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2011年1月 5日 (水)

池田大作より他に神はなし/大河連載第17回 名誉会長の歴史的革命家としての悲哀と栄光をそばで共に体験して来た博正氏が、 類いまれな後継者である事の客観的真実を、直接眼にする無限の喜びよ!!

Daisaku181  名誉会長の健康問題が各種メディアを騒がせて久しいが、全世界の心ある同志は誰1人として心配していない。御長男でSGI副理事長、池田博正氏の堂々たる成長振りを、百も千も万も億も承知しているから! 御顔はどちらかと言えば御母さま似でいらっしゃるが、溢れんばかりの高潔な人格・指導力・文才は、名誉会長直系と万人が認めざるを得ない。1冊目の御高著、『随筆 青春の道 若き日の記録』(鳳書院’93)を、この正月休みにまた読み返し(少なくとも7回目!)、血筋、育った環境、御当人の努力が、人間の成長にいかに決定的影響を与えるか、身に染みて理解した(筆者は北関東の、純粋水呑み百姓の怠惰な小倅。恥ずかしながら博正氏と同年令だ。しかし、“同世代の人類”という共通項だけで、ただ馬齢を重ねるの自分は…穴があったら身投げしたい心境につい)。

 ハードカバーで総アート紙、280ページ以上ありながら(しかも40項近いカラー写真入り!)、本体価格わずかに952円!!名誉会長、奥様、博正氏の我らに対する配慮が、ひしひしと伝わり感に耐えない。多分、博正氏は印税ももらってないはずだ。「私は生活には特に困っておりません。勿論、印税など要りません。その分、本の値段を安くして、全国の仲間が求め易い値段にして下さい!」爽やかにきっぱり言い切る、博正氏の雄姿がまぶたにクッキリ浮かぶ(深く胸を打たれ、つい保存用、普段用、拡張用と3冊買ってしまったのは、筆者だけではあるまい)。

Daisaku182  1項目の1989年に撮影された、御一家4人のカラー写真の神々しさ!奥様、名誉会長、弟の尊弘氏、博正氏がショッキングピンク、いやイエローの薄手のセーターを着て、にっこりと御微笑なさっている。名誉会長御自身の撮影ではないためか、芸術的完成度にはやや欠ける。が、忙殺される世界的宗教指導者も、やはり家族を大切にする一父親でもあるとの、当たり前の事実をフランクに伝えていて、何度も1人で「うん!うん!」とうなずいてしまった(名誉会長!馴れ馴れしくてすいません!!)。裏はモノクロで、1967年撮影の同じ御一家の御写真。余り大きな声では言えないが、新年になると新聞に必ず掲載される、天皇御一家の代表撮影写真より、数段暖かみと愛があって私は大好きだ。残念なのは1984年に早世された御次男、城久氏の笑顔が涙を誘う事(名誉会長そっくりの同氏こそ、当初の後継者候補だったの噂も聞いた)。城久氏が亡くなった際の名誉会長の気持ちは、絶対に想像しない主義だ。そ…そんな事をしたら、私はとても平常心を保てない!(つまり、一切の社会生活が営めない)

 本書は慶大卒業後、関西創価学園社会科教師を、1978年から約10年間勤めた博正氏が、聖教新聞社発行の『高校新報』(月2回発行)に発表した原稿をベースに編集されている。40ページ近いカラー写真がと前述したが、その多くが名誉会長御自身の撮影だ!こんな贅沢が許されるのは、やはり御長男の博正氏がゆえだろう(北朝鮮の金日成一族の独裁的世襲体制と同一視する見方が、ごく一部とはいえ存在するのには呆れ驚く。博正氏は一生教員生活をするつもりだった。しかし余りに秀でた人格と実力に、嫌がる御当人を周囲が強引に中央に招いたのが真相だ。ベクトルが全く逆である。“独裁的世襲者”が、何で高校の平教員を10年も勤め上げられようか!)。

