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2011年7月

2011年7月29日 (金)

OL財布事情の近年史/第39回 お気楽OLはアッパラパーでベルサッサ、でした(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

 自信満々、怖いものなしのOLが形成される過程をみてきた。そしてお約束のボディコン・イケイケOLへと到達するのが、バブル絶頂期の1990年前後のことである。当時の象徴として、ジュリアナ東京のお立ち台で扇子を振る映像ばかりが使われるが、実際に社会の中においてOLはどんな存在だったのか。今回は外から見たOL像から探ってみた。

 当時OLの呼称として「イケイケ」とともに定着していたのが「オヤジギャル」。1990年の流行語大賞にもなったこのことばは、見た目派手だがゴルフや競馬、焼鳥などおやじっぽいものが好きな若い女性を指す。中尊寺ゆつこの漫画『スイートスポット』がその由来だ。中尊寺はデビュー作『お嬢だん』 とともに当時のOLの状況をリアルに、かつ自嘲気味なユーモアを交えて描き、大人気だった。考えてみれば花嫁予備軍だったり、職場の花だったOLを、笑いの対象としてとらえた初めての作家だったかもしれない。
 裏を返せば、若い女性達がだんだん増長し始め、男社会としては「OL自重しろ」という空気が流れ始めた、そんなタイミングでもあったのか。OLに怒りをぶつける、こんな記事を見つけた。『週間現代』1989年10月14日号「くたばれ! 会社にはびこるアホバカOL 平成ギャルズにブーイングの嵐」である。

 「消費税とともにドッと企業に流れ込んだ超新人類OLたち。その一挙手一投足はまさに驚天動地、傍若無人、(略)日本経済の構造そのものをも揺るがしかねないアッパラパーぶりだ」云々週刊誌独特の惹句が並び、「すべて実話」というアッパラパー事例が列挙されている。
「今年入った新人OLが、この夏になんといきなり3週間ぶっとおしで夏休みをとった。ヨーロッパ旅行に行ってきたそうで(略)『時差ボケなのよね』と会社の机で1日中ボンヤリしている」(大手不動産会社主任・33歳)
「ウチは月曜日が特に忙しいのに平気で休んじゃう。で、翌日出てきた彼女、左手だけがなぜか白い。あれは絶対にゴルフです」(信販会社課長・36歳)
「電話でクライアントになれなれしい口をきいているので注意したら、『いいの、だってこの間飲みに行ったんだもん』とこうですからね」(デザイン会社ディレクター・33歳)
 そうですね、実話でしょうね。あの頃は特に珍しくもない行動だったかと思う。雇均法に加え空前の売り手市場、新人OLもお客様扱いの時代だった。(つづく)(神谷巻尾)

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2011年7月25日 (月)

本日より配信 電子書籍のご紹介

電子書籍サイト「honto」にて、アストラの書籍が続々配信中です。

本日より配信するのは次の3点!

民主党波瀾の航海 (鎌田 慧 著)

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わたしは、第二次世界大戦後の世界的な反省と希いを一身に担った、日本国憲法を未来の希望として大事に考えているものである。貧困、抑圧、戦争との闘いを呼びかけ、主権在民と思想の自由を謳った、この平和憲法の理念を惜しみなく捨て去ろうとした自公政権の崩壊は、選挙民の憤怒の力によるものだった。(あとがきより)『コイズミという時代』『くたばれ!自民党』(ともにアストラ)で自民党の責任を厳しく追及してきた著者による、新政権へのエール。あれから民主党は輝いてきたか。それを問うための一冊でもある。(本文より)

格差社会を逆転するライフプランニング(鳥海 耕二 著)

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人が生活を送る上で、日々、他人との比較が生ずるのは、ある程度やむを得ないことではある。しかし、それにとらわれすぎると判断を誤ることがある。「みんながそうしているから私も」「みんながそれを望んでいるから私も」という考え方には注意が必要だ。……本書では「住」を通して、みなさんに様々な穴場物件を紹介した。この衣食住の一つである住宅については、先入観を捨て、柔軟に考えていけば新たな発見がある。……より良い生活を送るためのライフプランを立てるにあたり、本書が、少しでも、みなさんのお役に立てれば幸いである。(「おわりに」より)

あの事件を追いかけて(大畑 太郎・宮崎 太郎 著)

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 犯行声明で自らを酒鬼薔薇聖斗と名乗った少年Aが切断した被害者の首を持って向かったのは、殺害現場のタンク山とは別の「暗い森」だった。ロープを伝わって目的地の入角ノ池にまで降りたと供述している。確かに崖に近い急斜面に行く手を阻まれた。ロープが見あたらなかったため、木から木へと半分落ちるようにして池に近づく。薄暗い森に響くのは、池にいる野鳥の羽ばたきだけ。じつは近隣住民さえ存在自体を知らない人が多い。整備されていない森の中にひっそりとあるからだ。池の突端は水を含んだ泥に覆われ油が浮いていた。カメラを構えて踏み出すとくるぶしまで足が沈んだ。足音に驚いたのか水鳥もおらず、枯れたアシとうっそうとした木々、暗い水面だけが視界に飛び込んできた。もちろん誰もいない。この森への入り口となる友が丘西公園は、見晴らしのいいことから地域のバーベキュー大会などが開かれていたという。また、そのすぐ近く、首の切断に使った糸ノコギリを投げ捨てた向畑ノ池では、年末のカウントダウンも開催されていたと聞く。いわば住民の憩いの場を素通りして、少年Aは生首を“鑑賞”するために崖を降りていったのである。犯行声明で自らを酒鬼薔薇聖斗と名乗った少年Aは、「懲役13年」と題する作文で、ダンテの次のような一文を引用した。「俺は真っ直ぐな道を見失い、暗い森に迷い込んでしまった」(本文「90年代 酒鬼原聖斗」より)

