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2012年4月13日 (金)

OL財布事情の近年史/第74回 OL意識180度転換期?!否、もはやOLではない(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

前回のつづき。2000年のOL財布の状況を見ていた。趣味にひたすらお金を遣う「ロスジェネ」世代の女達。

 旅行会社勤務3年目の24歳は、ふだんは月収16万円のうち10万円貯金し節約に徹底するが、3ヶ月くらいでストレスが溜まり、服やエステなどに貯蓄額がゼロになるまで使ってしまう。無趣味だったが「老後のことを考えると趣味がないといけない気がしてダイビングをしようと決意」、ダイビング機材一式を20万円で買ったが「結局一度もやっていません」(同2000年8月23日号)。趣味は強迫観念になっていた。

 このような趣味への突出したこだわりがどうもこのあたりから目立ってきた。猫も杓子も海外旅行という行動パターンのかわりに独自の趣味に没頭して、それを中心に生活を成り立たせているという女子。思い浮かべるとたくさんいたなー、Jリーグ、ジャニーズ、ミュージカル、フットサル、フラ等々、好きなもののために日本全国または海外まで行ったりする知人女性の数々が。結婚やキャリアアップをめざしたり、ファッションや海外旅行にお金を使うことより、「私の“好き”を大切に」という生き方の方が上、という風潮になってきたのがこの頃だったのでは。そのために働き、結婚しても子どもが出来ても続けたい、といった感覚が普遍化してきたように思う。
 そんな趣味生活と対をなす感覚が、「主婦」である。といっても現在さかんに言われている「専業主婦願望」というより、「主婦的なもの」に共感を覚えるというような。この頃女性誌は、主婦的なものを是とするものとそうでないものに分化しているようだった。お財布記事でいうと、主婦派は節約、もう一方は投資である。この対比も今振り返ると興味深いが、まずは主婦的節約が20代女性に浸透していった経緯を、次回から見ていこう。

(神谷巻尾)

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