 冒頭で、関西創価学園の前学長、松田茂行が鋭い観察眼を披露している。”幸いにして私も何度(なんど)か、創立者(そうりつしゃ)(塩山注*池田名誉会長の事)の平和旅(へいわたび)に同行(どうこう)させていただきました。創立者がイギリスのグラスゴー大学(だいがく)で名誉博士号を受(う)けられたときのことです。博正先生が受賞者(じゅしょうしゃ)とともに中庭(なかにわ)をまわっていた創立者にそっと近(ちか)づいて、なにげなくフードを直(なお)されたしぐさを目(め)にして深(ふか)い感動(かんどう)を覚(おぼ)えました。それは、父子一体(ふしいったい)、師弟(してい)一体の姿(すがた)を思わせる一幅(いっぷく)の名画(めいが)として、私の心(こころ)に今(いま)もって焼(や)きついております”。さすがは名誉会長が御長男を託した教育者らしい、鋭利な知性と表現力の持ち主だ。

 10年後に学会本部に乞われて戻り、名誉会長の名代を勤めたり等の数々の実積は、皆様も御存知の通りだ。それゆえに、ダイヤモンドのようにまばゆいエピソードも満載。“勇気の証言ーアンネ・フランクとホロコースト展”等、アウシュビッツ関連企画を学会が開催するきっかけが、アメリカ創価大学ロス分校建設反対の住民運動にあったとは、本当に驚いた。現地のユダヤ人人権団体と友好関係を築いた事が、展示ヘの道を開いたのだと。中国の周恩来総理が1974年、病身をおして名誉会長との会談に臨んだのは、余りにも有名な歴史的事件だ。傑出した宗教指導者の哲学は、世界政治の枠組みを一瞬にして超越する。“歩く国際連合”とかつて同志が名誉会長を評したが、慧眼だ。

 全面敗北の日顕ウジ虫一派や、『週刊新潮』他の外道・畜生マスコミが揶揄した、“ガンジー・キング・イケダ展”が、実はキング牧師の出身大学、モアハウス大学関係者の強い働きかけがそもそもの始まりで、名誉会長は勿論、博正氏も最初は「いくら何でも…」と辞退していた経緯が、率直に記されてもいる。モアハウス大学キング国際チャペル所長、ローレンス・カーター博士は、火を吹くような情熱を込めてこう懇願したという。

 「ガンジーとキングの二人(ふたり)は、後世(こうせい)の人々(ひとびと)によって少(すこ)しずつ“神格化”(しんかくか)されている。二人ともそんなことは全(まった)く望(のぞ)んでいないはずだ。私は、その二人と同(おな)じ目的(もくてき)に向かって歩(あゆ)み続(つづ)ける“生(い)きた模範(もはん)”が池田大作氏(いけだだいさくし)であると確信(かくしん)した。/ガンジーとキングの精神を現在(げんざい)と未来(みらい)に生(い)かしてゆくために“イケダ”の名(な)を加(くわ)えたいのです(以下略)」(204ページ)

 確かにこれをむげに断っては、一種の国際問題だ。ただ提案に従う事が、国内でいかなる根拠なき批判にさらされるか、名誉会長も博正氏も百も承知していた。けれど二人は敢て火中の栗を、しかも素手で拾ったのだ。地獄の底を這いずり回る、日顕ゴキブリ一派以下のか細い罵倒に耐えさえすれば、前人未踏の草の根日米友好が進展する。木を見て森を見ない者の中には、あたかも名誉会長が金銭にモノを言わせ、ガンジー、キングに名を連らねたなどという、超妄想病患者さえいた。日中友好の際も同じだった。いつの時代でも、先駆者は心なき人々の口汚ない批判にさらされる。歴史に名を残す、全ての革命家の悲哀とも言えよう。何度となくそれを乗り越えて来たからこそ今、世界各国から星の数ほどの栄誉が、名誉会長の元に殺到している。そばで見守り一緒に耐えて来た博正氏が、勝るとも劣らない後継者になるのは、火を見るより明らかだ。

Daisaku183  図々しいようだが、師弟一体に生きる末端の者として、私は博正氏に1つだけお願いがある。またあの展示を、出来たら東京国立博物館か国立西洋美術館で、大々的に開催して欲しい。無論、“勇気の証言ーアンネ・フランクとホロコースト展”ではなく、“イケダ・ガンジー・キング展”をだ(キッパリ!)。 (つづく)

            

 

 

■塩山芳明…雑誌版『記録』にて『奇書発掘』を連載。エロ漫画編集者。著書に『出版奈落の断末魔~エロ漫画の黄金時代』(アストラ)、『嫌われ者の記』『現代エロ漫画』(共に一水社・絶版)、『出版業界最底辺日記』(ちくま文庫)、『東京の暴れん坊』(右文書院)がある。

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