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2011年7月22日 (金)

OL財布事情の近年史/第38回 平成幕開けOLの「頭のいいお金の使い方」(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

 (前編のつづき)一方堅実派の『MORE』88年9月号「地味?派手?現代OLのおこづかい事情」では、入社5年目以下の独身OL500人への調査をまとめた第一勧業銀行「S59現代独身OLの生活意識と実態」のデータをのせているが、OL生活における生活信条とは、1位「お金を貯めること」46.0%、2位「社会勉強をすること」40.6%、3位「やりがいのある仕事をすること」29.4%。貯金、社会勉強って、つまり仕事はあくまで手段なのか。 お金を貯める目的は、案の定結婚資金が72.2%と圧倒的。次に続くのも海外旅行51.2%、国内旅行やレジャー48.1%と、エンジョイ系である。登場するOLさんのコメントも、豪快だ。

「今年の夏から1年間、カナダへ留学します。(略)独身時代って、夢みたことが実現できる時だと思うんです。(略)OL時代の貯金が自分のやりたいことのために使えて、ラッキーだなって思ってます」(25歳・アルバイト中)
「この前バーゲンに行ったんですけど、バーゲンじゃないところで20万円のスーツを買ってしまったんです。ちょっぴり高いかな、とも思いましたけど、自分のお金で買うんだし、まあいいやと」(25歳・会社員)
「あと2年間は貯金しないという方針なんです。なぜって私、結婚を機に仕事をやめよう、といったことは全然考えてないから。(略)したいことをして行きたいところに行った方が将来のプラスになると思うんですよ。ですから、半年に一度は海外旅行に行くようにしてます。刺激になって楽しい」(25歳・証券会社)

 こ、これは、『クリーク』の「「独身時代にやれることを最優先する」を体現しているお答え。実はこの特集は、「結婚前と結婚後でこんなに違う自由になるお金」という大特集の一部で、一応結婚を意識した女性たちの声である。結婚派も独身派も、みんなみんな好きなことやっちゃえ、お金使っちゃえ、の体である。『MORE』はおそらくボリュームゾーンの、普通のOLさんが読者だと思うが、写真を見るとソバージュやおかっぱボブ、トサカ前髪、そして太眉のくっきりメイクと、派手めになってきている。好きなことができる、買いたいものが買える(景気や親や彼氏のおかげだとしても)、それが自信につながり、OLのポジションが全体的に底上げされ、キラッキラ輝いていた、といえるのでは。(神谷巻尾)

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2011年7月21日 (木)

PICK UP 電子版『誰も知らない靖国神社』

電子書籍サイト「honto」にて配信されているアストラの電子書籍。

本日は、差し迫ってきました・・・「いつものあの日」に関係ある本をご紹介します。

誰も知らない靖国神社 (奥津 裕美 著)

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まったく新しいタイプの「靖国本」。5年間も通いつめ、あきれるほどバカらしい視点から靖国神社を問い直す。
かつてはサーカスが公演し、デートスポットとしても有名だった。そのアミューズメント性の高さは、現代にも息づいている。
イデオロギーを超えてのぞき見た靖国神社の実像は、意外なほど面白おかしい。

先日、奥山もこの本の著者である奥津さんと一緒に靖国神社の「みたままつり」に参戦してきました。

その混み具合といったら・・・すごかったです。

なぜ、二人で行ってきたか。その理由は、近々はじまる奥津さんの新連載で明らかになります!

乞うご期待!(奥山)

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2011年7月19日 (火)

電子書籍、もっともっと!配信中

電子書籍サイト「honto」にて、アストラの本が次々に配信されています。

本日アップの商品はこちら↓

『出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代』(塩山 芳明 著)

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『出版業界最底辺日記』(ちくま文庫)を経て、稀代の毒舌エロ漫画編集者が暴露するのは、「エロ漫画の黄金時代」。
ささやかなバブルに沸いた頃の業界裏話を惜しみなくさらけ出す。著名マンガ編集者列伝・漫画家の知られざる性癖・エロ漫画誌投稿者の個性溢れる顔ぶれ・当局との死闘・印刷関係業者との攻防戦……
漫画読みのみならず、表現規制に関心のある人、業界内部の方々、誰でも楽しめる内容。

『帰国子女自らを語る』(橋本綾香 著)

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「私には、帰国子女へのある漠然としたイメージがあった。「インターナショナルでかっこいい」「英語がペラペラでうらやましい」「華やかなエリートお嬢様」「個人主義的でわがまま」「創造力があって個性的」「アクティブで議論好き」…など。
実際に取材してみると、それらのイメージはあたっていた面もあるし、外れていた面もあった。むしろ、個々人は全くバラバラで、一つの帰国子女像をとらえかねたというのが正直な感想だ。 
だから、この本で伝えたいことはただ一つである。「帰国子女と一口にいっても、いろいろな人がいるということ」なあんだ、と思うかもしれない。だが、こんな簡単なことが意外と理解されていないのだ。」(「はじめに」より)

『あの頃』(小林 高子 著)

