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2012年5月11日 (金)

OL財布事情の近年史/第77回 「全OL節約時代」の始まりか?(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 こうして中身はともかく、テクニックとしての「節約主婦」への抵抗はぐっと減ったかに見える、ゼロ年代OLである。そうなると、「節約」「貧乏」はエンターテインメントになり始める。バラエティ番組「いきなり!黄金伝説」が2000年にスタート、「無人島で0円生活」「節約バトル」などの貧乏ネタが人気となった。“1ヶ月1万円で生活するアイドル”中嶋ミチヨが「㊙超節約メニューを大公開」(『女性自身』2000年6月13日号)など、女性誌でも注目されていた。1ヶ月1万円の節約バトルは現在でもたびたび放送されているが、競争の激しいゴールデンタイムで10年以上飽きられない企画とは、まったく節約の力はものすごいものである。

 雑誌の扱いも「ポジ貧のイカす知恵袋」(『女性自身』2001年11月20日号)、「極貧OL 年収250万円以下OLたちのお部屋拝見!」(『SPA!』2003年4月15日号)など、貧乏OLはもはやネタになっている。
 『an・an』2000年12月1日号「生活節約レシピ」では、「笑いと涙の超ケチケチ生活・完全ルポ」として、芸人やミュージシャンの下積み生活を紹介している。本業の収入ゼロ、アルバイト6万円、食費は弁当の余りなどでほぼゼロ、移動はすべて自転車で交通費ゼロ、風呂はコインシャワーだが「お金がない時はプラスチックの衣装ケースをバスタブ代わりにして入浴」というのはWAHAHA本舗の星川桂さん。今どうしているのか思わず検索してみたら、この当時と同じコンビで活動中、よかったねー、と思ったらなんと最近『貧乏セレブ入門』という本を出していた! 12年貧乏をあたためていれば、芸も出版にもなるのかと感慨深い。そうなると他の人たちの現在も気になります。「収入は喫茶店のアルバイトとパチンコ?」「唯一の照明が壊れて、テレビの明かりのみ」の劇団員藤田美歌子さんは、現在も劇団所属の女優のようだ。芝居のほかに声優としてもプリキュアなど大きな作品に出演している。原宿の裏通りに住みながら「部屋の中のものはほとんどが拾ったもの」「パンの耳をタダでもらう」「暖房器具は湯たんぽのみ」というミュージシャンの中川奈緒美さんは、この後本格的なゴスペルの道に進み、教会に所属して歌っているようだ。みんなきちんと地に足をつけて仕事をしておられる。なんだかキュンとしてしまったな。若いときの貧乏は資産になる、という教訓のようである。(つづく)(神谷巻尾)

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