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2008年8月17日 (日)

冠婚葬祭ビジネスへの視線/番外編 墓に刻む言葉ランキング

 以前から気になっている寺があった。いや、正確には地域だ。文京区図書館あたりをよくブラブラするのだが、図書館の目の前に寺が三つ並んでいるのだ。1つずつ宗派が違い、どれもなにやら立派である。田舎モノの私はついつい参じようと門を入るのだが、物騒な都会ではそれも珍しいらしい。墓参りに来たふうでもない女がブラブラしていたらお庫裏さんもさぞかし怖がることであろうと遠慮していたが、そうだ、お盆なら怪しまれることはないだろう! と思い立ち、迎え盆である8月13日、墓参者に紛れ込んでみた。

 とはいえ、紛れ込むのも容易ではなかった。紛れるほどの人が来なかったからだ。真ん前の図書館からじっと見ていたが、都会モノは7月の新暦盆にさっさと墓参を終えてしまうのだろう、なかなか人が現れないのだ。
 しかしここで怖じ気づいていてはいけないと、午後5時10分、外に降り立ち1つの寺の寺門に向かった。
 裏口にある霊園に回ろうとしたら、墓参客らしき人に声をかけられた。

「私たち、もう帰りますけど、門は開けておきますから」

唐突にそう言われ、「は、はい・・・」と答えると

「お墓参りですよね? ここ、いつもは5時までなんですよ。でも今日はずっと開けておきますから、ゆっくりお線香あげてってください」

おじさまがにこやかに笑った。
 どうやら檀家の巡回役らしい。もしもうちょっと早い時間だったら、この方にご案内されてしまうところだったのだ。参るべき墓なんて1つもないのに! あー、あぶないあぶない。

 おじさまにスマイルを返しながらお礼を言って、墓地へと続く坂を上った。上りきると、小規模の霊園になっている。墓はざっと240基だ。そのうち、花が供えられているのが40基程度。こんなに来ていないんだから、人混みに紛れられないわけだ。

 他に人っ子ひとりいない状況で、ゆったりとそれぞれの墓を見ることができた。最近はお墓に刻む言葉(墓碑文字と呼ばれる)にもバリエーションがあり、生き様が忍ばれ、見ていて楽しい。ここで、こちらの霊園に限った墓碑文字ランキングを調査してみた。

1位 倶会一処 4基
阿弥陀経に出てくる言葉で、阿弥陀仏の極楽浄土に往生すると、浄土の菩薩たちとひとつところで会うことがかなうという意味だ。主に浄土真宗で使われる言葉だが、この寺院はたしか真言密教系のはずだ。ふと周りを見渡すと、「南無妙法蓮華経」と書かれた墓もあればキリスト教式の墓もある。檀家でない者にも土地を貸しているのだろう。

2位 夢 3基
「夢遊び」も含む。

3位 愛 2基

と、「よく使われる言葉」というのは意外に少なく、本当に人それぞれだ。1基のみのものをざっと並べてみると、
「My Way」「ありがとう みんな またね」「空」「無」「寂」「転生」「一期一会」「真善美」

などなど、バラエティーに富んでいる。

こういう文字の選び方って、年代によって違いがあるものなのだろうか?
そもそも、だれが選ぶのか??
突っ込んでみたいテーマがまた増えたなと、虫に3ヵ所も刺されて痒がりながら考えた。(小松)

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