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ふつうの「キレイな女の子」に見える彼女。しかし、思い出すには辛すぎる過去の数々を背負っていた。
運命が次々に悲しい出来事に遭わせても、彼女はけっして挫けず、立ち直る。さらなる輝きを得て。人生に負けることのない彼女の姿勢は、かならずあなたに希望と勇気を与える。
ブログ連載が反響を呼び、待望の書籍化となった。

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2011年7月15日 (金)

OL財布事情の近年史/第37回 平成幕開けOLの「頭のいいお金の使い方」(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
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 女性におごるのは当たり前、豪華なプレゼントやドライブデートが前提、といった様相を呈していた時代。昭和天皇崩御で「平成」に突入し、消費税が導入された1989年前後のことである。古くからの男性的価値観に好景気の勢いが上乗せされたあげく、やがてアッシーやらみつぐやらと、女性に尽くす行動様式へとねじれていった。知らぬ間に抑圧から解放され、むしろ過剰に持ち上げられるようになったかにみえるOLは、実際どんな精神状態であったのだろうか。

 『an・an』1989年11月24日号「女性はいま何に、興味をもっているか」で、20歳から25歳の読者1215人へアンケート調査を行っている。これによると、今興味あること1位はおしゃれ97%、2位恋愛95%、3位海外旅行91%。これは「大いに興味あり」「興味あり」の合計だが、「大いに興味あり」だけで見ると、海外旅行が71%でトップ、次いでおしゃれ68%、お金56%である。レジャー、ファッション、マネー。わー、バブル回答ありがとうございます。10人中7人が海外旅行に夢中って、そこまで浮かれていたっけか。と、後ろめたさから疑ってみる。しかし、同じマガジンハウス『クリーク』90年9月20日号「30代・独身にとってのお金」で、「30代独身OLの海外体験は、4回以上が40%」(三和銀行調査)というデータを見つけてしまいました。結婚せずに、海外旅行を重ねる30代女性が、この頃から増加しはじめたのだろうか。

 「30代独身OL」というカテゴリーもマイノリティではなくなってきた。W浅野(浅野ゆう子、浅野温子)主演のドラマ『抱きしめたい』から始まるトレンディドラマブームで、独身生活を楽しむ高齢女子が憧れの対象として描かれたのもこの頃。89年に『エルジャポン』から誌名変更した『クリーク』はまさにその層向けの雑誌だ。先にあげた特集「30代・独身にとってのお金」では、「浪費か、貯蓄か、投資か。働く独身女性たちにとってのお金との交際方法」として彼女たちのお金の使い道を分析している。しかしいきなり浪費と言っちゃってますね。
 特集では89年に三和銀行が行った独身サラリーマンとOL1000人への生活実態調査「ホームコンサルタント調査レポート」のデータを引用しているが、これによると25歳から30歳以上の独身OLの消費態度は、「独身時代にやれることを最優先する」が67.9%でトップ。同調査ではこれを「独身時代をエンジョイしようという態度のあらわれ」と分析しているが、『クリーク』誌面では「エンジョイだけじゃない! 自己投資や貯蓄も含まれるんだ!」と噛み付いている。識者のコメントも「30代はどんどん自分に投資して、自分を磨くとき。貯金はそこそこ、40歳からで十分です」(ライフ・インテリジェンス代表伊藤桂子さん)「じつに頭のいいお金の使い方をしていると思いますよ」(コンセプトメーカー坂井直樹さん)と、全面的に消費OLを支持。しかしながら、「独身OLの支出 1位貯蓄25.5% 2位ファッション代19.8% 3位外食費15.1%」などの結果をみると、やっぱりエンジョイ? もしくは浪費なんじゃ?(つづく)(神谷巻尾) 

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2011年7月12日 (火)

アラサー財布事情/第15回 資格取得講座で使いました

0712 ■Tさん(31才)男性 職業:会社員 江戸川区在住

 一軒家を借りてシェアして住んでいます。最初から今住んでいるあたりではなく、元々は新小岩あたりで探していたんですけど、たまたま不動産屋に入ったらおすすめ物件があると言われて紹介してもらいました。
 立地は、幹線道路からもう少し離れていればいいかな。でも、川が近いからまあまあいいかも。住み心地は、猫のおしっこで臭くなった。畳を変えようと思ってます。
 ホントは広い空間が好きなんだけど、家賃が安いのでそのことを考えると、まぁいいかなと。あと、猫が日光が好きで、日がはいる少しの空間にいるのをみると、もっと日当たりがよければいいと思う。
 場所自体は特にこだわりがないからストレスとかはないね。板橋に住んでいたときはきつかった。駅の周辺に何もなかったし。

 貯金は定期預金とかはしてないです。以前はしてたけど、3ヶ月くらいで取り崩しちゃった(笑)。特別決まった額は貯めてないです。資産運用で株を買っているくらいかな。

 最近買ったものは、仕事に関する資格取得のための講座の費用に使いました。DVDを買ったんですけど、16万円しました。働いてる人は忙しいので、学校に通えないからDVDを買う人が多いみたいです。僕も忙しくてなかなか勉強ができないんですけど、電車の行き帰りを使って勉強しています。

 他は、ニコンのデジカメを買いました。1000万画素くらいで40000円。電気屋で見て、暗いところでもノイズが出ないのがよくて選びました。

 あとは、食事に使うことが多いですね。昼は弁当を買っています。職場がオフィス街にあるので弁当屋が多い。気分によって店を使い分けています。夜はほとんど松屋で食べてます。

 こんなもんかな。今は夢のためにお金を貯めようと思っています。コーヒーが飲める古本屋を新宿あたりに開きたいので。まだ妄想段階なんですけどね。
 時間とお金があれば旅行もしたいですね。

