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2009年4月30日 (木)

ロシアの横暴/第15回 チェチェン国際空港がチェチェン人の命を脅かす!?(下)

 そんなとき「ロシアの死亡率、戦時にならぶ」という記事をみつけた。戦時とは第二次大戦のことである。ロシア、当時のソ連は戦勝国とは言いながら廃墟も混乱も敗戦国と変わらなかった。食糧不足による餓死など悲惨な戦争体験をしているが、その戦時に並ぶ死亡率だそうだ。

1.社会福祉関連 
 病気になっても医療体制が不備であるため助かる命も助からない。
 心臓病はソ連時代から国民病と言われてきた。そこに夏になるとコレラが発生する。結核も蔓延している。今頃では抗生物質が効かない結核が出現した。
2.アルコール関連
 アルコールが元で死ぬ。アル中そのものによる死のほか、酔っぱらった上での喧嘩がもとの殺人、1本のウォッカ欲しさ殺人もある。
3.戦争関連
 戦争そのもので死ぬ。戦争中のストレスがもとでで死ぬ。原因不明の突然死が増えているのは戦争のためとも言われている。

 ほかに自殺がある。キリスト教徒が多いロシアでは神様から与えられた命を自ら絶つことは、神に背く行為としてきびしく戒められてきたにもかかわらず増え続けている。もちろん交通事故は死因の大きな位置を占める。 
 いずれの死も政府の失策であることには変わりない。原油高騰で潤ったので戦争は景気よく進められた。しかしチェチェン戦争はどちらが勝っても負けても誰のためにもならない戦争だった。膨大な戦費と、復興費をつぎ込んで死の商人とゼネコン(チェチェンには日本のようなゼネコンはないが)を潤わせ、高笑いをするはずが、やってきたのは世界規模の経済危機である。チェチェン戦争はやめざるを得ないのだ。しかし戦争をやめても戦争の影は消えない。鎮圧された戦争はいつか爆発する。(川上なつ)

 

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