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2011年7月29日 (金)

OL財布事情の近年史/第39回 お気楽OLはアッパラパーでベルサッサ、でした(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 自信満々、怖いものなしのOLが形成される過程をみてきた。そしてお約束のボディコン・イケイケOLへと到達するのが、バブル絶頂期の1990年前後のことである。当時の象徴として、ジュリアナ東京のお立ち台で扇子を振る映像ばかりが使われるが、実際に社会の中においてOLはどんな存在だったのか。今回は外から見たOL像から探ってみた。

 当時OLの呼称として「イケイケ」とともに定着していたのが「オヤジギャル」。1990年の流行語大賞にもなったこのことばは、見た目派手だがゴルフや競馬、焼鳥などおやじっぽいものが好きな若い女性を指す。中尊寺ゆつこの漫画『スイートスポット』がその由来だ。中尊寺はデビュー作『お嬢だん』 とともに当時のOLの状況をリアルに、かつ自嘲気味なユーモアを交えて描き、大人気だった。考えてみれば花嫁予備軍だったり、職場の花だったOLを、笑いの対象としてとらえた初めての作家だったかもしれない。
 裏を返せば、若い女性達がだんだん増長し始め、男社会としては「OL自重しろ」という空気が流れ始めた、そんなタイミングでもあったのか。OLに怒りをぶつける、こんな記事を見つけた。『週間現代』1989年10月14日号「くたばれ! 会社にはびこるアホバカOL 平成ギャルズにブーイングの嵐」である。

 「消費税とともにドッと企業に流れ込んだ超新人類OLたち。その一挙手一投足はまさに驚天動地、傍若無人、(略)日本経済の構造そのものをも揺るがしかねないアッパラパーぶりだ」云々週刊誌独特の惹句が並び、「すべて実話」というアッパラパー事例が列挙されている。
「今年入った新人OLが、この夏になんといきなり3週間ぶっとおしで夏休みをとった。ヨーロッパ旅行に行ってきたそうで(略)『時差ボケなのよね』と会社の机で1日中ボンヤリしている」(大手不動産会社主任・33歳)
「ウチは月曜日が特に忙しいのに平気で休んじゃう。で、翌日出てきた彼女、左手だけがなぜか白い。あれは絶対にゴルフです」(信販会社課長・36歳)
「電話でクライアントになれなれしい口をきいているので注意したら、『いいの、だってこの間飲みに行ったんだもん』とこうですからね」(デザイン会社ディレクター・33歳)
 そうですね、実話でしょうね。あの頃は特に珍しくもない行動だったかと思う。雇均法に加え空前の売り手市場、新人OLもお客様扱いの時代だった。(つづく)(神谷巻尾)

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