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2009年3月 9日 (月)

書店の風格/第29回 ヴィレッジバンガード ヴィーナスフォート店

 お台場はヴィーナスフォートに本屋さんがあることをご存じだろうか。
 ペットも連れて歩ける一階の一フロアに、ヴィレッジバンガードがある。
 ヴィレッジバンガードといえば、本の他にもCDやDVD、楽しい雑貨が溢れるばかりに揃っている複合的な本屋さん。掲げるキーワードは「遊べる本屋」だ。80年代の創業だが、今や307店舗を抱える大手書店となっている。黄色いPOPが印象的で、売り手側の熱意がこれでもかとこもっている商品の一つ一つに、魂がこもっているようにすら思える。こんな特徴的な書店がお台場とタッグマッチを組むとどうなるか。通勤サラリーマンで満員になっている平日のゆりかもめに揺られながら、青海に向かった。

 駅を抜けるとそこはもうパレットタウンの入り口である。一階に降り立ち、フードコートや子供服のフロアをくぐり抜けてヴィレッジバンガードに辿りつくと、まずは面白雑貨のコーナーがある。そしてジュークボックスのまわりにミュージックメディアが積み上げられ、新進気鋭のミュージシャンの曲が大音量で流れている。あれ、本はどこだ? とうろうろすると、左壁際にコミックが並んでいるのを見つけた。壁一面に天井まで棚がつくりつけられており、用意されている赤いはしごを使って本を取るというユニークさ。図書館の書庫に来たような錯覚すら覚える。さすがに品揃えは本格的で、場所柄か少年少女コミックよりも10代後半からの層に受けるようなものが目立つ。さらに奥にはハードなノンフィクション系から娯楽性の高い読み物まで「社会派」の書籍が並び、徹底的に読者ターゲットを若者、特に男性に絞っている。
 女性向けの本はどこにあるの? と探してみたところ、店舗の中ほどに台で配置されてあった。ビューティや恋愛をテーマとしたエッセイ、料理や手芸などの実用書、ファッション誌などがテーマごとに1台ずつデコレーションされ、ちりばめられているのだ。その合間合間に関連した雑貨が置かれていて、目的意識を強く持たずにブラブラお店の中を徘徊することの多い女性方のために作られたかのような空間に仕上がっている。さすがはヴィーナスフォートの本屋さんだ。

 ヴィーナスフォートが入っているパレットタウンは、2010年までに閉鎖されるとのこと。これだけ大規模な、群を抜いて遊び心に富んでいる本屋さんが姿を消すというのはたいへん惜しい。(奥山)

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