 幸福度は50%。時間がないことと、職場が好きじゃないから。全体的にあわないし。そんな感じです。(聞き手:奥津)

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2011年7月10日 (日)

電子書籍、続々配信中

電子書籍サイト「honto」にて、アストラの書籍が続々配信中です。

■■PICK UP■■

妻の恋 たとえ不倫と呼ばれても

Tsumakoi 愛している既婚女性12人に取材し、なぜ不倫を始め、どのように推移していったのかを3年間総力取材。 
好きだから結婚したはずなのに、どこかでボタンを掛け違い、いつの間にか他の男性との恋愛が始まってしまう。それでも離婚はできないと思う既婚女性の想いを、そのまま文章化。 
妻の気持ちがわからないと思っている既婚男性にも。

なるほど!意外!時事問題の裏技 

Urawaza 「新聞を読め」といわれても大変。解説書は買ったけれども自分らしい個性あふれる切り口は浮かばない…。
そんなあなたに最適の楽しくて意外な視点に満ちた裏技を伝授。

月曜更新にて配信中です。お楽しみに!

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2011年7月 8日 (金)

OL財布事情の近年史/第36回 アッシー君、みつぐ君など絶滅種続々!89年「NON・NOオトコロジー」(後編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 (前編の続き)『non・no』1989年4月20日号「NON・NOオトコロジー/「みつぐ君」激白特集 ぼくたち、デート代で破産しちゃう!」を覗いている。調査によると、ボリュームゾーンの25〜26歳で手取り月収平均16万9593円。自由になるお金は、親と同居や独身寮住まいで14万円台、別居で10万円強。貯金は月に2万円程なので、可処分所得が8万〜12万円と余裕な金回りだ。そのせいか使いっぷりも無頓着で、「家(寮)で夕食を食べる回数」は週0回ないし1回と答えたのが45%。平日の夜はほとんど外食というイメージか。この頃は「24時間戦えますか」の時代だったから? 
 「ここ1年で10万円以上の出費」は、80人中55人があり、1位は海外旅行で平均33万円。以下、車の購入、レジャークラブ・スポーツクラブの会員券、スキー、服と続く。ちなみに預金については、86%が月々決まった額を貯金しているが、貯蓄の目的を聞くと「無目的」が47%で圧倒的とのこと。「独身男性の用意周到な面と、生活ポリシーのなさとが同居していて、とても今風なものを感じますね」というコメント、まさにそのとおりだ。

 「1ヶ月のデート費用」は、2〜2.5万円が20%、3万円20%。「1回のデートにかける費用」は1万円が最も多く、デート回数は1ヶ月2.9回が平均である。デート出費については個別のコメントが載っているが、なかなか時代感が漂っている。
「女性には絶対お金を払わせない主義。(略)ぼくは根本的に亭主関白的な生き方を望んでいるから、女性に経済的な負担をかけないことが、最低限の義務だと思っているんです。」(33歳・食品卸売業)
「小遣いとして使える金額は月々3万円くらいです。ほとんどがデート費用で消えてしまう感じですね。全然足りないですよ。」(23歳・メーカー)
「どんな関係でも相手が女性で一対一であれば、お金はぼくが払います。(略)伝票を持って立ち上がるときって、ある種の快感があるんです。」(24歳・新聞社)
「彼女とのデートに、給料の半分くらいかけてる。時々食事を作ってもらったりしてるから、外食する時は僕が出すことに。だから、ホテルのレストランでコースを頼んだりして、結構高いもの食べてる。」(25歳・商社)
 どうですか、平成のみなさん。当時の同世代としてお恥ずかしく、なんだか悲しくなってきました。それはいいとして、豪勢なデートの反面、ひとりの食事には無頓着という意見も気になった。「ひとりで食べる昼食は、空腹感を満たせば十分なので500円以内に収める」「腹のたしになればいいって感じ。それは楽しむための食事じゃなくて、生きるためのものと割り切っているからね、それで十分」。「ひとり」が粗末になってます。女性は結婚前のOL時代、腰掛けという仮の生活だとしたら、男性も独身時代は女性への投資=嫁の獲得が最大のミッション、つまりは両者とも結婚がゴールということか。結局この頃はまだ、ひとりの力で生きることは、誰も求めていなかった、のか。(神谷巻尾)

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2011年7月 5日 (火)

池田大作より他に神はなし/第22回 鉄壁な師匠への弟子の燃え上がる報恩精神が瞬時に吹き飛ばす、インチキペテン捏造文書の邪悪でハレンチな野望!

2   私は池田大作名誉会長を心底尊敬する者ではあるが、実は正式な創価学会員ではない。在野における名誉会長の、名もなき一心酔者というのが実状だ。本当は栄光の学会組織の最末端に加えていただき、“師匠への報恩感謝”の生活に身を投じるべきなのは、充分承知している。しかし、“下請けエロ漫画編集者”などという賤業の身で、公然と名誉会長を支持しては、傑出した思想に傷を付けかねない。無論、筆者のようなゴミアクタの類いの有無で、何ら影響を受けるか弱い教えではない。十二分に承知している。だが筆者のような者が“報恩感謝の完勝民衆組織”に加えていただいては、結果的に名誉会長に甘える事になる。尊敬するからこそ距離を置くー己を知る者のの、これも報恩の1つの形態とはいえまいか。

