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2008年12月27日 (土)

ホテルニュージャパン火災後の廃墟/第23回 炎になめつくされたバスルーム

20a_9  これは出火した938号室と同じ9階にある部屋のバスルームだ。
ニュージャパンの火事に詳しいKBさんが、この写真でまず指摘したのはタイル壁に付いた黒いススだった。
「ほぼ床下近くまでススがこびりついていますね。このニュージャパンの火災では、隙間もないほど炎に覆われていたことを示しています。すごい温度だったと思いますよ」
(ほかの火災事例では、床から数十センチは原型が残っていることが多いという)
 さらに焼き物の陶器でできた便器が割れた状況について、2つの可能性を示した。
「これは熱で破壊されたのではなく、急激に冷やされて割れたのだと思います。となると消火活動の放水で一気に冷やされたか、あるいは水道のパッキングが熱で溶けて水が噴き出して急速に冷却された結果でしょう。可能性の高いのは、水道管からの水でしょう。」
 バスタブの各蛇口には漏れ出したと思われる水の跡があり、その状況を物語っていた。
 床に散乱している破片は熱ではがれ落ちた壁上部のタイルと、天井のパネルである。便器の右にある茶色の円筒形の物体は、天井に埋め込まれたダウンライトの本体部分だ。その周りにある針金は被覆を失った電線だと思われる。
 耐火ボードで囲まれ、可燃物が少ないバスルームでさえ、この状況である。燃えている部屋の窓から飛び降りた方がいたのもうなずける。(大畑)

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コメント

この火災発生が午前3時頃とも3時半とも言われていますが、東京消防庁は午前4時に異例の第四出場(23区内の全消防車を出場させる最大の指令)にふみきり、赤坂の地に消防車128台が集結して消火活動にあたっています。さらに現場に消防総監も、臨場し指揮にあたっています。東京23区内の全消防車が出場したのは、この火災以外では、地下鉄サリン事件だけですので、この火災がいかに凄いものかが、よくわかります。

投稿: カリオストロ | 2008年12月30日 (火) 10時13分

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