« Brendaが行く!/小説の中にいるような気分。。。 | トップページ | ロシアの横暴/第45回 プーチンを救った“燃える”モスクワ(1) »

2010年9月18日 (土)

ビッチがどうした

「ビッチ」という言葉が日本で使われ始めたのは、いつごろからだろうか?
「セレブ」と「ビッチ」を「セレビッチ」という造語まで作られ、「ビッチ」は必ずしも「あばずれ」といったマイナスなニュアンスだけの言葉ではなくなった。

 上野千鶴子氏が、男性は性的な奔放さと人格が切り離されて語られるが、女性は一致して語られる。だから、例えば女好きの男性社長が信頼を失うことはないが、男好きの女性社長は信用を失う、というようなことを書いていた。
 そういった考えると、「ビッチ」がマイナスの意味合いだけではなく語られるようになったことも、それなりの意味があるかもしれない。

 そして何より性的に奔放さと人格の結びつきを、近年、現実の女性が軽々と飛び越えていったような気がしてならない。
 そんなことを考えたのも、既婚女性の恋愛について取材したからである(04年『妻の恋』として出版)。

 ある女性は、新宿の中央公園にある「覗かれスポット」の話をしてくれた。カップルで抱き合っていると、そこはいろんな男性が乱入してくる。また、それとは別に覗き専門の人もいるから燃えるのだと。
 おかしかったのは料金を回収するヤクザが常駐していて、「場代」を取っていたという話だ。その手の趣味のあるカップルから見れば、お金は取られても、ヤクザが管理しているから安心だったという。
 この話は、別の女性からも聞いたので、たぶん本当のことだろう。

 取材した限りでは、彼女にその手の趣味があったわけではない。男性に誘われて試してみたのだという。この話だけ聞けばそれこそ「ビッチ」だが、たぶん彼女の社会的な評判は悪くはない。某百貨店の受付から事務系に回り、バリバリ仕事をこなしていた。子育ても順調、上司ウケもかなりいいようだった

 もちろん取材の性格上、裏を取ることはできない。ただ、同じように不倫をしていた元同僚を紹介してもらって取材したので、極端に社内の印象が違うとも思えない。部下の男性からも上司からも熱烈に好かれていたが、子どものお迎えなどのため、ほとんど飲み会に出席できない。そのことをみんなが悔しがっていたとも、元同僚から聞いた。

「終わった後、公園でパートナーと乱入してきた人と私の3人で世間話したのが面白かったよ。もう、本当に普通の世間話だったから。『景気悪いですよね』とか」と彼女から笑いながら言われたとき、不思議と特別な話を聞いた気がしなかった。

 ――そんなこともあったわよ、たまにハメを外すことだったあるわよね、誰だって――

 そんな軽い口調で語られたからかもしれない。

「飲んで先輩に風俗に連れて、ひどい目にあったよ(笑)」なんて話を、男同士で話すのに似ていた。少なくとも中央公園の“お遊び”は、彼女にとって自己評価を下げるような体験ではなかったようだ。

 もちろん彼女が奔放過ぎたのかもしれない。でも、『妻の恋』でけっこうな数の既婚女性から話を聞いた限り、ものすごく特殊な存在とも思えないのだ。(大畑)

 彼女が実際にどんな恋をしていたのかは、『妻の恋』(アストラ)で。
 購入は→こちらから。

|

« Brendaが行く!/小説の中にいるような気分。。。 | トップページ | ロシアの横暴/第45回 プーチンを救った“燃える”モスクワ(1) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122338/49489269

この記事へのトラックバック一覧です: ビッチがどうした:

« Brendaが行く!/小説の中にいるような気分。。。 | トップページ | ロシアの横暴/第45回 プーチンを救った“燃える”モスクワ(1) »