 『聖教新聞』6月16日付け、「世界公布の勝利の並木道」第2部37回を熟読、益々その思いはつのった。夜這い先生、いや“夜回り先生”として著名な水谷修はこう語っていると、座談会出席者の1人が、『第三文明』7月号の彼の発言を紹介。「創価学会青年部員、すぐに分かります。目が輝いているのです。希望にあふれ、体から『何かをしよう』という意欲(いよく)が感じられます。その理由は、信じるものがあり、生きる目的を自覚(じかく)しているからだと思います。それは信仰の力であり、敬愛(けいあい)する師匠・池田大作先生への熱い想(おも)いが青年たちを力づけているに違いありません」既に青年と言える歳ではないが、夜這い先生、いや夜回り先生が言わんとする事は良くわかる。通俗的反社会的カルト、つまりオウムや革マル派、ヤマギシ会他の狂信集団の連中とは(日本共産党員も加えねば公平を欠こう)、1人1人の眼の輝きが根本的に異なる。師弟完全勝利の真実に目覚めた人間のみが持つ、心の科学反応が放つ驚異の輝きとでも言おうか。

 心中に屹立する、我が“広宣流布の黄金柱”の磐石さに自信はある。が、人間は不思議な生き物だ。あえて自らの信心の深さを試したくなるのだ(無論、これは恐れ多くも名誉会長の教えへの疑問などでは毛頭なく、未だ拙い自らへの挑戦・鍛練の一種だ)。例の知り合いの元フリー編集者で現警備員の悪友が(給料の安さのせいで、飲むに飲めずにアル中は完治したと)、嫌がらせにしばらく前に妙な冊子を置いていった。題名を記すだけで吐き気がするが、やはり紹介せねば話は進まない(純粋な同志は以下に眼を通さないで!)。『わかりやすい創価学会の誤り 創価学会の皆さんへ』(『暁鐘』別冊・慧妙編集室編・10年2月発行)だ。表紙を見ていただければわかるが、何とも安っぽくていかがわしい腐臭を発する、下劣な謀略文書なのは一目瞭然だ。写真・レイアウト・題名センス共に、潮出版社や第三文明社の、”輝く幸福な太陽”を想わせる全刊行物とは天と地。邪悪なペテン信仰の毒素濃縮エキスが、ジュクジュクと表紙ににじみ出ている(筆者は口には放射能対応マスク、手にはゴム加工軍手をして腐臭冊子に対応)。しかし驚くのはこれから。

1  謀略害毒冊子は約110ページ。32項目に渡って、“20世紀を代表する世界的知性”として誰もが認める(世界中から300以上の栄誉を受賞!)、池田大作名誉会長への悪罵がつづられる。民主主義とは面倒なシステムだ。こういうイカれた狂信者達の発言の自由も、あえて保障しなければならないのだ。“師弟共戦”に燃える同志は見向きもしないし、手に取るまでもなくゴミ箱、いやボイラー行きだ。“師匠への報恩”、そして“全員が幸福勝利”を得るに至る、試練の道程と自らに言い聞かせ、執筆者の名前さえ明らかに出来ない、程度の低いデマ検証に着手する。無謀な挑戦だが、在野の心酔者としての義務のようにも思えるのだ。

 “一、それでもあなたはニセ本尊を拝みますか 二、この恐い事実を聞いてください 三、毎年咲き乱れる大石寺の桜 四、F取りに功徳なんてありません 五、帰ってきました!◯年振りの大石寺…”。目次の一部をこうして書き写しているだけで、“試練の道程”などと気負った馬鹿な自分を反省。実母と妻、加えて2人の幼い娘を、複数の暴漢に眼前で輪姦されても、これほどの苦痛は心身を襲わなかったはずだ。「なぜ警察は全員を牢屋にぶち込まない!」途中で何度も絶叫したほどだ。途中放棄しようとも。しかしそういう中途半端な考え、振る舞いは、求道・団結・行動を貫いての、師匠への報恩精神に欠けると言い聞かせ、屈辱の悪罵にグッと耐えた。哀れみさえ抱いてしまう、“人道への反逆者”の悪罵とはかくのごとし。

 “…学会の金集めの体質を、世間ではどのように言われてるいるか、会員の皆さんは知っていますか。「オウム心理教は、入信の時に身ぐるみ財産を剥(は)ぎ取(と)られるけど、創価学会は、死ぬまで毎年毎年、有(あ)り金(かね)を全部、持っていかれる”(八、新聞啓蒙や“財務”はもうイヤ!)

 “「世界広布には、お金がかかる! いるんです! だから、出せッ!つーのッ! 出せッ! 出せッ!…出せッ! ねーッ。(略)私はそう言います。出しなさい! ねーッ。だから、社長の奥さんに『何言ってんだ!出せッ!』と言ったんですよ。ねーッ。『あんた、いくらやってんのー? あんたハッキリ言えないんだったら、私が言ってあげる。今度の公布基金は百万だしなさいよ! 皆の前で言っておくから』…ねッ。婦人部長は、ちゃんと百万、取りに行って!」(青森県内における婦人指導部会)まったく開いた口がふさがりません。”(二十四、財務を搾り取る仰天指導!)

