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2009年1月18日 (日)

ホテルニュージャパン火災後の廃墟/第25回 ブロックに空いたいくつもの穴

20a_7  今も特番などで「ブロックを積んで合板を張った。ブロックの穴が炎の通り道になった」と報じられるホテルニュージャパンの悪名高き客室間の壁。この写真は第22回の壁の拡大写真である。クロスとベニヤをはがして出てくるのは、ブロックが積まれた塀のような壁。ブロック自体は燃えず、正しく施工されていれば防火壁にもなるのだが、この写真で注目してほしいのは、ブロックに開けられた穴だ。22回で書いたが、この穴に「木レンガ」と呼ばれる木片が埋め込まれ、胴縁と呼ばれる角材を支えていた。当時はコンクリート釘やアンカープラグといった材料が確立されていなかったようだ。
 木レンガの跡を覗くと下の方に隙間らしきものが見える。ブロックに開けられている空洞に沿って木レンガを押し込んだ証拠だろう。その空洞を通って一気に火が広まり、角材のみならず木レンガまで燃やし尽くしてしまっている。
 ブロックでは白いチョークで「中」と書かれているが、ニュージャパンの建築に詳しいKBさんは「中空」を意味したのではないかと分析してくれた。(大畑)

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