新連載 ドーマン法に生きていた私~脳性まひ者の告白~/第1回 奇跡のラブちゃん
みなさま、はじめまして!!
今日から「ドーマン法」をテーマに週一でブログを書かせていただきます大畑楽歩と申します。ヨロシクお願いします。
「楽しく歩く」と書いて“らぶ”と読みます。
ペンネームでもなんでもなく、この名前がわたくしの本名なのでございます。
しか~し!皮肉なことに私は脳性まひ(アテトーゼ型)という障害を抱えている為、生まれてこの方、一度も鼻歌混じりにアスファルトの道を楽しく歩いた経験はありません。
先天性のものではなく、生後間もなく取り付けていた呼吸器に痰が詰まり仮死状態に。心臓マッサージにより蘇生したものの、その際に脳にダメージを受け脳性まひになってしまったのです。まさか楽しく歩けない障害を背負う運命の赤ちゃんだなんて両親はこれっぽっちも知らずに…。
そんな訳で、わたくし完全に名前負けしているのですが、すっとんだこの自分の名前、決してキライではありません。むしろ・・・今年で31歳になり、既に小学生になる息子を抱える母になった今でも“楽歩ちゃ~ん”と親しみを込めて呼んでくださるのは、楽歩という名前が持つ魔力のお陰なのですから!
自己紹介はこれぐらいにしておきまして、このブログのテーマである「ドーマン法」って・・・なんか、どっかで聞いたことあるような、ないような・・・何ですかいな?
そんな貴方の気持ち悪~い胸のつかえを早く取り除かなくてはなりませんね。
「ドーマン法」とは、米国の理学療法士であるグレン・ドーマン博士が提唱するリハビリ法のことです。近年では障害児の治療法よりも、ベターベイビーいわゆる健常児の英才教育、ドーマンメソッドの提唱者としての方が有名かもしれません。
いずれにしても私は、ケンタッキーのカーネルおじさんにそっくりなドーマン博士が開発した独自の脳障害児の治療プログラムに、6年もの間(小2~中2)、なにもかもを投げ打って取り組んできた張本人なのであります!!
落馬事故で脳障害を背負うことになった元騎手の福永洋一さんや、最近では日木流奈くんがドーマン法のプログラムに取り組み、めざましい効果をあげたとして各メディアに取り上げられたので、皆様の中でも「あっアタシ、知ってる!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 実は私も・・・福永さんと流奈くんのあいだの期間に「奇跡のラブちゃん!驚異の回復!!」な~んて1980年代後半頃、騒がれまして、一時は新聞・テレビ・週刊誌に大きく掲載されたのですよ。
ドーマン業界では“ラブちゃんフィーバー”が巻き起こったぐらい!?なのですから。
確かに、私もドーマン法によってめざましい回復を遂げた一人であるといえると思いますが、それは奇跡でもなんでもなく、大きな犠牲のもとに成り立つ(犠牲と引き替えに得られる)僅かな成功に過ぎないのです・・・。
このことに、両親はちっとも気付かずに、ドーマン法こそが我が子を治すことのできる唯一の治療法だ!と心の底から信じて疑わなかったのでした。(1日13時間以上の訓練を親子で取り組まなければならない過酷なプログラムなのです。詳しい訓練の内容などは、次回から徐々に書いていきます!)
マスコミに取り上げられる中で両親は「奇跡のラブちゃん」なんぞというタイトルで本まで出版しちゃったものですから、あら!大変!!
楽歩の本格的な苦悩のはじまりでもありました。
楽歩さんの現在はこちら→http://ameblo.jp/rabu-snoopy/
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