 “…宗門から破門されるや、池田サンは「反逆者には『この野郎、馬鹿野郎』でいいんだ!」とか、「あのー、まぁ、日顕(上人)なんか、その(イヤな奴の)代表だっていうんだ。ほんな、針金でゆわえて、頭をトンカチでぶっ叩いてね」等と”人”に対する徹底排斥を教唆(きょうさ)してきました。そのために、当時、学会の会館では、日顕上人を模(も)した人形と、それを殴(なぐ)るためのトンカチ置いて、来館者にボコボコ叩かせたり、日顕上人のお名前を書いた紙を玄関先に置いて踏み付けさせたり、あるいは、日顕上人に扮(ふん)した人間に罵声(ばせい)を浴びせ、子供にまで石を投げさせて、「ざまあみろ」と大笑いするイベントが各地で行われたのです(ビデオを入手しています)。(中略)この、あまりにも非常識な言い方に、呆(あき)れたり失望したりして創価学会を脱退した人はたくさんいます。あなたも一刻も早く、狂気の呪詛(じゅそ)信仰を捨て、真に自他共の幸福を願う正しい日蓮正宗の信仰に立ち返りましょう”(二七、”呪いの唱題”は変だと思いませんか!?)

 「どうだ、お前も今度こそはギャフンだろう?飛んでもねえ野郎だなあ、池田大作の死に損ないって。人間のクズっていうか、世界の末期ガンだな。あ~ヤダヤダヤダ!」驚いた。例の警備員が突然顔を出したのだ。四谷のマンション工事現場での、夜勤明けとか。70年代に青春を送った赤崩れだけに、この程度のデッチ上げ謀略文書で、異体同心・師弟直結・報恩感謝・創価家族の鉄壁の精神で武装した、無冠の友の信仰が揺らぐと思い込んでるのだ。浅ましい人間もいる。本来は彼も悪人ではない。しかしアル中気味で収入も激減、呆れた奥さんも子供連れで家出を。以降は転落の一途。そういう人間を、地獄を這いずり回る一握りの日顕一派が狙う。アルカイダが貧しい子供に親切げに接近、結局は自爆テロリストとして育成するように。彼等を地上から影も形もなく消し去らない限り、“師匠への報恩”は完遂されたと言えない。師匠&民衆完全勝利の日までファイト!!(つづく)(塩山芳明)

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2011年7月 4日 (月)

●ホームレス自らを語る 第103回 施設で育った(後編)/Y・Sさん(54歳)

1107  Y・Sさん(54)は北海道札幌の児童擁護施設で育った。義務教育修了と同時に施設を出て、岐阜県の紡績工場に就職。そこで同じ北海道出身の女性と知り合って結婚し、ふたりで彼女の生まれ故郷の岩見沢に帰り、そこに新居を構えた。
 夫婦仲は悪くなかったようで、子どもも男の子が二人できた。ただ、近所に住む妻の両親とY・Sさんの関係が、少しずつギクシャクするようになっていく。
「これはオレに問題があったんだと思う。オレは施設育ちで家族のあり方を知らなかったから、ヨメさんの両親とどう付き合っていいのかわからなかったんだ」とY・Sさん。非常に謙虚な人だ。
 さらに決定的だったのは、妻とその両親が新興宗教の熱心な信者だったことだ。彼もそれに馴染もうとして努力したが、最後まで馴染めなかったという。そして、ふたりの結婚は破綻してしまう。
「まあ、性格の不一致による離婚ということになるんだね。オレは施設育ちだったから、家庭だけはちゃんとしたかったんだけど、二人の子どもたちには可哀想なことをしてしまった。自分では何が悪かったのかよくわからないけど、施設育ちのオレに問題があったということだろうな」
 ときにY・Sさん24歳。5年間の結婚生活であった。子どもは3歳と1歳で可愛い盛りだった。何よりその子どもとの別れが辛かったという。
 離婚したY・Sさんは札幌に出て、その歓楽街すすきののホストクラブでホストになった。そう言われてよく見ると、帽子の下の顔はなかなかの二枚目である。
「だけど、昭和56(1981)年の話だからね。東京では少しはブームになっていたようだけど、札幌あたりではホストクラブで遊ぶ女性なんていなくてね。店は毎晩閑古鳥が鳴いていて、さっぱり稼げなかった」
 2年後、Y・Sさんはホストの仕事を諦めて東京に出てくる。それで食料品店が販売する弁当をつくる工場に就職する。仕事は夜間作業で、夜7時に始まり、深夜の2~4時頃まで働いた。すると昼間の時間をもて余すようになっていた。
「それでパチンコに手を出すようになったんだ。ちょうどフィーバー台が出て、大ブームになっていたときだった。一回当たりがくると10万円になったりしたからね。オレも一日で20万円稼いだことがある。そんなことがあるから、一回に5万円くらい平気で注ぎ込むようになる。金の感覚が麻痺してくるんだね」
 当然、弁当工場から貰う給料の大半を注ぎ込んでも足りなくなる。その足りない分は、サラ金で借りて工面するようになっていた。

