされたそうだが、ケツの穴の小さな態度だ。イデオロギーに無関係に、人や自然を破滅に導く原発への反対運動では(殺人ヘリのオスプレイも)、ネズミを捕る猫は全て良い猫だ。消費税・TPPとは次元が違う。

 昨年のデモでは東電高崎支社前を通ったのに、今回はコース外。高崎警察署の天下り先への配慮に満ちた、不当干渉があったのだと推測。甘楽富岡平和委員会との表示のあったバスを、公園付近で見かける。俺の地元だ。共産党系団体の動員用バスと思われるが、驚いたのは乗客。腰の曲がったお爺さんお婆さんばかり。どう見ても養老院の慰安旅行だ。高齢化社会とはいえ極端。でも皆さん礼儀正しく、列をなして集会方向へ。デモもあの調子で一糸乱れず行われるのだ。ネズミを捕る猫は全て良い猫なので、文句を言う気は毛頭ない。が、正直なところ、全員が老ネズミに見えた。デモ自体への警察の干渉は特になし(デモ行為の新鮮さも)。忘れるトコだったが、“群馬唯一の痴呆紙『上毛新聞』は犬以下”と書いた、筆者のプラカードを見た、同紙の腕章を巻いたオッサンが、実に不愉快そうな顔を。ああうれしい!

Demo1

●4月8日・宮下公園での小沢一郎支援デモ●

 800人前後の中年・初老男女が集まる。類した集会・デモは、司法・検察の違法行為が暴露され続けてる割には盛り上がりを欠く。一昨年末の青山公園における、約2000人がピークかと。主因は下劣な主催者にあると。今回もデモ前の挨拶で30代半ば位か、場末のホストクラブのあんちゃん風チンピラがほざく。「渋谷警察署は小沢一郎さんのファンも多いのか、いつも我々に好意的で…」デモ開始前には警官と談笑しながら、参加者を幼稚園児扱い、4列に並ばせようと連中の下働きを嬉々と。無論シカトしたが、フヌケた姿勢にあきれ顔の団塊世代も多かった(火炎ビンや敷石まで投げさせろとは言ってなかったが…)。
 彼等は渋谷警察署が渋谷区役所とタッグを組み、同公園からホームレスを強制退去させ、支援者を不当逮捕してる事実を知らないのか?(公園名をナイキに売却したりも)知っての上ならより悪質。いくら大義が立派でも、警察の御指導・御鞭撻によるプチ官製デモになど、絶対に人々は繰り返しては参加しない。ただデモコースは屈服姿勢が好感を持たれたか、原宿駅前を筆頭に人通りの多い所が多く、大いに満足。警察・主催者への怒りもデモるうちに少ししぼんだ(単純な奴!)。

Demo2_2

●4月20日・文京区シビックホールでの小沢一郎支援集会●

 夜、大ホールに1200人ほど集まる。2階までは埋まらなかった。今回は集会のみでデモは無し。スーツ姿も多く、お硬いと言うかやや株主総会風でもあった。壇上の隅に例のチンピラ風ホスト野郎を発見、嫌な予感を抱いたが、当たらずともに遠からず。進行はパターン通りで、検察裏金告発の三井環の牛のよだれ説教など(知ってる事ばかり)、死ぬほど退屈。ただ森ゆう子議員、警察裏金告発の仙波敏郎の演説は、風貌、口調、内容ともにド迫力で、一挙に眼が醒めた。額は忘れたが集まったカンパもとんでもない額で、会自体は成功したのかも。ただ俺や、誘った同世代の男は、「学生時代に自治会に嫌々動員された、集会やデモを思い出させるなあ……」。
 結局この一種の乖離は、主催者側と一般参加者の意識の相違にある。前者は小沢を唯一の評価し得る絶対的政治家として祭り上げがち。一方後者には、小沢は官憲・大マスコミ・宗主国アメリカのトリオに弾圧されている、日本人政治家の象徴なのだ。だから前者が小沢の顏写真をかかげ、小沢コールを熱烈に繰り返すと、退いてしまう。小沢が傑出した政治家と考える俺でさえそう。若者なら余計にだ。この光景は70年代前後に体験済み。羞恥心を抱かずには思い出せない。ただ例のチンピラ世代には初体験で、従属する事自体が新鮮なのかも(当然、その種の思考の者は一般人にも従属を強いる)。これが首相官邸前デモのような盛り上がりを欠く、最大の原因と思われる。しかし、その官邸前デモにも指摘すべき問題点は種々あるのだった。 (街頭デモ評論家・塩山芳明)

