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2012年1月13日 (金)

OL財布事情の近年史/第61回 派遣OL誕生!激動の90年代後半(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
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 新年明けて気になったお財布エピソードといえば、「人が一生に食べられる量は限りがあるし、1人で抱えられるお金の量も決まってるからそれ以上必要ない。しいていえば、食べたいものができたときに、我慢せずに払えるくらいのお金があるのが理想」といったビートたけしの談話。これくらい達観していれば、億単位のお金を、ギャンブルに使ったり現金で金庫にしまっておく「私どもの感覚」は生まれないのでは。今年もよろしくお願いします。

 さて、15年前のOL財布に戻ろう。「日本が不況だと幸せになれないの?」と小首かしげていたOLの、その後である。
 『日経ウーマン』1997年11月号では「消えるOL 笑うOL」で50ページ程の大特集を組んでいる。「一般事務職は消える?」「20代リストラの現実」「年収300万円で打ち止め?」などを「OLをめぐるこわ〜いお話」として紹介、今となってはどれも常識になったことが、かつては衝撃だったことが伺える。企業への調査では40.1%が「一般職の数を減らす」と回答している(日経新聞96年「転機の一般職」)のに対し、ウーマン誌読者20代の一般職女性へのアンケートで「一般職という仕事のままで危機感を感じますか?」と聞くと、「感じない」が76%と圧倒的。一般職OLの平均年収は370万円、少ないと感じるのは314万円、いくらなら妥当かには469万円と、未だ高望みのままである。制服OLが給湯室でポテチ食べながら「5年後には私たちの仕事なくなってるってー」「ふーん 毎日会社でどーやってヒマつぶそかなぁ」と話してるイラストが、危機といってもまだ笑いとばせる余裕があったことを感じさせる。
 「OLビッグバンを起こした企業」として、社員全員年俸制の日本オラクル、事務補助が全員派遣社員のマイクロソフト、減給もありの新人事制度を取り入れた横河電機などが登場しているが、どこがビッグバン?と思うほどのフツーの企業仕様である。不況慣れしすぎなのか。「この先〈笑う〉のはこんな人」として、一般事務はOAコーディネーターやテレマーケッターへ、秘書はスーパー秘書へとか、笑える? ほほえましくはあるが。(つづく)(神谷巻尾)

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