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2008年10月15日 (水)

公職選挙法が選挙をつまらなくしている!

日本民間放送連盟放送基準(http://www.mro.co.jp/mro-info/minkankijun.html)「第2章 法と政治」の12条を抜粋して紹介する

12条 選挙事前運動の疑いがあるものは取り扱わない。
公職選挙の選挙運動は、放送に関しては選挙期間中における経歴・政見放送だけが認められ、それ以外の選挙運動は期間中、期間前を通じて一切禁止されている。したがって、期間中はもとより期間前においても、選挙運動の疑いのあるものは取り扱ってはならない。
立候補予定者については、選挙の公示(告示)が近づいた時は、番組であると広告であるとを問わず、その起用にあたっては慎重でなければならない。立候補者および立候補予定者の出演は、公示(告示)後はもちろん、少なくとも公示(告示)の1ヵ月前までには取りやめることが望ましい。(中略)
衆議院のほうは、解散による選挙を考えるのが普通であるが、この場合、解散がかなりの確度をもって予想される段階から、立候補予定者の出演は避けるべきである。継続出演契約の場合にも、この時点で出演を中止するという条件をつけておくべきであろう。(後略)

というわけで民放はキー局でも報道番組やニュースを除いて今やこの縛りに見舞われている。「解散がかなりの確度をもって予想される段階」は「今まさに」で総選挙の公示は「少なくとも12日前」と公選法に定められているので「1ヵ月前まで」はすでに始まっている。9月頃の番組から「継続出演契約の場合にも」衆議院議員の情報番組やバラエティーへの出演は抑えられている。
12条冒頭の「一切禁止されている」は公選法の解釈に依る。「1ヵ月前までには取りやめることが望ましい」は放送局の自主規制ではあるものの「これくらいしておかないと怖い」から定めているので結局は公選法の準用である。
麻生首相がさっさと解散しないものだから「かなりの確度をもって予想される段階」がズルズルと後送りになって下手すると来年秋の任期満了まで続くかもしれない。その間ずっと「避けるべき」状態が続くので衆議院議員をキャスティングできない。
良くも悪くも政治を面白くした「小泉劇場」のお陰で衆議院議員を招いたりレギュラー格とする情報番組が次第に育ってきた。言い換えれば数字が取れ出した。そこに水を差す状況が続いているのだ。閣僚でも衆議院議員だとダメである。

雑誌はどうか。わが『記録』は紙で出していた9月までは公選法の「雑誌の報道及び評論等の自由」を享受できた。具体的には148条にある条件①毎月1回以上号を逐って定期に有償頒布②第3種郵便物の承認③選挙期日の公示又は告示の日前1年①②を満たし引き続き発行する、を満たしていたからだ。ところがブログに移行した今日はそれが失われた。「有償」でなくなったし郵便を用いないので第三種を継続しようもなく、したがって③も自動的に満たせないわけだ。
代わって146条がやってくる。ブログは文書図画であり、その頒布や掲示の際に「公職の候補者の氏名若しくはシンボル・マーク、政党その他の政治団体の名称又は公職の候補者を推薦し、支持し若しくは反対する者の名を表示する」を選挙運動の期間中は「できない」とし243条でそれを守らないと「2年以下の禁錮又は50万円以下の罰金」に処すとある。
恐るべし。衆院選が公示された瞬間から「自民党負けちまえ」「麻生太郎候補を落選させよう」と書いただけで牢屋が待っているのだ。今まで適用除外だったから気付かなかったけど(注意はしていた)物凄い言論弾圧ですね。選挙期間中は白鳥の湖のバレーでも流しておけと。それでは旧ソ連の政変時と何ら変わらない。

つまり。テレビはその最も面白くなりそうな時期に旬のキャスティングができずネットは公示の瞬間から白鳥の湖状態を強いられる。選挙というとメディアの情報操作云々がよく取り上げられる。でも操作されるのは有権者である。有権者は主権者だ。操作されようが騙されようが主権者の意思は絶対なはず。みんなが言いたいことを好き放題ワーワー叫び、賛同反対批判称賛が入り乱れてこそ民意は形成されるというのが表現の自由を民主主義の根幹の価値とする理由ではないのか。ある特定の存在のみを適用除外とする方がよほど操作の危険が高まる。

どこの党かこの点を争点にしてくれないかな。意外と票になると思う。(編集長)

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