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2012年3月 2日 (金)

OL財布事情の近年史/第68回 一人暮らしは自立の証?それとも……不況直中ミレニアム(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

前回のつづき。ミレニアムの一人暮らしOL増加について考察している。

 これまで見てきた過去のお財布記事ストックからも、まさにわかりやすい調査結果を発見した。この連載でもずいぶんお世話になっている『コスモポリタン』は定期的に読者への大々的なアンケートを実施、時代ごとの傾向をみることができる。
 1984年10月号「コスモワーキング白書」、6437人への調査では、親と同居が64.7%で、一人暮らしは16.2%と圧倒的に少数派である。回答者は最終学歴高校卒35.4%、短大卒24.3%、年齢も22〜23歳が最も多く、いわゆる花嫁候補的OLが主流だったことが伺えるというものだ。
 少し間があくが、1997年9月号「やっぱり気になる!隣の彼女のおサイフ事情」では、平均年齢26.1歳、2042人へのアンケート。実家住まいのデータがないが、一人暮らしは34.5%とかなり増えてきた。記事によると「ひとり暮らしの人の率が最も高かったのがフリーランス」で、親と同居しているのは「事務職と公務員が群を抜いて多かった」という。「……さて、親と同居組が家に入れている金額は、平均1万4800円」とイヤみをかましているが、一人暮らしやフリーランスの方がかっこいい、というニュアンスが感じられる。まだ、都会的な一人暮らしに夢があった。
 それが数年後、2000年3月号では「リストラ時代の給料 2218人の〈天国と地獄〉」とタイトルもおどろおどろしくなり、「給料〈勝ち組〉と〈負け組〉に大分裂しそうな2000年の実態」を明らかにしている。居住形態は、親と同居50.8%、一人暮らし42.1%と、ほぼ拮抗してきた。彼と同居5.2%、友人と同居1.9%と合わせれば、半数は親元から離れて暮らしていることになる。追跡取材で登場する11人のうち8人が一人暮らし。年俸制、能力給、リストラ、残業代なし、派遣等々不安定雇用事例のオンパレード。売上実績をあげたり、パソコンを買って自宅でも仕事をしたり、サイドビジネスをしたりと、自己防衛しながら自活している。
 
 大学進学率が上がり、結婚が前提ではなく、働いてひとりで生きることが定着した前世紀末。が、女性の自立だ、わーいという間もなく、仕事がない社会になっていた。OL、やばい。悪い意味で。このピンチをどう切り抜けたか。いや、ピンチは続いているけれども。(神谷巻尾)

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