ドーマン法に生きていた私~脳性まひ者の告白~/第6回 ハネムーン!
先週のブログにも書かせて頂いたように、ドーマン法のリハビリは、プログラムの内容の過酷さも去ることながら、生半可な気持ちじゃダメなんですね~!! なにが起ころうとも、どんな災難がわが身に降りかかってきたとしても、訓練は続けなさいと言われます。火事でも続けろと言うぐらいですからね(笑)つまり集中治療を受ける大原則として、研究所から与えられたプログラムは100%、その日の内にこなし、いかなる理由があろうとも、次の再診まで中断させてはならないのです。
が、しかし脳性麻痺者は呼吸をするのが下手で、それ故、すぐに風邪をひいてしまいます。熱を出すなんて日常茶飯ですし、軽ーく気管支炎にまで発展しちゃうことだってしばしばです。私の場合、ちょっとやそっとの熱じゃ、母が私のおでこに手をあてて『確かにちょっと熱いけれど、まぁこれぐらいだったらラブちゃんできるでしょ!?』と言われ、普通に訓練を続けていましたし、あきらかにヤバイときだけ、フィラデルフィアの研究所へ国際電話をかけ、事情を話して訓練を休んでもいいか、スタッフに許可をもらっていました。そんなん体調が悪い時ぐらいテキトーに休んどいたらエエやん!見張られているあけでもあるまいし・・・と幼い私は、そう思っておりましたが、今になったら妙に納得できるんですね。誤解を恐れずに言うならば、親が(良いか悪いかは別として)ここまで、マインドコントロールされていなければ、続けられない訓練法であるということなのでしょう。
息がつまるくらいの毎日を何年も続けられる程、人は、精神的に強くはできていない。このことにドーマン博士も気づいておられたのでしょう。2年に一度ぐらいの割合で「ハネムーン」という2カ月間の休暇プログラムが執行されます。
この休暇の目的は、トレーナーである親の一時解放と、障害児(者)と家族とが触れ合う暮らしの中で心身ともにリフレッシュし、また新たな気持で過酷な訓練に立ち向かう英気を養うことを狙いとし、設定されているのだそうです。世界各国から患者が集まるドーマン法。それぞれのお国柄の違いが、このハネムーンの活用法にも表れています。日本人のほとんどの家庭では、この2カ月間、2カ月だけでも、我が子を学校に通わせようとします。私たちも一応、生粋の日本人ファミリーだったのですが、2カ月間だけ通って何になる!という父の一言で学校へ行くという選択はしませんでした。ちょうど『奇跡のラブちゃん』という本を製作中(両親が著者)だったので、その本に寄稿する為の執筆活動(童話ですが・・・)に追われてハネムーンが終わってしまいました(笑)
この夢のようなプログラム「ハネムーン」をあなどっちゃいけません!!
たった2カ月間しかない上に、全く好きなように過ごしていいといいつつも、ハネムーン期間中に身につけたことなどをレポートにまとめなければならない義務が課せられているのでした。
いくらなんでも自堕落な生活はできませんもの(笑)
これぞ究極のマインドコントロールの術!といったところでしょうか?)(大畑楽歩
楽歩さんのブログはこちら→http://ameblo.jp/rabu-snoopy/
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