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2011年7月15日 (金)

OL財布事情の近年史/第37回 平成幕開けOLの「頭のいいお金の使い方」(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 女性におごるのは当たり前、豪華なプレゼントやドライブデートが前提、といった様相を呈していた時代。昭和天皇崩御で「平成」に突入し、消費税が導入された1989年前後のことである。古くからの男性的価値観に好景気の勢いが上乗せされたあげく、やがてアッシーやらみつぐやらと、女性に尽くす行動様式へとねじれていった。知らぬ間に抑圧から解放され、むしろ過剰に持ち上げられるようになったかにみえるOLは、実際どんな精神状態であったのだろうか。

 『an・an』1989年11月24日号「女性はいま何に、興味をもっているか」で、20歳から25歳の読者1215人へアンケート調査を行っている。これによると、今興味あること1位はおしゃれ97%、2位恋愛95%、3位海外旅行91%。これは「大いに興味あり」「興味あり」の合計だが、「大いに興味あり」だけで見ると、海外旅行が71%でトップ、次いでおしゃれ68%、お金56%である。レジャー、ファッション、マネー。わー、バブル回答ありがとうございます。10人中7人が海外旅行に夢中って、そこまで浮かれていたっけか。と、後ろめたさから疑ってみる。しかし、同じマガジンハウス『クリーク』90年9月20日号「30代・独身にとってのお金」で、「30代独身OLの海外体験は、4回以上が40%」(三和銀行調査)というデータを見つけてしまいました。結婚せずに、海外旅行を重ねる30代女性が、この頃から増加しはじめたのだろうか。

 「30代独身OL」というカテゴリーもマイノリティではなくなってきた。W浅野(浅野ゆう子、浅野温子)主演のドラマ『抱きしめたい』から始まるトレンディドラマブームで、独身生活を楽しむ高齢女子が憧れの対象として描かれたのもこの頃。89年に『エルジャポン』から誌名変更した『クリーク』はまさにその層向けの雑誌だ。先にあげた特集「30代・独身にとってのお金」では、「浪費か、貯蓄か、投資か。働く独身女性たちにとってのお金との交際方法」として彼女たちのお金の使い道を分析している。しかしいきなり浪費と言っちゃってますね。
 特集では89年に三和銀行が行った独身サラリーマンとOL1000人への生活実態調査「ホームコンサルタント調査レポート」のデータを引用しているが、これによると25歳から30歳以上の独身OLの消費態度は、「独身時代にやれることを最優先する」が67.9%でトップ。同調査ではこれを「独身時代をエンジョイしようという態度のあらわれ」と分析しているが、『クリーク』誌面では「エンジョイだけじゃない! 自己投資や貯蓄も含まれるんだ!」と噛み付いている。識者のコメントも「30代はどんどん自分に投資して、自分を磨くとき。貯金はそこそこ、40歳からで十分です」(ライフ・インテリジェンス代表伊藤桂子さん)「じつに頭のいいお金の使い方をしていると思いますよ」(コンセプトメーカー坂井直樹さん)と、全面的に消費OLを支持。しかしながら、「独身OLの支出 1位貯蓄25.5% 2位ファッション代19.8% 3位外食費15.1%」などの結果をみると、やっぱりエンジョイ? もしくは浪費なんじゃ?(つづく)(神谷巻尾) 

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