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2009年1月27日 (火)

宮崎勤事件の現場を歩く

Img_6958  武蔵五日市駅前を通る檜原街道から500メートルほど入ったあたりだろうか。突然、駐車場が現れる。青い看板に赤い「P」の文字。ただし無人。料金は入り口のポストに入れる仕組みだ。
 向かいには広大な畑が広がり、とても需要があるとは思えない。ゆうに15台は置けようかという駐車場に、その日は2台の車が止められていた。
「近所の人が管理しているみたいですよ。まだ土地を売っているみたいだけど、買い手がつかないみたいですよ」
 駐車場の近隣に住む女性は、そう言って口をつぐんだ。

 1989年8月、この駐車場の土地一帯が時ならぬ喧噪に包まれた。空にはヘリコプターが飛び、マスコミは土地に面した道路で場所を奪い合い、警察はロープを張り巡らせてメディアを規制した。この土地に住んでいた宮崎勤の逮捕が原因だった。

 88年8月から89年6月の間に、宮崎勤は4~7歳の女児4人をいたずら目的で誘拐、殺害した。女児へのわいせつ行為をビデオに撮影したり、白骨化した遺体を自宅に持ち帰って庭で焼却して被害者宅に届けるなど、その猟奇的かつ残忍な犯行は世間の注目を集めた。
「逮捕のニュースを見たのは昼食のときでしたね。犯人が逮捕がされたと聞いて、『あーよかったなー』と思ったら、住所が五日市町の小和田でしょ。それで犯人の名前が隣の家の息子さんだったからね……。
 逮捕前に事件が報道されていたときは、こんな犯人絶対許せないと思いましたよ。でも逮捕されたら、犯人も知ってる、そのお父さんも知ってる。お母さんもおばあちゃんもおじいさんもでしょう。わたし、昼のニュースを聞いて、すぐにお隣に飛んで行きましたよ。お母さんが心配で。でも、もうマスコミが殺到していました……」
 宮崎勤の裏手に住む女性は、当時をそう述懐した。
 日常生活でけっして出会うことのないと思われた犯人が、いきなり目前に現れた衝撃。それは近隣の住民ばかりではなく、宮崎勤の家族も感じたものだったのかもしれない。
「小さい頃の勤君はおとなしくて普通のお子さんでしたよ。スーパーマンですか。首に風呂敷まいて走り回っていて。ただ、うちにも2歳下ともう少し上の子どもがいるのに、一緒に遊ぶことがなかったんです。一度遊んだとき、本を読んでずっと黙っていたと息子から聞きましたから」

※ここから先の記事は…

『あの事件を追いかけて』(本体952円、アストラ刊)にてご確認ください。

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あの事件を追いかけて」カテゴリの記事

コメント

当時、アニメや漫画やホラーが好きな人は、オタク、と呼ばれました。その走りだったわけです。ファンは、すべてがロリコンとも言われました。ワイドショーは、アニメファンの座談会の取材やコミケの取材、ホラービデオ専門店の取材までしました。
新しい若者文化、というアナウンサーもいました。
現代を見ると、彼は異常ではなかったことが分かります。趣味が彼と同じ人は、当たり前のようにテレビに出ています。
それも多い!
僕も、アニメ、漫画、ホラー、探偵小説、すべて好きです。
江戸川乱歩も好きです!
趣味で彼が異常と思うのは間違いだったのです。当時は、彼と同じ趣味は隠さなければならない風潮にありました。
でも、今は彼と同じ趣味の人は多い。
平気で、テレビでアニメや漫画の話をします。
そういう時代を、どう考えたらいいのでしょう。

投稿: 明智 潔 | 2009年8月11日 (火) 13時12分

明智さんの言うとおり、
当時のアニメ・漫画・ホラーは、
本来の意味のカウンターカルチャーだったのかもしれませんね。
いずれにしても、
この事件と「オタク文化」は、
さして関係がなかったと思います。
ただ、関係がある方が、報道しやすかったと感じますが……。

投稿: 大畑 | 2009年8月11日 (火) 16時54分

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