 夜間は弁当工場で働き、昼間はパチンコ店浸りというY・Sさんの生活は10年間続いた。
「10年目の平成6(1994)年に、弁当工場が倒産してしまう。バブル経済崩壊後の不況時代に入ったことと、弁当専門のチェーン店がいくつもできて、食料品店の弁当は売れなくなったんだ。工場が倒産して寮を出されたら、東京にツテのないオレなんか行くところがないからね。サラ金の借金もあったし、ホームレスになるしかなかった」
 Y・Sさんは浅草に出て、ホームレスの群れに身を投ずる。
「世の中は不況で新しい働き口は見つからないし、オレの人生なんかどうでもよくなっていた。目的ももないし、半分はヤケになっていたんだな。サラ金の取り立てから逃れる意味もあったしね。まあ、堕ちるところまで堕ちたもんだと思ったね」
 路上生活に身を堕としたときの心境である。ただ、Y・Sさんはそれで人生にピリオドを打ったわけではなかった。半年後、台東区内に開設されていたホームレスのための「自立支援センター」の存在を知って入所する。
「センターに入っているあいだに、サウナ風呂の厨房の従業員に採用されて働くようになる。いや、料理は得意じゃない。だが、サウナ風呂で出す料理といったら、冷凍したものを解凍して出すようなものばかりだから、オレでも勤まったんだ。寮が完備していて、三食賄い付きだったから待遇は悪くなかったよ」
 彼はそのサウナ風呂で10年間働く。じつは10年間働いて金を貯めて、借りっ放しになっていたサラ金の借金を全額返済したのである。元金約100万円に利息と延滞金を加えたものを耳をそろえて返したのだ。
「一度行方をくらましてから、サラ金の取り立ては受けていなかったから、わざわざ返済する必要はなかったんだ。だけど、借金したままというのは寝覚めが悪いというか、気持ちが落ち着かないからね。借金を返し終えて、ずいぶんスッキリしたよ」
 潔癖というか、どこまでも律儀なY・Sさんである。サラ金の返済をすませたところで、サウナ風呂の仕事をやめて、派遣の仕事に転じた。47歳のときのことだ。「派遣では倉庫内作業や引越し作業、食品工場などで働くことが多かった。それが今年の3月はじめからパッタリと仕事がなくなってね。それで上野公園でまた路上生活を始めたんだ。2度目の路上生活だからね。もう、どうってことはなかったよ」
 Y・Sさんの仕事への意欲は、まだ衰えていない。いま狙っているのは土木か建築の作業員。それで手配師を探して交渉しているのだが、条件が折り合わないのだという。前日、上野から新宿に場所を移した。新宿のほうが条件の良い手配師が多いと聞いたからだ。だが、新宿には来たばかりということもあって、まだ手配師に会えていない。
「きっと良い手配師を見つけて、条件の合った仕事を探し出すから」
 そう力強く宣言して、にっこり笑うY・Sさんであった。(この項了)(聞き手:神戸幸夫)

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2011年7月 3日 (日)

冠婚葬祭ビジネスへの視線/フューネラルビジネスフェア2011に行ってきた!(後編)

 今年のフューネラルビジネスフェア、裏テーマは「カジュアル」と「老舗の底力」ではないか。そんな視点からレポートしている。前回の「カジュアル」に引きつづき、「老舗の底力」。いくら新規参入業者が多かろうと、老舗が本気を見せたらやっぱりかなわないのかも、と思わずため息が出たのが、つぎの2点だ。

 まずは日本香堂の新製品「香散華」。棺用の匂い袋だ。「散華」とは、法要のさいに僧侶が撒く花片であり、多くは蓮の花片をかたどった色紙が使われている。メンコ並に固いものから薄紙系、色とりどりの仏教画が描かれているものからシンプルな単色系まで、素材も色も様々なのだが、手のひらよりもひと回りほど小さいサイズはほぼ一定している。その「散華」をかたどった匂い袋は、色とりどりで美しい。故人へのメッセージを書くこともでき、納棺の儀式で親族が一枚ずつ持ち、最後に棺に納めるのにふさわしい華やかさがある。
 納棺の儀式では、最後に花で故人を囲むことも多いのだが、火葬は次の日。最後のお別れのときに棺を開けると、そこには一日たって萎れてしまったランや百合、菊があり、少し残念な気持ちにさせられるものだ。それに、脱臭シーツを敷いていてもやはり開けた瞬間の匂いは気になる。その二つの悩みを、この「香散華」は一気に解決してくれるのだった。色鮮やかでも紙製品なら変質しない。匂い袋を布団の上にちりばめることになるのだから、あとで棺を開けた瞬間の臭いも抑えられる。お香なら火葬になんら影響を及ぼさないというのもいい。
 さらに少し高齢の方ならわりと知っているのが「散華」。法要で撒かれたものを拾って持ち帰れば御利益があるともされているから、故人にそれを持たせられるというのは、けっこう嬉しいのではないだろうか。
「いや、我々も、作ってみたら、予想以上にきれいでビックリしましたね」
とは、案内してくれた社員さんのお言葉。しかし、誰でも思いつきそうでありながらなかなか浮かばないアイディア商品、そして思いついたとしても、これだけ上品で美しい佇まいのものを作るのは至難の業だろう。まさに老舗の底力を感じさせる商品だった。

 2点めは棺の老舗、共栄のニューウエーブ棺。わざわざ「撮影禁止」という札が立っているくらい斬新なかたちで、だから画像での紹介もできないのだが、一般の方々が一番群がっていたのがこのブースであった。昨年も、メッセージを書いた短冊を棺の蓋に並べることのできる「安曇野」などの意欲作を出していたが、今回は人生の船出を思わせるような、ヨットを模した流線型の真っ白な棺が印象的だった。字面だけ見ると、「?」と思われるかもしれない。しかし、実際はシンプルでありながら実に優美で、「ちょっと真似することはできないな」とため息が出そうな代物なのである。伝統品をきっちり、かっちり作るところは、新しい製品もやはり素晴らしい。こんな棺なら入ってもいいかも、と思わせるにじゅうぶんであった。

 ジャンルとしては返礼品や手元供養品が目立った今回のフューネラルビジネスフェア。より、業界外の人が訪れても楽しめるものになったと言える。ブックフェアやフードショーのように、スーツ以外の人でにぎわうフェアになる日も近いかもしれない。(小松)

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2011年7月 2日 (土)

