元・サイテイ車掌の田舎日記/酒田といえば
○月×日
んだ。
酒田は田舎だけどね。
編集部からおれのことを「大自然に囲まれて暮らしている」などと紹介されてしまったが、ふつうの町ですよ、酒田は。そりゃあ海もあるし、田畑が広がり鳥海山や月山がドーンとあっていつも拝めるけど、大自然というと海辺や山の中だと想像しませんか? おれは構わないけど、酒田はそうではありません。
東北の日本海に面した人口11万余の港湾都市、酒田。港町だが、駅から港までは大分あるし、おれの実家も駅近くの町で港まで出掛けることは滅多になかったから港町という感覚はなく過ごしてきた。むしろ田んぼの方が近かったので、ずっと農業地帯という感じでいたくらいだ。
また、今いるマンションからは徒歩5分の所に庄内地方唯一のデパートがあり、総合病院や大学、東京と酒田間それぞれ5便航行の庄内空港まである。
田舎といえば田舎だが、それを感じるのはお年寄りたちのズーズー弁に触れたときぐらいで、今の子どもたちは皆標準語となっている。
最近では酒田港が国の重要拠点港の一つに選ばれたとか。さびれているのは全国どこの田舎も同じだが、これを期にさらなる発展を願わずにはいられないけどね。
特筆すべきは、歴史上で日本一の豪商だった本間さまの存在だろう。その昔(江戸時代)、「本間さまには及びもせぬが、せめてなりたや殿様に」と詠われたことは有名だ。ついこの前には、今ある本間さまの庭園が日本の名勝に選定されたとテレビで報じられていた。酒田といえば本間さま。酒田がこれまで栄えてこれたのは本間さまがいたからというのがこの土地の一致した認識となっている。今や酒田市民の誰もが「大自然に囲まれて暮らしている」!? というのは本間さまのお陰といえるのかもね。
ま、今日はこんなところで。(斎藤典雄)
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コメント
サイテイ車掌さまの玉稿は肉体の実感が在って時に、哀切さえ感じられる事が有ります。20代後半の小説家ですけれども、想像力では経験の欠乏が補えないようで(それを才能というのでしょうけれど)、ただしかし軽いのを書くのって、本当にむつかしいです。
ズーズー弁に触れたときぐらいで
の行間に魅了されました。
ありがとうございます。
投稿: ミサ | 2011年11月27日 (日) 02時04分
ミサ様、コメントありがとうございます。
軽いのは、おれが軽い人間だからです。
ただそれだけです。
また、小説とエッセイは別物ですが、
おれのはただのぼやき日記です。
がんばって下さい!!
投稿: 斎藤 | 2011年12月 1日 (木) 16時27分