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2009年3月15日 (日)

ホテルニュージャパン火災後の廃墟/第29回 焼け残った奇跡?

20a_3  隅々までススで真っ黒になったユニットバスである。ホーローと思われる湯船にもヒビが入っているのが見える。水を出すハンドル下のタイルには、水漏れの跡がハッキリとついている。
 相変わらずの惨状だが、ホテルニュージャパンの火災に詳しいKBさんが注目したのは、写真中央、タイルに据え付けられた長方形の突起物だった。
「これは石けん置き場です。上の方の色が変わっているのは、ここに手すりのような横棒が付いていたからでしょう。
 さらに不思議なのが、その石けん置きの中にある白い固まりです。明確ではありませんが石けんのように見えます。宿泊客の使った石けんが置かれていて、たまたま燃え残ったのはないでしょうか。石けん置き中央から白い筋が付いているのは、熱で溶けた石けんの跡のように見えますので。
 ガラスさえ溶けてしまう温度だったはずの浴室で、石けんが溶けずに残る可能性はほとんどありませんが……」
 ガラスさえ溶けてしまう状況で油を原料とする石けんが焼け残るのは奇跡に近いが、場所や色から判断すると石けんの可能性はかなり高い。(大畑)

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