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2011年12月 2日 (金)

OL財布事情の近年史/第57回 オトコオンナ登場か?雇均法は新しい時代の夜明けか?真実の1997年(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 OLパラダイムシフトの年、1997年から目が離せずにいる。
 前2回はセクハラに執着してしまったが、それはつまり、同年の改正男女雇用機会均等法で、セクシャルハラスメント防止措置が義務づけられたことによるものだった。この改正では、OLの生活を変えるもうひとつのトピックがあった。労働基準法の一部改正による、「女性の深夜労働・残業や休日労働の制限(女子保護規定)」の撤廃である。深夜残業、休日出勤が、OLの生活にも組み込まれていったわけだ。これで男女平等だ、たくさん仕事ができる、わーい、と当時の女性は喜んだだろうか。世の中は不況まっただ中、初任給頭打ち、昇給もままならない状況で、OLの生活に、どういうかたちで波及したのか。
 ということがかんじられるお財布記事が、『コスモポリタン』1997年9月号、「やっぱり気になる! 隣の彼女のおサイフ事情」である。2042人へのアンケートによると、平均年齢26.1歳で、年収平均327万2000円。数字だけ見れば、まあ平均的なOL像ととれるが、決して平均像が多数派というわけではない。もうOLと総称できないような、多様化が進行している。
 個別に紹介している表を見ると、総合商社事務職27歳、年収460万円(残業月約5万円)、スチューワーデス25歳、年収270万円(契約)、派遣社員事務職25歳、年収210万円(ボーナスなし)、レコード会社宣伝29歳、年収550万円(休日手当月2万円)など、職種も給与も雇用形態も、さまざまである。カッコ内は気になるポイントを抜き出してみたが、年収は高いが残業や休日出勤も込み、人気職種でも契約、派遣で安定なしなど、ワケありな働き方も目立つ。第4回で1980年の記事をとりあげたとき、職業はほとんど事務、給料も幅がなかったのだが、均等法、キャリア志向、バブルとその崩壊を経て、自然とOLが解体されてきたといえよう。(つづく)(神谷巻尾)

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