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2012年8月 7日 (火)

オウム元信者の体験記を電子書籍化

あれほど世間を騒がせた「オウム真理教」とは、いったい何だったのか?

内部の詳細が書かれた元信者の体験記、

カルトにハマる11の動機』が電子書籍になりました。

立ち読みだけでもぜひ!

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2012年8月 6日 (月)

●ホームレス自らを語る 第116回 生活保護費受給待ち(前編)/渡辺知一さん(61歳)

12091 新宿中央公園で会った渡辺知一さん(61)は、取材のあいだ終始にこやかに答えてくれた。非常に穏やかで誠実そうな渡辺さんだが、そんな彼にも「玉に瑕」というか、人間的に問題なところがあって路上生活につながっているようだ。その事情を聞く前に、まず来歴から語ってもらおう。
「生まれは昭和26(1951)年、秋田県の湯沢市(当時は湯沢町)です。オヤジは型枠大工をやっていて、暮らし向きは普通でしたね。オヤジは大の酒好きで、普段は無口なのに酒が入ると陽気になって、よく喋りました。良いオヤジだったですよ」
 湯沢市は秋田県の南端に位置し、山形県と境を接する雪深い町だ。
「真冬の2月に『犬っこまつり』というのがあって、家の庭に雪でお堂と犬の像をつくり、祭りの晩には子どもたちがそのお堂に入ってね。甘酒や餅を飲み食いしながら、夜遅くまで遊んだもんです。町中にいくつもの雪のお堂ができて、それに明かりの入った光景は幻想的でしたよ」
 祭りのことを懐かしそうに話す渡辺さん。やがて中学を終えた彼は、職業訓練校に進み大工の仕事について学ぶ。
「オヤジが大工だったから、その跡を継ごうと思って大工科に入ったんです。ところが、大工の血筋は遺伝しないんですね。私には大工になる才能がまるっきりなくて、それで途中からトビ職科のほうに替わりました」
 職業訓練校での訓練は2年間。その訓練を終えた渡辺さんは、父親のツテで東京のトビの親方のところに預けられた。トビ職の見習い修行をしたわけだ。
「見習い修行は5年間続きました。そのあいだは親方の家に住み込んでの修行になります。といっても、そんなに厳しい修行ではありませんでしたね。トビというのは親方を頭(かしら)に、その下に若い衆が7、8人つきます。そうした人たちの使い走りをしながら、簡単な作業を手伝って徐々に仕事を覚えていくんです」
 見習い期間中は小遣い銭程度の手当てが出た。それで仕事が休みの日には、よく映画を観に行った。菅原文太のファンで、彼が演ずる「トラック野郎シリーズ」の星桃次郎のカッコ良さに痺れていたという。
 やがて5年がすぎて見習い修行を終え、渡辺さんは親方の家を出て、トビ職人として一人立ちをする。それからは仕事に入ると現場近くの飯場で暮らし、仕事が途切れると横浜寿町や千葉市内のドヤ(簡易宿泊所)で暮らすようになる。

