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2009年2月 3日 (火)

●サイテイ車掌のJR日記/車掌の休日、とある昼下がり

○月×日
 ラブソングでも聴いて暖まろうか。
 寒い日は着膨れで雪ダルマのよう。外に出るのも億劫になる。だから家の中にいる時間が長くなる。1人でいるとすることがなくなる。活字はもういい。テレビもつまらない。家事も済んだ。昼間からサケなど飲んでいられない。ツ~カレた。
 こんな時は何気なく音楽を聴く。今日はラブソングだ。
 別に恋をしているわけではないが、すっかりしょぼくれたオヤジになってしまった今でも、心に染みてたまらなくなる歌。胸がえぐられてやるせなくなる歌。甘くて切ない、そんな狂おしい気持ちを代弁してくれる歌。あの頃を思い出して、思わず目頭が熱くなるような歌。
 ふと思った。おれにとってこれだというラブソングは何んなんだろうかと。名曲を挙げれば切りがない。こうして構えるとなかなか浮かんでこない。そこで普段家で掛ける歌。ふいに口ずさんでしまっているような歌をまず。

 「サルビアの花」早川義夫。(♪僕の愛の方がステキなのに)。この人の素直さがドラマチックなのだ。
 「スローバラード」RCサクセション。(♪カーラジオからスローバラード)。清志郎のかっこ悪さがスゴクかっこいい。
 「君が好き」ミスターチルドレン。(♪これ以上の意味はなくたっていい)。桜井は屈指のメロディメーカーだと思う。
 「I LOVE YOU」尾崎豊。(♪何もかも許された恋じゃないから)。尾崎は男が惚れてもおかしくない男、かも。
 「百」乙三(オッサン)。(♪働いて働いて会えない週末は辛い)。グッときた最近のバンド。パワーは絶大。

 と、とりあえず今思いついた邦楽だけを並べてみたが、どんなものか。

 ま、季節が変われば他の歌だったりするわけだが、サウンドやリズムやらの音楽性は時代と共に変化するものの、人の心情は今も昔も普遍なのだとつくづく思った。
 それにしても、人を好きになると(ならなくても)どうしても様々な音楽と自分とが重なってしまうのだ。でも、万人に共通した思いがあるからこそ受け入れられたりヒットしたりするのだろう。
 それは、あらゆる文化や芸術にもいえることだが、何も強制されるべきものではない。人それぞれの人生があっていいのだから、音楽に関していえば耳障りでない好きなものを聴いていればいいのだ。
 心に響くラブソング。胸が打たれるラブソング。いい、いい。暖かく、弛緩した、もどかしく、やわらかい、冷たく、乱れた、打ちのめされる、そんなラブソング。
 要は、いいものにはそれなりに惹きつけられるものがある。素晴らしいものは、熱狂の中でも静まり返って黙る一瞬があるのではないか。コンサートでも息を呑むとか曲が終わって拍手が沸き起こる瞬間がそれだろう。
 寛容な心を持ち、いつも穏やかに過ごし接していこうと思ってやってきた。しかし、どれをとっても私は失格だったような気がする。
 今でも前述のような歌を聴いているなんて、小僧なのかな。ちっとも大人になれない。でも、オヤジにはなっている。どうしようもないオヤジだけどね。(斎藤典雄)

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