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2008年10月13日 (月)

●サイテイ車掌のJR日記/「10・24中央大集会」へ行こう

○月×日

 「裁判外での話し合い解決を」という高裁からの提案があったのは7月14日。あれから3ヶ月が過ぎたが、進捗状況はいかに。
 機関紙等を見ると、4者4団体は解決のための交渉テーブル設置に向けて精力的に動いてはいるものの、相手側弁護士は「裁判外では話さない、水準はマイナスαだ」との主張で、頑なな態度を終始一貫させているということだ。つまり、鉄道運輸機構は話し合いに応ずる気配にはほど遠く、膠着状態に陥っているということらしい。

 それはそうと、政治の方が大混乱となっている。ご存知、阿倍に続き、福田首相までが突然の無責任辞任という有様で、麻生新政権が発足するも、中山新国交相が暴言により何日もしないうちに、これまた辞任というお粗末さだ。それに加え、解散総選挙はいつなのか、あるのかないのかと、政局が安定していないことからも、関係議員たちもこの問題どころではないというのが本音だろう。
 従って、政治解決は当面ないと見るのが妥当と思われるが、どうなのだろう。

 ここで、若干の整理をしてみたい。原告である当事者の要求はあくまでも「雇用」「年金」「解決金」であり、裁判闘争を軸に政治解決を目指す方針だったことからも、高裁の提案も即受け入れ、応じると表明。翌日には冬柴国交相(当時)も「お受けして、その努力はすべき」と政治解決の必要があることに言及していた。
 また、本訴訟の加藤主任弁護士によれば、過去の例からも裁判の到達点は一部の解決金であり、雇用と年金は厳しい。裁判闘争には限界があることからも、解雇者を救済するためには話し合い解決が一番の手法であり、そのために弁護団としても全力を挙げるとのことであった。
 というわけだが、原告と被告側の考えには相当な乖離がある。今後もかなりの紆余曲折が予想されるが、原告は裁判は裁判として粛粛と判決を求めるとしている。また、万が一、話し合いが決裂した場合でも、納得のいく判決を勝ち取るために最後まで闘い抜く決意だとも。

 「う~む」と様々な思いが交錯してしまうが、かつての「四党合意」の時期の国側の言い分は「国労はまとまっていないから話し合いは出来ない」「JRに法的責任はないと認め、裁判は下ろせ」などであった。だが今は4者4団体でがっちりまとまっているし、まさか機構側が裁判を下ろすとはいえまい(逆に控訴しているのだからね)。なんだか当時と立場が逆転した感もなくはないが、つまり、国側の理屈はもう通らないということだ。
 そんなことより、この問題は国策でなされた差別であり、政治行政の責任で解決するのは当然のことである。同じことの繰り返しになるが、何度でもいう。あれから22年目という、あまりにも長い時間が経過しすぎている。もはや、人道的にもこれ以上の先送りは許されない。一日も早く人間らしい生活を取り戻せるように、政府は早急に決断し、強い指導力を発揮してもらいたい。

 最後に、来たる24日には、日比谷野音で「今こそ政治決断を! JR採用差別問題の解決要求実現をめざす」という大スローガンを掲げて「10・24中央大集会」が大開催される。
 今はとりあえず、この大集会の圧倒的な大成功を勝ち取るしかない。ぜひ、ご参加を!!(斎藤典雄)

「10・24中央大集会」についてはこちら↓

http://www7b.biglobe.ne.jp/~tomonigo/osirase/1024syukaiosirase.htm

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