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2010年4月29日 (木)

靖国神社/32回 「日の丸」グッズをさがせ!〈2008年1月取材〉

 日本の国旗(日章旗)はカッコイイ。
 白地に赤い丸。パラオ(青地に黄色の丸)と、バングラディッシュ(緑地に赤い丸)も同じようなデザインだが、日の丸にはかなわない。
 シンプルさでは、リビア(緑一色)が一番だが、モロッコ(赤地に緑の五芒星)、モナコ(上段が赤、下段が白)、ポーランド(モナコの逆)もなかなか。
凝っていてカッコイイ国旗はたくさんあるが、シンプルかつ洗練された国旗といったら日の丸以外に考えられない。
 こう書くと、“靖国ライター”になって右寄りになったのか? と誤解されそうだが違う。
 国旗を見ると、横しまや縦しま、ごちゃごちゃしているものが多い。そのような国旗を見たあとに日の丸をみると白と赤い丸の絶妙なコントラストがよりよく見えるからだ。

 さて、この日の丸だが、いつから使われているのか調べてみた。
 文部科学省ホームページの資料によると、「「日の丸」は、江戸時代以前にも使用されていたという記録が残っている」とあった。
 さらに、江戸時代に入ってからは、幕府の船印として使用されるようになり、幕末になると日米和親条約(1854年)調印後、諸外国との交流が始まり、外国船舶と識別するための標識として、安政元年(1854年)7月に日の丸ののぼりを日本惣船印と定め、日米修好通商条約調印後の翌年(安政六年、1859年)に日の丸の旗が御国惣印として定められたそうだ。
 国内の動きとしては上記の通りだが、条約の相手であるアメリカではどうなのかというと、万延元年(1860年)に、日米修好通商条約批准書交換のために渡米した使節団一行が日の丸と星条旗が掲げられたブロードウェイ(ニューヨーク)を進む様子が現地の新聞で紹介されたそうで、このころには国内外で日の丸が国旗として認知されていたことになる。
 明治3年(1870年)に商船規則によって、日の丸を日本船舶に掲げるべき国旗として定められた。
 さらに調べていくと、この「日の丸」を売ってほしいという話が明治初期にあったそうだ。相手はフランスで、「500万円(当時の通貨で)で売ってほしい」という打診があったが、これに対し明治政府は「日本の国旗を売るということは、国を売ることと同じことだ」といって断ったそう。昔の政府は毅然としていたのね。

 そんな日本の国旗(象徴)である「日の丸」を靖国ではどれくらい取り扱っているのかが気になり、商品数が一番多い遊就館売店へ行ってみた。
 ここでは靖国神社オリジナルグッズから自衛隊オリジナルグッズ、靖国に関する書物などが販売されている。最近の気になるグッズは、コレクションしている地域限定キューピーの「同期の桜」だ。話がそれるが、自衛隊のキューピーがあるならば、「靖国神社限定キューピー」を作ってほしい。巫女や神職の衣装を着せたキューピーなんて想像しただけでかわいい。
 話を戻して、日の丸グッズを探してみたが意外と少なかった。国旗チョコや日の丸落雁、日の丸シールとかいろいろあるのかと思ったが、写真のグッズと扇子くらいしか見つからなかった。
 数は少ないが各グッズの種類はいろいろあり、ハチマキ(370円)は「日本」のほか、「闘魂」「必勝」などがある。時々、外国人がつけていたりするが、ハチマキは英語で「Head band」というらしい。
 シャツ用と書かれているまさに日の丸弁当のようなものはワッペン(530円)もある。アイロンでくっつく仕組みになっている。他にもコート用などがあり、大小様々。
 ピンバッジ(700円。補足として、写真のものは十六条旭日旗で自衛艦旗。自衛隊旗は八条旭日旗である)。よく見ると朝日新聞社の社旗に似ている。
 ワイヤーと中心に日の丸があるキーホルダー(735円)は、写真のもの以外に、十六条旭日旗やただの日の丸のものがあった。ちなみに私が買ったものは、日の丸の上に「君が代」が書かれているかなりマニアックなものだ。
 購入した中で一番のお気に入りが卓上国旗だが、これは「日の丸」(840円)「旭日旗」(840円)「Z旗」(1050円)の3種類あり、ばら売りと3本セット(2415円)がある。個人的にはセットが欲しかったが、値段も値段だし買った後の置き場に困るので断念。
 こうやって見てみると、国家の象徴である日の丸グッズがあまり売られていなかったのは残念だった。商品にしにくいのだろうか。
 せっかくなので、前述した国旗チョコや日の丸落雁、日の丸シール以外のグッズを考えてみることにした。

 まずみやげとしてオーソドックスなのがお菓子。日の丸クッキーや日の丸金太郎飴などはどうだろうか。日の丸まんじゅう(割ると中央に赤い餡入り)もいいかもしれない。歴代首相のまんじゅうがあるならこれもアリだろう。
 他に、開くと日の丸のデザインになっていて「君が代」が流れるグリーティングカードや、憲法九条が透かしで入っているハガキや、レターセットなど。
 リッチな客向けに、靖国神社ジオラマ(スケールは、400分の1くらい)というのはどうだろうか。既に作成済みで、好きな時間にセットすると自動的に国旗が掲揚され、国歌が流れる。販売は売店での注文販売のみ! 考えているのになんだが、欲しくはないけど売店に飾ってあったら絶対に見に行く。

 考えたらきりがないが、冷静に考えると、靖国に行って日の丸グッズを買うより菊や桜などの純正靖国グッズを買ったほうが記念になる。
 まだ「同期の桜」キューピーをもらった方がかわいいし、ネタにもしやすい。世間では「日の丸」や「君が代」は、デリケートな問題という認識が強いので、そういったグッズを製作、販売するのは難しいのかもしれない。真実はわからないが。(奥津裕美)

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