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2012年3月10日 (土)

サイテイ車掌の田舎日記/飛び出せロックンロール

○月×日

 んだ。
 外へ飛び出すんだ。
 酒田もやっと春の足音が聞こえてくるようになった。
 昔ながらのふるさとの味といえば、キモドの酢みそあえがあった。酒田では何故か「キモド」という妙な呼び名だが、「アサツキ」といえばお分かりだろう。
 冬が育むささやかな野菜の一つで、雪の下にぽっこりと顔を出す。従って、農家では雪をかき分けて一つ一つ丁寧に収穫する。
 ネギに似た、独特の香りと辛味が特長だが、酒のつまみとしてもおれには足りない上品さが漂う一品となる。
 で、料理がこれまた至って簡単なのだ。さっと茹でて酢みそと和えれば出来上がり。酢みそだってすぐに出来ちゃう。みそに砂糖をすり合わせ、酢と酒を少し加えるだけなのだ。
 これでもう、おばあちゃんの昔の味があっという間に完成となる。
 さぁ、冬眠から目を覚ますんだ。ノーガキをたれる前にやってみろ。点火するんだ。70才のおじいちゃんになっても激走するローリング・ストーンズのミック・ジャガー。ロック一筋に転がり続ける男。人間の本性をむき出しにした世界最強のスーパー・スターだ。
 また、冬と共に終わる、酒田では忘れてはならない食の王者が一つあった。それはズバリ寒鱈だ。冬の日本海の極上の恵みなのだ。この丸々と太った鱈が酒田の冬を盛り上げる。吹雪の中あちこちで寒鱈祭りが催され、ドンガラ汁というタラ汁がふるまわれる。水揚げされたばかりの鱈の肝や白子を入れたみそ味のアラ煮だが、これが超絶品。この上ない至上の味といってもいい。酒田の人、嘘つかない。今では全国でも有名らしいが、ぜひ食べに来てほしい。
 あぁ、そんなそれぞれの贅沢な食も春の訪れと共に終わりを迎える。そう思うと、厳しかった冬にもやさしい目を向けてしまう。冬はいい季節ではないかとさえ思えてくる。ただぼんやりとタバコをふかし、ひねもすのたりのたりと家にこもってばかりいた怠惰な自分を恥じる。
 なんて、調子こいてんじゃねえ。まずはやってみろ。何でも始めることが肝心なんだ。おれはお前らが思っているほどサイテイ野郎なんかじゃねえんだ。行くぜ、野郎ども。外へ飛び出すんだ。用意はいいかっ!!
 ……突然どうしたのってか? ん!? 今日もよろぴく、ロックンロール!!(斎藤典雄)

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