ドーマン法に生きていた私~脳性まひ者の告白~/番外編 本を書きました!
私は夢見るユメコのように持ち切れないほどの夢を抱えて生きてきました。私にとってそれらの夢たちは努力したら叶うかもしれないという現実味を帯びたものではなく、あくまでも非現実的で楽しいものばかりを集めたコレクションボックスのようなもの!!(笑) 私はいつも心の中で、そっとコレクションボックスを広げては空想の世界へと旅立ち、はちきれそうになっているストレス玉を一つ一つ発散していくのでした。
甲子園の高校野球の決勝戦……9回裏2アウト満塁、打順はもちろんワタクシの番。2ストライクと追い込まれるも、ボール気味の球をカキーン!と快音を轟かせて逆転サヨナラホームランで見事優勝!! を果たすのだけれども、空想の中でも私はあくまで脳性まひ者のままなのでホームベースに辿り着くまで時間が恐ろしくかかっちゃうんですね(笑)「ホームラン打ったんだから一塁までで勘弁してよ~」と冷や汗かきながら塁審に泣きついても「規則は規則ですから!」とハンディ交渉にとりあってもらえず、ホームベースを踏むころには観客もチームメイトも引き上げ…「せっかくなのに校歌は歌わないの? ちょっとォ閉会式は?? 優勝旗やメダルの授与はどうすんのよっ!!!」
と、いつもこんな空想の世界に浸りつつ、ただただ地味に地面を這いつくばう腹這いや高這いプログラムをこなしていたのです。
そんな風変りな子が真面目に将来の夢を語ったところで誰も相手にしてくれるはずがありません。幼稚園の頃から一貫して持ち続けてきた夢は「お嫁さんになって、お母さんになること」。まぁ他にもパイロットやコックさん、花屋さんに電車の運転手、アイドルに雑誌の編集長など、よりどりみどりの発言を繰り広げてきたので、聞かされる側は「また増えたのね~」ぐらいで、お嫁さんも憧れの職種の一つと捉えられていたようです(笑)
私の中では「お嫁さんになる」というのは他の何よりも現実的でなんとか努力して勝ち取りたい夢だったのです。幼き頃から自分が脳性まひ者として生きてきた経験とこの奇妙な環境で生き延びてきた生活をフルに活かせる道は「母親」という職以外他にないと思っていました。どうしてまだ何もわからない子どもの頃から、そう確信できたのか私自身も不思議でなりませんが、自分がしてきた経験を自分の中だけに閉じ込めておくのはもったいないという思いからなのでしょうか。
ワタクシの念願は叶い、小学2年になる息子を抱える一児の母です。実際に母になってみると、子どもを一人育てるのも並大抵の意気込みでは挫折しちゃう、という思いと、親はなくとも子は育つ、この2つの相反する気持ちが去来します。望んで手に入れた親業も時としてその責任が重く重くのしかかりしんどく感じることも正直あります。でも、子育てにおいて一番、親の手腕が問われるのはきょうだい関係をどう育んでいけるか、ここが最も難しい腕の見せどころであり、親の仕事なのではないだろうか?と最近思います。
実際問題ワタクシに親としてそのような器量があるかどうかはさておき、困難なことに立ち向かいたい質としては、この難事業に加わってみたい!ユニークな息子を一人、育て上げたぐらいでは母親なんぞ語れない!!(注:まだ育て上げておりません!!)とこれまで幾度となく奮起したものの、やっぱり踏みきれないんです。(貧乏子沢山アコガレマス)
それはあまりにも、妊婦生活の10ヶ月間とお産が悲惨だったことにあります(笑)どう悲惨だったのか? それを詳しく知りたい方は…フフフ… 今月の29日にアストラからワタクシの著『三重苦楽』が出版されますので、是非こちらをお読みくださいね♪
ワタクシが手塩にかけて育ててきた?! ユニーク息子が書いた作文も見ごたえアリです!!
みなさ~ん、どうぞよろしくお願いします☆彡 (大畑 楽歩)
楽歩さんのブログはこちら→ http://ameblo.jp/rabu-snoopy/
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