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2010年12月18日 (土)

台湾での結婚式に出席した

 縁あって台湾の結婚式に参加してきた。
 日本の結婚式には何度か出席したことがあるが、外国の結婚式は初めてだ。当初は参加を見送る予定だったが、やはりこのような機会は滅多にないのでパートナーを説得し出席することにした。

 さて、簡単に出席とは言っても、国が違えば習慣も変わる。日本の常識は日本でしか通じない。インターネットで調べるもなんとなく参考になるようなならないような。ひたすら食べることと、衣装は着飾る必要はないということがわかった。普段着の人もいるそうだ。なんだかすごい。
 ネットである程度調べてもなんとなく心許ないということで、知り合いの中国人夫妻に尋ねてみたところ別のことがわかった。①白と黒は縁起の悪い色なのでだめ。②ネクタイは派手なのがいい。③マージャンはやらない。台湾のことを中国からきた人に聞くのは間違っているのかもしれないが、情報がないので聞くしかなかったのだ。
 これら二つの情報(少ないけど)を総合すると、白黒以外の服装でドレスのようなものは着用せず、男性は派手なネクタイをつけて、ひたすら食べるということだ。なんか楽しそうだ。

 いったいどのような結婚式なのか、期待に胸躍らせながら結婚式を迎えた。

 当日の朝は新婦の好意でヘアメイクのセットを新婦専属の化粧師にやってもらった。文化も違えば……のとおり、少々不安があったがあえてお任せでやってもらったところかわいいカールヘアにしてくれた。新婦の友人は現地の美容院で150元でやってもらったそうだがうまい仕上がりだった。台北はかなり日本に近い感性なのか?

 さて、肝心の受付である。やはりご祝儀袋や受付の仕方は日本とどう違うのか? 気になるところだが、実は見ていないのだ。というか見ることができなかった。
 どうやら台湾の結婚式は入場の時点からもう違っているのだ。会場には赤い絨毯が敷かれているのだが、日本の場合、挙式では父親と新婦、披露宴では新郎新婦が入場時に歩くが、台湾ではまず新郎の両親、新婦の両親、新郎新婦と並んで入場する。非常に変っている。でまぁ、私は受付も見ずなにをしていたかというと、新婦の兄姉夫婦ということでちゃっかり一緒に入場していた。
 そして着く席はというと、会場のど真ん中。日本では末席に追いやられる家族だが、家族と主賓は主賓卓に新郎新婦と一緒に座れるのである。
 ちなみに祝儀だが、聞く機会がなかったので聞けなかった。交通費などの問題もあるので、聞ける間柄ならば、直接新郎新婦に問い合わせるほうがよいかもしれない。こればかりは情報を当てにしない方がよいだろう。

 後の流れは、両家の父の挨拶、キャンドルサービス、お色直し、余興、ケーキカット、ブーケプルズ、プロフィールビデオ上映、新郎新婦の挨拶と、日本の披露宴と変わりない。
 それ以外はひたすら食事を食べるのみ。中華のコースだったが、全13品。物によってはおかわりもできるらしい。隣席のおじさんがおかわりをしていた。
 変わっているというか台湾語がわからないため何を言っているかわからなかったが、私のテーブルでは何回も乾杯をしていた。たぶん、「おめでたい、乾杯!」とかなんだろうけど、それ以外の内容でも乾杯していたに違いない(あくまでも勝手な予想です)。

 当初気になっていた服装だが、やはり情報は合っていたようで、普段着の方けっこういましたよ。スーパーに買い物に着てます!みたいな。あと、空席の卓があった。空席は気がついたら埋まっていたけど、そのあたりはひそひそするわけでもなく誰も気にしていないようだった。
 主賓卓の人間はさすがにおめかししていたけど、招待客側はまちまちで、日本側お客さんはパーティードレス着用組が多く、台湾側は普段着や少しお洒落なよそ行き服の人が多かった。黒を着ている子もいた。ただみんなそれに対して何か言うでもなく、そして気にするでもなく自然に和気藹々と楽しんでいた。

 あっという間に楽しくおいしい時間が過ぎお開きに。驚いたことに片付けが早く、まだみんな出払いきっていないにも関わらずテーブル上の食事が片付けられていった。最後まで食べたいという人は、とりあえずしっかりと平らげてから席を立つことをお勧めする。

 肝心の服装についてだが、新郎新婦の家族でなければ特に着飾る必要はなく、女性は少しおしゃれな格好(休日のデートファッションでもいい)、男性はシャツとパンツ(ノーネクタイでもいいみたい)。最悪、普段着(旅行だと少しお洒落すると思うのでその格好)で出席しても没問題。参考までに、新郎母はチャイナドレス、義母は着物、私はパステルピンクのワンピースを着用。新郎新婦父はジャケットにネクタイ。夫はスーツに派手なネクタイとう格好で出席した。

 祝う気持ちがあればそれだけでじゅうぶんということだろうか。
 もし台湾での結婚式に呼ばれたら臆することなく出席してみてはいかがだろうか。異文化に触れるまたとないチャンスをぜひ味わってもらいたい。(奥津)

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