大道芸を見る!~In London~
ここ数年、海外暮らしをしたり旅行に行ったりと海外づいている。今では飛行機禁断症状が出るようになった。 そんな話は置いておくとして、ロンドンへ行ったときのことだ。
地下鉄に乗るために駅に向かって地下道を歩いていると、大勢のパフォーマーが自分の芸を披露していた。
どこの駅かは忘れてしまったが、小規模なオーケストラ(いや、四重奏か?)が演奏していたのはすごった記憶が。人だかりもできていて、演奏も上手だったし一見の価値があると感じた。
滞在期間中、いろいろなパフォーマーを見てきたが、彼らが首から何かを下げていたのが気になった。
今から思えば彼らに聞けばよかったのかもしれないが、聞いていないので調べてみた。
どうやら大道芸を見るならコヴェント・ガーデン(Covent Garden)が有名だそうだが、地下鉄(Under Ground)も負けていないらしい。
その地下鉄で芸を披露している芸人(Busker)が首から提げているのは、2003年に導入された法の許可書。それ以前は無法で好き勝手行われトラブルもあった。そもそも違法行為。
違法だったがロンドン地下鉄が法制化を働きかけ改正。それから演奏許可制になったそうだ。
BuskerがPerformanceをするまでの手順はこうだ。2週間前からブッキング→オーディション(前科が調べられ、監視カメラのおまけ付き)→選ばれて晴れて地下鉄で演奏権獲得。
東京都でもヘブンアーティストという登録制度をとっているが、そこでもオーディションがあるそうだ。さすがに前科まで調べられるかどうかはわからないが、合法的に芸を披露するためには道のりが長い。
ただ、こうした手順を踏むことで、きちんと場所が与えられ時間内に思いっきり活動することができるのはBuskerにとってはいいことなのではないだろうか。特に大きな楽器を使って演奏するグループとか。それに、こちらとしても上手な人を見たい。
上手な人といえば、同じく地下鉄構内で見たすごいパフォーマーを思い出した。
ギターのサウンドに耳を傾けながら歩いていたところ、蛇遣いが吹いてるかのような、ピューッと吹くジャガーのような、不思議なサウンドが聞こえてきた。
思わずその音の方を見ると、ナイスミドルという冠がぴったりの中年女性が縦笛(リコーダー)を吹いていた。 格好は小ぎれいな服装で、イギリス人のおばさんってこんな感じだよなぁ、という容姿。
手にはリコーダー。そしてコインを入れる缶。どうやら彼女もBuskerらしい。演奏自体はヤバイ。はっきり言えないので英語で書くと、Not Good.
正直、ビックリした。日本の路上にいる下手くそな歌手の歌以上の衝撃度。リコーダーで活動している人は見たことがない。前衛的すぎて通り過ぎてしまったが、あれから2年もたつというのに未だに忘れられない。猿にかまれたときよりも、だ。日本でもそれくらい前衛的な大道芸人に出会えるだろうか。
さて、東京の地下鉄・東京メトロでも制度導入がされるそうで、そのためにロンドンを視察しているそうだ。 導入したら大手町駅構内や日本橋駅構内は広くて良さそうだが、面白い試み且つ、私の取材地域も土日に限らず行えそうなので、いち早く導入してもらいたいと切に願うところだ。(奥津)
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