« 『吉原 泡の園』第69回/慶應ボーイを襲う吉原の洗礼 | トップページ | 冠婚葬祭ビジネスへの視線/第24回 生前葬自己プロデュースのススメ3 »

2008年7月12日 (土)

書店の風格/第13回 有隣堂ヨドバシアキバ店

 オタクの殿堂秋葉原。JR中央口をくぐり抜け、向かって左の方に出る。そこにどどんと待ち構えているのは、9階建ての巨大なエンターテインメントビル、ヨドバシAkibaだ。奥山にとっては大変なじみ深く、思い出多い場所である。数ヶ月前までここで働いていたからだ(土日限定)。一階携帯電話スペースにて、変なワンピースを着てマイクで声を張り上げていた。この建物の中は80%がヨドバシカメラであるから、「ヨドバシカメラ秋葉原店」だと思っていた。しかしそうアナウンスすると「そんな店はない」と叱られてしまった。正式には「ヨドバシカメラヨドバシAkiba店」という。大変紛らわしい。

 今回はそんな電器屋ビルの7階にある有隣堂ヨドバシAkiba店をご紹介しよう。活字好きには垂涎の品揃えと言っていい、地域最大級の書店である。秋葉原で地域最大級ということは、日本のコミック・ポップカルチャー・インターネット文化を担う書店と言っていいだろう。
 入り口脇には半円形にフェア台が広がっている。出版社PR誌を集めてみたり、郷土書を並べてみたり、活字マニアにはたまらないフェアがいつも組まれている。フラフラと立ち寄って、何十分か過ごしてしまう人もいるのではないだろうか。まだまだお店の入り口だというのに。
 中に入ると雑誌、文芸、話題書フロアが広がっている。その奥がコンピューター関連、そしてコミックフロアになる。少年少女アダルトレディコミガロ系コミックエッセイと様々なジャンルに分かれており、一人で目当てのものを探すのは到底無理だ。ということで検索機もついているのだが、ここに来たからにはせっかくだから棚構成を楽しんで欲しい。専門家らしくジャンルとジャンルを関連づけて並べてあるからだ。ただ出版社のあいうえお順に並べるのではなく、「これが好きならこれも好きでしょ?」とでも言ってきそうなくらい心憎い並べ方をしているのだ。まるでリアルamazonだ。しかもamazonのように機械的にではなく、当然の事ながら人の手で並べられているので確実に好みを当ててくる。速攻で「ハイ、これも好きです」と白旗を揚げるしかない。衝動買い間違いなしである。さらに雑誌と単行本を一緒の棚に置く作りなので、今まで見も知らなかった、しかし自分の好みに見事にフィットする雑誌を見つける可能性も高い。

 そんな見事な棚構成を作り上げるコミックの担当さん・・・には、まだご挨拶できたためしがない。いつもお客様か他社営業担当者の相手をして大忙しなのである。ご挨拶を果たそうと思って「待ち」の営業担当者の数を数えたことがあった。「待ち」の営業は雰囲気でわかる。大概はスーツ姿で、休憩時間に雑誌を眺めているというわけでもなくビジネス書を熱心に選んでいるでもなく、ただ棚の前で署名ばかりを眺めているとか、どう考えても読みそうもない実用書の前にたたずんでいるとか、そういう人はかなりの確率で書店員の時間が空く時をじっと待っている営業担当者である(こういう場合、必ず先客というものがいるものだから、順番を守るのがマナーである。時たま順番を守らないKYがいる)。その日は4人ほどが機会を伺っていたので諦めた。コミックを出しているわけでもない営業が、超多忙な書店員の手を煩わせてはいけない。今度出す企画がコミックフロアにますます向いてそうだということになったらいよいよデビューしよう。何人待ちでも粘ってみよう。(奥山)

|

« 『吉原 泡の園』第69回/慶應ボーイを襲う吉原の洗礼 | トップページ | 冠婚葬祭ビジネスへの視線/第24回 生前葬自己プロデュースのススメ3 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 書店の風格/第13回 有隣堂ヨドバシアキバ店:

« 『吉原 泡の園』第69回/慶應ボーイを襲う吉原の洗礼 | トップページ | 冠婚葬祭ビジネスへの視線/第24回 生前葬自己プロデュースのススメ3 »