書店の風格/第32回 啓文堂書店渋谷店
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連載の前のコマーシャルです。
先月、新刊『出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代』を弊社から出版した塩山芳明が、来たる5月19日阿佐ヶ谷ロフト
「『マンガ論争勃発2』発売記念!! 昼間たかし東大入学お祝いイベント
永山薫vs昼間たかし これが現実だ!と、言われても・・・」
に出演します。
詳しくは↓
http://ameblo.jp/mangaronsoh/
お申し込みは
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/reservation/reservation.php?show_number=106
出演者は
永山薫(批評家)
昼間たかし(ジャーナリスト/東京大学大学院情報学環教育部研究生)
塩山芳明(エロ漫画編集者・文筆家)
市川孝一(コミックマーケット準備会共同代表)
金田淳子(社会学者)
武田“コックローチ”圭史(赤ブーブー通信社)
中田雅喜(漫画家)
三崎尚人(同人誌研究家)
増田俊樹(映画監督)
大塚麻恵(女優)
と、たいへん豪華。一見の価値有りです。こぞってご参加下さい!
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さてさて、渋谷といえば若者の街。ハチ公側はそんな感じだけれど、でもやっぱりビジネスの街でもある。特にそれを感じ取れるのは、ランドマークタワー側。ホルモン屋や焼き鳥屋の並ぶ通りはスーツ姿で賑わう。そんなところに、啓文堂書店渋谷店はある。
ランドマークタワーの裏側からはいると、入り口をくぐったと思ったら下り階段がある。まるで要塞に潜り込むかのようだ。踊り場の棚が文化の発信地であり、チラシや試写会ハガキが豊富に並んでいる。なめるようにしながら売場へ下ると、まずは話題書が大きな平台にどかんとデコレイトされてある。面白いと思うのは、この構成だ。棚の1つ1つはもちろんのことなのだが、平台の1つ1つも、そのまま一個のジャンルを獲得しているのだ。店の中央通路に転々と平台が置かれてあり、新書台、文庫の台、フェア台とにぎやかだ。いまのフェアは「飲食店経営フェアー」。まわりの建物を思い浮かべると、何ともキャッチーだ。きっと休憩中にぷらり立ち寄る店主のためのお役立ち企画。この不況を、みんなでぜひとも乗り越えたいものだ。
地下は、入って向かって右側が新書や文庫や軽めの本、左側が専門書としっかり別れているので、目的に従ってブラウジングしやすいつくりになっている。そして一階は、ドーンと全てコミックフロアである。だからといって落ち着かない印象は受けない。やはりオトナ向けのもの、コアなもの、マニアックなものが厳選されており、渋谷という土地を思わせる品揃えだ。
ビジネスマン向けの書籍が多いかと思いきや、結構カワイイものや実用書もある。むしろ入り口まわりはそんなものが多く配置され、華やぎを持たせている。朝九時から夜11時までというロングな営業時間も、働く女性の味方。楚々とした店構えも魅力だ。ハチ公前、TSUTAYAやブックファーストがどうしても目立つけれど、ほっこりゆっくり本を選びたいなら断然おすすめである。(奥山)
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