 トビ職が働くのは建築現場である。足場の組み立て、鉄骨柱の建て方、梁の組み立て、鉄筋の配筋作業などが主な仕事になる。高いところでの作業や重いものを担ぎ上げたりして、危険と隣り合わせの仕事である。
「実際に目の前で作業をしていた仲間が、足を滑らせて梁から墜落したのを見たことがあります。その仲間は亡くなりました。でも、それで仕事が怖いと感じることはありませんでしたね。墜落のような事故は、本人の不注意によって起こることが多いんです。安全を第一に注意深く慎重に作業していれば、事故はそんなに起きるものではありません」
 トビの人たちは真夏でもTシャツの上に厚手のベストを着用し、手袋もスエード製のものを使用している。
「夏の太陽に焼かれた鉄筋を担ぐんですからね。Tシャツだけの恰好で担いだら、それこそ大火傷を負ってしまいます。だから、どんなに暑くても、ベスト着用とスエードの手袋は欠かせません。まあ、夏のトビの現場は地獄ですね」
 現場の仕事が厳しく過酷なだけに、仕事を終えてからやオフのときなどは、放埓ともいえる遊び方をした。
「仕事を終えたら、仲間たちと毎晩のように酒盛りでした。居酒屋に繰り出したり、飯場で飲んだり、もう前後不覚になるまで飲みました。日本酒、焼酎、ウィスキー、酔えるものなら何でも飲みました。これは血筋なのでしょうね。大工の血筋は受け継げませんでしたが、酒飲みの血筋だけはしっかり受け継いだわけです(笑い)。仕事が休みの日はギャンブルです。これも仕事仲間といっしょに行きました。私は競馬とパチンコが多かったですね。競馬は中央競馬でも、地方競馬でも、どちらもやりました。競馬も、パチンコも、持っている現金を全部賭けてしまうような遊び方でした」
 そんな放埓を繰り返していた渡辺さんだったが、そのうちに一人の女性と恋に落ちることになる。
「都内のある現場の近くにスーパーマーケットがあって、昼飯の弁当をいつもその店で買っていたんです。そこのレジで働いていた子と親しくなりましてね。よく話をするようになって、たがいに好き合うようになったんです。彼女は茨城の田舎町の出身で、そのスレていないところが気に入ったのかもしれませんね」
 ほどなく二人は結婚する。新郎の渡辺さんが23歳のときだったというから、トビの見習い修行を終えて間もなくのことだ。二人はアパートの部屋を借りて新婚生活を営む。やがて、二人のあいだに三人の娘が生まれる。
 結婚をして、次々と娘が誕生し、その子育てに忙殺されていたあいだは、渡辺さんも仕事に精を出し、酒やギャンブルもセーブして真面目な生活ぶりだったようだ。その誠実そうな人柄から、良い父親だったろうことが窺える。
「それが娘たちも成長して働くようになると、また悪い虫が蠢き出しましてね」
 また酒を浴びるように飲んで、狂ったようにギャンブルにのめり込む、結婚前のあの生活に戻っていたのだった。   (つづく)(神戸幸夫)

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2012年8月 3日 (金)

OL財布事情の近年史/第89回 2006年、セルフメイドなOLたち(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

 ゼロ年代中盤のITバブルは、ライブドアの粉飾決算事件で急速にしぼみ、実体のないマネーゲームに踊らされた一般人もはっと目を覚ました。とはいえ、マネー的に恩恵に預からなかった人々にもインターネットは浸透して、とりまく環境が思いのほか変わっていった。それも気づかないうちに。先日もちょうどこの時期一緒に仕事をした人に会ったが、この頃まではまだ、以前と同じような方法で、同じような仕事観で、ぶっちゃけお金もそれまでとあまり変わらず回っていたよね、という話をした。でもその後、PCが変わり、携帯が変わり、メディアも仕事ツールも変わっていくと同時に、雑誌はなくなり、本も売れなくなり、ロープライス、ファストファッション等々安いものが出回り、入る方も出て行く方も、お金の出入りが小さくなってきた。仕事が激減して別の仕事をしたり、アルバイトしたり、という声も聞こえてきた。あれ? もしかして私、下流? という事態が、ふつうに起き始めていたのが、この頃からだったように思う。

