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2009年11月 6日 (金)

ドーマン法に生きていた私~脳性まひ者の告白~/第7回 ドーマン法の基礎概念

 ドーマン法は、種類や重度に関わらず、それの原因が脳である故に起こる障害であるならば(=脳障害)取り組むことで絶対に、何かしら目に見えた効果が表れる。この点だけは、反ドーマン法の人たちからも、冷ややかながらではありますが認められている部分であるようです。
 実際に日本中のお医者様から、またリハビリの先生から見放された人でも、ドーマン法を始めると周りの誰もがわかる程に、目に見えて効果が表れるといわれています。それ故、魔法の訓練法であるかのように思われているようですが、私に言わせれば・・・魔法でも何でもありません!!
 毎日毎日、無茶とも思われる程の過酷な運動を朝から晩まで、嫌気をささずに繰り返し行っていれば、どんなに困難なことでも、成し遂げられる結果にすぎないと。(笑!)

 ドーマン博士が、再三に渡り、繰り返しおっしゃっていることがあります。
 それは、≪頻度・強度・継続度≫ です。
 つまりこれは、何を意味しているかといいますと「正しい情報を、正しいプロセスで、何百回も何千回も、ただひたすら脳に働きかけ(刺激を与え)続ける。つまり健常児たちの何百倍もの時間をかけて反復し終えた時、どんなに傷ついた脳細胞でも、新しい未開発の脳細胞が、その役割を担い、脳障害を克服することができる。」これこそが、ドーマン博士の基礎概念なのです。
 一見すれば、なるほど~その通りだと、頷かれる方もいらっしゃるかと思います。
 健常な赤ちゃんが歩けるようになるまでの道のりをもう一度やり直し、まだ使われていない脳細胞へ新たにインプットしていこう!と、以前にもご紹介したパターニングや、腹這い(ずり這い)、高這い(ハイハイ)を徹底的に繰り返す…
 これが博士のおっしゃる ≪頻度・強度・継続度≫ な訳ですね!!

 この他にも、ドーマン法オリジナルの療法として様々なプログラムがあります。マスキングやブレキエーション、逆さつり、とよばれる怪しげな重力フリープログラムまでその種類は実に豊富。ドーマン法オリジナルメニュー以外にも、水泳・バレエ・床運動・平均台・陸上など健常児でも習得するのが困難な課題を障害児に与えていくのです。
 はっきり言って無茶です! 無茶なだけなら…別にそれだけの話で済みますが、いくら無茶なプログラムであっても、研究所からそれらの課題を与えられてしまった以上“できない”じゃ済まされないのです。

 
 できなかった場合、つまりそれはゴールを達成できなかったとみなされ、即刻“お辞めなさい”と言われてしまうのですから、親は必死になって、なんとか形にさせようと、怪我の一つや二つ恐れずにやれ!と。おいおいって思いません?こっちはね、脳性まひで手足の動きがままならへんねやっちゅーねん!! ちょっとのことが致命傷の怪我につながるリスクを負った上での取り組みであることを、わかった上でドーマン法に取り組んで欲しいと願わずにはいられません。骨折や擦り傷などは時間が経てば、くっつきますけれど、靭帯や軟骨が摩耗したり、ゆがんでしまった関節などは、車の部品を交換するみたいに、簡単には交換できないのですから、見た目にトラワレズ、この子にとって何が大切なことなのか?を、長いスパンで見通せる親でありたいですね!(大畑 楽歩)

楽歩さんのブログはこちら→ http://ameblo.jp/rabu-snoopy/

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コメント

はじめまして、なんこ38才2児の母です。
ドーマン法、健常のわが子に対して、一部実践中です。
この方法を実践してみて、わが子にある時、劇的進歩がもたらされました。
そのときの感動はひとしおでしたし、本当にやってよかったと、親子ともども感じています。
と、同時にラブさんと同じ感覚を覚えました。“ドーマン法は奇跡でもなんでもない!必然だ!。”と。

あきらめず、投げ出さず、毎日毎日、脳に情報を送り続けてきたことの結果です。

ドーマン法を実践するには、努力と忍耐、根気、信念、そしてさらに深い愛情なければとてもできません。しかし、いつかきっと努力は報われるのです。

ドーマン法を批判し、効果の信憑性を議論することに努力は要りません。

私は、文字どうり、血のにじむような努力を成し遂げてこられたあなたと、あなたのご両親に、心から敬意を表します。

そして、私ももっと愛情深い人間になりたいとおもいます。

投稿: なんこ | 2009年11月 7日 (土) 15時54分

はじめまして、なんこ様。
コメントをお寄せ下さり、ありがとうございます!

私も8歳になる息子の母なのですが、親になった瞬間から、どんな親も我が子に対して、深い愛情を持つのではないでしょうか?
親が子に持つ“愛”に深いも浅いもないと私は思っています。ただ愛情の表し方は人それぞれで、そこに違いが生じるだけなのだと。

ですから、これからも、なんこさんは自信を持って、あなたのお子さん達にとって最良と思われる道を、突き進んで下さいね☆

投稿: 大畑 楽歩 | 2009年11月 9日 (月) 14時05分

4年のまえの内容にコメントするのも可笑しいですが、なんこさんのコメント可笑しくないですか?
楽歩さんは、ここでどちらかといえばドーマン法に否定的な内容を書いているのに、肯定されている人に送るようなコメントをしてる。

投稿: ドーマン否定 | 2013年11月 8日 (金) 13時40分

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