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2010年10月29日 (金)

OL財布事情の近年史/第6回 消費性向96.3%って…給料をほぼ使い切る女たち

連載「OL財布事情の近年史」は、2013年12月に単行本『女と金~OL財布事情の近年史~』として発売されます。

各年代のOL像を、イラストを交えて解説する辛酸なめ子さんのプチ時評つき。辛酸さんには、カバーイラストも描いていただきました。

エピローグには最新の女性誌お財布事情が書き下ろされ、女性誌創刊号の画像50数点を掲載。30年ぶんの「OLの財布の中身」が一気に見える本となりました。

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 引き続き、総務省「全国消費実態調査」を見ていこう。ついに収入が男女逆転となったわけだが、消費支出についても男女で傾向が変化していることがわかるデータがある。可処分所得に占める消費支出の割合を表す「平均消費性向」である。

 男性の消費性向は、1969年の92.3%をピークに漸減していたが、今回初めてアップ。2004年の77.2%から84.1%と急増した。順調にベースアップしていた給料が突然がくっと減ってしまい、消費行動がそれに対応できなかったという現実。住居費が前回の18.7%から21.6%に増えているのはその最たる影響だろう。しかし一方、長年の経済成長が、男性の消費行動を変化させたことを感じさせるのが、「被服及び履物」費の増加。調査開始以来減り続けていたが、今回初めて4.8%から5.1%へと増えている。今世紀に入ってから、ギャル男や草食系など、見た目重視が加速している男性にとって、服の重要度が高くなっているといえよう。

 一方女性はどうか。消費性向のピークは、1984年の96.3%である。80年代前半、そう初回から言及している、好景気の、花のOL時代。しかも雇用機会均等法施行直後で、給料がどんどん上がっていた頃である。そんな中、手取り給与のほぼ全部を、何に使っちゃっていたのだろうか。
 1ヶ月平均消費支出の費目構成をみてみると、1984年に一番高かったのは、24.7%で食費である。給料の四分の一を食べていた。その内訳をみると、「素材となる食料」26.0%、「調理済みの食料」10.3%に対し、「外食」51.6%。食費の半分以上が外食だ。消費全体から見ても、12.4%となる。他の費目をみると、住居費15.1%、被服及び履物費15.2%、教養娯楽13.2%だから、洋服、本やレジャーとさして変わらない額を、外食で使っているということになる。当時は『なんとなく、クリスタル』(81年)で、赤文字女性誌創刊ラッシュ(81〜82年)もあり、『見栄講座』(84年)が話題だった時代。太眉、肩パッドのOLが、夜な夜な遊び歩き、食べ歩いていた姿が眼に浮かぶ。ちっ!

そして豪遊OLの25年後。食費は生活費の17.5%、そのうち外食費は39.7%となった。生活費に締める割合は6.95%とぐっと控えめに。さらに、被服及び履物費7.3%も半減している反面、調理済みの食料が25.6%、さらに住居費31.1%が倍増と、地味におうち志向になっていることが伺える。外食はせず、服は買わず、家でコンビニグルメ食べてる図。それはそれで堅実になったと喜ぶべきか、内向き過ぎではと案ずるべきなのか、微妙ではある。(神谷巻尾)

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