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2012年4月27日 (金)

OL財布事情の近年史/第76回 OLが発する言葉として正しい?「家具は拾ってます」(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
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 前回のつづき。ミレニアム女性誌の節約記事を見ていた。

 OL界にも節約のカリスマが登場している。『ゼロからの節約生活』の著者丸山晴美である。パチンコ好きの26歳OLが一人暮らしをしながら5年で500万円貯めマンションも購入というシンデレラストーリーに、同じOLが食いついたようだ。『SAY』2000年12月号では「節約界のカリスマ女性が明かす、5年で貯金500万円+3LDKマンションGETの秘密」と、巻頭6ページを割いて特集している。野菜を自家栽培したいから1階に住み食費が月4000円、化粧水は手作り、エアコンはつけない、家具は拾い物、服代月2500円などの工夫で月収25万円から貯蓄14万円。またオリジナルの家計簿「マネーノート」を実践し、これが受けたようでその後女性誌にもひんぱんに登場していた。
 丸山氏の節約テクは、まさに「すてきな奥さん」風。だけど自分の給料から貯金してマンションまで買うというゴールを見せられ、いきなり主婦っぽい地道なやりくりが興味の対象になってきたのではないか。

 もちろん、女性誌すべてにそんな主婦傾向があったわけではない。「給料はいくら?どんなふうに使ってるの?」(『エフ』2002年2月号)とまわりを気にしていたり、「それでも頑張る?だから手を抜く?給料が上がらない時代の働き方」(『日経ウーマン』2002年7月号)と働く意義を追求したり、「自力でバーキンを買える金持ち姉さんになりたい!」(『コスモポリタン』2001年10月号)とあくまで上昇志向を崩さなかったりと、雑誌の傾向、言い換えれば生き方の違いによって、マネーライフもドラスティックに変わってきているといえよう。
 ただ、ある程度働いてキャリアを積んだ年代がこれからどうしよう、と悩んでいたのに比べ、社会に出たばかりの若い層が、わりとすんなりと、いわゆる主婦的志向に走っていたのではと思われる。無論主婦といっても、自分たちの母親のように旦那さんの稼ぎだけで優雅な専業主婦になれる保障は全くないご時世である。かといって働く大人の女性は知らないし、ママがやっていた「家のこと」のほうがなじみがある。年収200万円でも派遣でも、節約しておうち中心の暮らしを充実させることを選ぶ、というのは、ごく自然な流れだったのではなかろうか。その先に待っているかもしれない貧困など、まるで想像できなかっただろうし。(神谷巻尾)

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