冠婚葬祭ビジネスへの視線/フューネラルビジネスフェア2011に行ってきた!(前編)

 年に一度の葬祭業界の祭典、フューネラル・ビジネスフェア。去る6月28日、黒いスーツばかりが目立つパシフィコ横浜で、今年も多くの新製品を目の当たりにしてきた。
 今年のテーマは「家族葬時代」。小規模な葬儀が多くなり、客単価が下がってきた葬儀の現場をどう盛り上げていくか、そんな視点から生まれた商品の数々。業界の確実な変化・進化がみとめられる。
 会場をひととおり回り終えたとき、私の頭には「カジュアル」と「老舗の底力」という2つのキーワードが浮かんでいた。

 葬儀といえば儀式。儀式といえば改まったもの。だからカジュアルとはほど遠いのが当たり前だ。しかし、今回展示にあった返礼品や手元供養などが、今までの常識から比べるとはるかにカジュアルになっていた。しかも上品さを損なわずに。
 例えば、返礼品のYAMATOが提案する、即返しとしてのエキストラバージンオリーブオイル。即返しとして思い浮かぶのは、まず、お茶である。もしくはお酒。ハンカチ。タオル。等々、伝統とはいえないまでも、どれもみな贈答品のアイコンとして日本人の頭にインプットされている品々だ。そんな中、油。しかもお中元などにありがちな食用油ではなく、オリーブオイルである。どうして返礼品にオリーブオイルを提案するのか。
「いま、じつは高齢の方の間でオリーブオイルの認知度が上がっています。動物性の油よりも植物性の油のほうが健康によいという意識からです。しかもオリーブオイルは実そのものから採れる、世界的にもめずらしい油です。オリーブのジュースといってもよく、本場の地中海地方ではかけたり焼くだけでなく、オイルで煮込み料理まで作る。健康の視点からは目の敵にされやすい油ですが、オリーブオイルなら安心して使うことができるんですよ」
 とは、オリーブオイルを案内してくれたお姉さんのお言葉。なるほど、高齢者だからこそのオリーブオイルなのだ。パッケージもお洒落で、「外国からのお土産」感を醸し出している。蓮の花が描かれた熨斗や、黒や緑の素っ気ないパッケージといった従来の香典返し観を一気にくつがえしてくれるデザインだ。

 お次は、メモリアルアートの大野屋の手元供養ブランド「Soul Jewelry」。手元供養のペンダントといえば、遺骨を納めるカロートをモチーフにした筒型や、仏教をイメージさせる荘厳な印象の極彩色が多い。しかしこのブランドの遺骨ペンダントは、ジュエリーとして「普通」なのだ。パール型、オープンハート型、涙型。とても遺骨が入っているとは思えない。日常生活で身に着けていても、「もしかして、それって……」と言われることはほぼないだろう。いい意味での「特別感のなさ」が、とってもカジュアルなのだ。

 ブースは半分仕事を忘れてジュエリーに見とれる若い女性でごった返し、デパートの宝飾品売場だと言ってもまったく疑いようもない雰囲気に包まれていた。(つづく)(小松) 

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2011年7月 1日 (金)

OL財布事情の近年史/第35回 アッシー君、みつぐ君など絶滅種続々!89年「NON・NOオトコロジー」(前編)

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

全国書店から注文可能。
Amazonでも予約・注文できます!

 自分の力で生きている、現代女子。対して80年代は、少なくともお財布上自分の力で生きていなかった。もちろん自宅通勤、ママが貯めてくれる貯金、パパのファミリーカードなどの要素は大きいが、もうひとつ重要な財源を、記事をたどるうちに思い出した。そう、男子の財布である。
 バブル期の流行語、アッシー、メッシー、みつぐ君、キープ君等をご存じだろうか。車で送り迎えし、食事をおごり、高価なプレゼントを贈り、本命以外の暇つぶし相手になる男性たちが、80年代末にこんな表現で揶揄されていた。『non・no』1989年4月20日号「NON・NOオトコロジー/「みつぐ君」激白特集 ぼくたち、デート代で破産しちゃう!」では、貢ぐ男性の様子が多々寄せられている。

 ユーミンのコンサートに誘い、ホテルにバラの花束を用意、翌月の誕生日プレゼントにティファニーのペンダント、クリスマスにマイケル・ジャクソンのライブチケットなど総計16万7800円で準備したが「私、結婚するの」と切り出された。海外出張のおみやげは何がいいか彼女に聞くと、シャネルのバッグ11万円を指定された。合コンで知り合った女の子をタクシーで所沢まで送ったら喜ばれ付き合い始めたが、デートのたびに送らされて毎回2万円など、まさにザ・バブル。
 しかしこれらは特異な例ではない。デート代の支払はもちろん、みんなで飲みに行っても「女の子はいいよ」と言われ、上司や取引先には高級な店に連れて行ってもらう。いわゆる下心が特にない場面でも、「男性が支払う」のが当時の文化だった。行き着く先がアッシー、みつぐになったとはいえ、男性の方も支払ってナンボ、という意識の時代だったと思われる。それを伺い知ることができるのが、『MORE』1987年5月号「新・独身貴族はここにお金をかける サラリーマン80人の給料の使いみち」。リードがいきなりおもしろい。「お金がないと言いながら、飲み代はちゃんと持っている彼、食事をするとたいしたワケもないのにおごってくれちゃう彼……。独身男性のお金の使いっぷりって、不思議です」 って、おごってくれちゃうことになんの感慨もない女子である。(つづく)(神谷巻尾)

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