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2009年5月 5日 (火)

●サイテイ車掌のJR日記/若葉の頃

○月×日
 「若葉の頃」だよね。

 新緑がまぶしい。初夏の日差しを浴びながらキラキラと輝いている。穏やかな風を受けながらゆらゆらと揺れている。
 木々の緑が日に日に成長していくのが手に取るように分かる。もこもこ、ゆさゆさ、ぐんぐんと、それは無限のエネルギーに満ち溢れ、新しい何かが始まる予感さえする。
 一年で一番清々しく、私の最も好きなこの季節。身近な自然で、この時期の緑のコントラストほど心を和ませてくれるものは、他にないと思っている。

 あれは私がまだ中学に上がったばかりの、ちょうどこの頃だったと記憶する。近所の友達のお兄さんがポータブルステレオを買ったという。今でいうCDラジカセみたいなもので、当時でおそらく1万円近くはしたと思う。誰もが持っているものではないから、もうそれだけでスゴイと大騒ぎだった。だが、シングル盤なら収まるが、LP盤をターンテーブルに乗せるとその機器からはみ出してしまうという代物なのである。それでも音はちゃんと出るから問題はなく、何よりそれが所定の正しい使用方なのだから。また、そんな機器を持っているのはそれこそ贅沢という、そんな田舎の町で、そんな時代でもあったわけだ。
 そのお兄さんは、「ビートルズだけが洋楽じゃないからね」みたいなことをいいながら、その頃「マサチューセッツ」などのヒットで有名なビージーズというグループの歌を聴かせてくれたのだった。

 それからは私も、このポップで美しいサウンドとハーモニーに魅了され、ずっと追い続けてきたのだが、70年代後半に大ヒットした映画「サタディ・ナイト・フィーバー」の主題歌あたりからの作品は聴いていない。
 理由は、いくら時代の流行とはいえ、これまでのポップス路線をあまりにも大胆に転換したということに嫌悪閉口してしまったからに他ならない。つまり、ディスコサウンドには興味が持てなかったということだ。それでもビージーズにとっては売れに売れ、世界的に大成功を収めたわけだが。

 それはさて置き、この時期になると必ず思い出すのがこのビージーズなのである。中でもどうしても聴いてしまうのが初期のこの作品。
 歌詞はクリスマスツリーやリンゴが木から落ちるといった冬の記述が多いのに、タイトルは「First Of May」、邦題は「若葉の頃」。要は、子どもだった頃の恋を回想する歌なのだが、お馴染の映画「小さな恋のメロディ」の挿入歌としても有名な曲だ。
 何ともキレイな曲で、聴いているだけで新緑に包まれているかのような気分にさせてくれる。それが気だるい午後であれば、心地よい安らぎで一杯になり、いつの間にかまどろんでしまいそうに癒される。ふと、暫しのうたた寝からハッと気が付くと、不覚にもよだれを垂らしたりしている自分がいる。でも、いいんだよな、これがまた。わっかるかなぁ……。(斎藤典雄)

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