 OLマネーも必然的に変わってきた。趣味に生きたり、主婦っぽくやりくりしたり、ゆるかわ服でイケメンゲットしたり、ネットで副業したりとか、言ってみればその場しのぎや他人まかせでは、もはやその先暮らしていけるのかわからない。そんな不安が、本格的に頭をもたげてきたようだ。この時期の女性誌では、女の一生にいくらかかるか、知っておきたいお金の知識、といったマネーの大型企画が目白押しだった。
 『MORE』2006年7月「めざめよ!お仕事ガール」特集では、読者200人へのアンケートで「25歳 超リアルな仕事観」を聞いているが、これがなかなか興味深い。いわゆる究極の2択問題で、「どちらの30代になりたいですか?」には「美人でおしゃれなキャリアウーマン。でも、彼氏はナシ」と、「おしゃれはガマンしている専業主婦で3人の子供アリ」では、66%が彼ナシのキャリアウーマンを選んでいるって、少子晩婚化傾向そのものである。「本当につまらなくて定収入の仕事だけど、彼に週5日会える!」VS「心底楽しくて高収入の仕事だけど、彼に会えるのは月2回」では高収入が84%、「給料が5万円安くなるけれど、すごーくラクな仕事」VS「給料は5万円高くなるけれど、残業が週4回の仕事」も、残業ありの5万円プラスを83%が選ぶ。「これ以上お給料が減ったら生活できなくなる」(IT)、「残業してでもガッポリ稼ぎたい」(医療事務)と、、また「おしゃれできないのは、女としてありえない!」(企画)、「キレイでいたいのが女の本能。その気持ちを失うような結婚はイヤ!」と、お金も人生も自己完結なのである。このセルフメイドの人生観、マネー記事のあちこちで表出していた。(つづく)(神谷巻尾)

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2012年8月 2日 (木)

土曜日、模索舎で『文学少女図鑑』トークイベント

紙版『記録』の時代からずっとお世話になっている模索舎さんで

新刊『文学少女図鑑』発行記念のトークイベントを行います!

『文学少女図鑑』からは、ミニコミも作っている苑縁さんと撮影者の萩原收さん、

トークのお相手はミニコミ『恋と童貞』編集長の小野さん。

作り手である3人の視点から、『文学少女図鑑』を語ります。

参加料は投げ銭。ぜひ、お越し下さい!

★詳細★模索舎HPより

『恋と童貞 4号』&『文学少女図鑑』発刊記念トークイベント

文学、恋、童貞


4号を出した『恋と童貞』と、ミニコミ『文学少女』から生まれた書籍『文学少女図鑑』の発刊記念イベント。模索舎でともに育ったミニコミ仲間として、まったく初対面の2冊が文学的に馴れ合います。『恋と童貞』4号内「新釈童貞短歌」でキレある短歌批評を繰り広げている小野和哉氏と、『文学少女図鑑』に企画から関わり本にも登場する『殆ど無い』編集長の苑縁氏が、本の内容についてはもちろん、文学について・少女について・恋について・ミニコミについて語り合う! 撮影者・萩原收氏も来店。撮影してもらいたい女の子、PRのチャンスです。

【出演】
小野和哉(『恋と童貞』編集長)
苑縁(『殆ど無い』編集長)
萩原 收(『文学少女図鑑』撮影者)

日時:8/4(土)よる7:00~
場所:模索舎

参加料:投げ銭にて

http://www.mosakusha.com/voice_of_the_staff/2012/07/post-202.html

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『文学少女図鑑』エキサイトビットにて紹介

新刊『文学少女図鑑』が

「エキサイトビット」で取り上げられました!

http://www.excite.co.jp/News/bit/E1343708702509.html?_p=3

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